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就活コラム
COLUMN

【職種研究・管理部門編】 会社組織

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就活を始めたばかりの学生や、20代前半の転職希望者にとって、企業選定の基準は、きっと、企業ブランドやイメージ先行で、受ける受けないの決定をしているのだと思います。これは良いとか悪いとかの問題じゃなく、社会の構造も会社の構造も分かっていないのだから、ある意味仕方ないことです。

目次

  1. 組織図で会社の何がわかる?
  2. 組織図を見れば自分のやりたい仕事もイメージできる。
  3. 組織図は創業者の頑張りの歴史の最先端にあるもの。
  4. 組織図を見ると、会社の成長の過程がある程度イメージできる。

組織図で会社の何がわかる?

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しかし、就活というのは、内定獲得で全てがバラ色になるわけでは決してなく、あくまでも入社後にどのくらい腰を据えて仕事に取り組めるか?という、仕事をやり始めてからが勝負になってきます。

内定をもらった会社に入社して、来年その会社で仕事をする以上、会社がどのように造られているか?を、何となくでもいいからイメージできれば、職種選びにも基準が出来ます。特に組織ね。営業がどうのとか、事務がどうのとかって言う前に、そういった仕事の位置づけをイメージするということです。

ということで、まずは会社全体の仕組みの話をしますね。会社の組織図って見た事あるでしょうか?
(参考:http://www.ipo-navi.com/ipo/system/organize/organization.html)

長方形の一つ一つが部署です。就活を行っている皆さんが、内定をもらった会社でいずれ配属されるであろう、一つ一つの部署(=箱)によって構成されているのが会社の「組織」であり、それを図にしたのが「組織図」です。HPにも掲載されている企業もあるし、会社説明会とかで配られる会社パンフにも書いてあるかもしれませんね。

組織図を見れば自分のやりたい仕事もイメージできる。

学生の皆さんは、まずは社会人になると目先の仕事に追われますので、あまり全体がどうなっているか?ということを意識することは、まずないでしょう。でも、内定をもらう前の就活時においては、この組織図をよく見ておくことは、実は非常に意味があることなのです。何故かというと、組織図を見ると自分が興味を持っている部署が、会社全体から見てどの位置にあるかを大局的に把握することができるからです。さらにもっとしっかり見ると、自分がやりたいと思っている仕事がちゃんとできるのか?も、実はある程度はイメージできるのです。

この大局的に見つめるというのは、後々社会人になってからも非常に大切なことで、入社後すぐにできないからこそ、入社前の時点で訓練しておいてほしいなと個人的には思います。

組織図をみれば、会社というのは、この組織体制で成長しようとしている、つまりこの箱が全て機能することで利益を上げようとしているのだ、ということが体系的に見えます。社員は全て、どこかの箱に所属します。よって、箱が機能するということは、中にいる社員が機能する、つまり会社の利益に貢献する人の集まりが箱になります。

この組織図は一般的なイメージ図ですが、株式会社の社長の位置ってどこが分かりますか?あらためて図をよく見てください。実は上から3番目の箱なのです。これって、大変重要なことで、つまり会社には、社長より上に位置する箱が2つもあるということ。

組織図は創業者の頑張りの歴史の最先端にあるもの。

その箱は1番上が「株主総会」、2番目が「取締役会」と呼ばれ、業種業界、会社の規模を問わず、株式会社であれば必ず存在します。
何故かというと、これは法律で定められていることだからです。図を見て分かる通り、法律上、会社で一番エライのは、「株主」ということになります。・・・但し、日本の場合、通常は社長=株主という場合がほとんどだし、社長が実態的には全実権を握っていることがほとんどですから、社長はやっぱりエライのですけど。

まあこの辺は非常に難しいので、そういうものなんだ、というぐらいの理解でいいです。しかし、企業が大きくなればなるほど、社長一人で物事は決められないのだ、だから組織があるのだ、ということは頭に入れておいてください。

会社の規模が小さい時、もっと言うと設立間もない時は、社長一人でスタートすることだってあります。この場合、商品を売る方だって、原材料を仕入れる方だって、モノを製造する方だって、事務する方だって、全て社長が掛け持ちで行います。つまり社長が仕入れて、社長が売って、社長が代金請求して、社長が事務をする、みたいな。

こういうステージに会社がいる頃は、組織なんて、あってないようなもの。全体の社員数も数名程度。ひょっとしたら奥さんが社員かもしれない。こういう時代は、社長が全部把握できて、スタッフに指示できるのだから、問題が起こりにくい。しかし、会社が成長してくると、社長一人のマンパワーだけでは無理が生じてきます。それで社員を採用して、お給料を払って、会社の成長(=利益を上げる)を維持拡大しようと、分業体制をとっていきます。人の採用は費用対効果です。給料を支払っているのに、会社の成長につながらなければ、配置転換や、最悪クビですね。そうやって、人材を見極めながら会社にとって最善の箱を造り、箱に人を当て込んでいきます。その箱の「現在」のカタチが、組織図として表現されるわけです。皆さんがHPや会社説明会で見ている組織図は、まさに「現在」の姿。

組織図を見ると、会社の成長の過程がある程度イメージできる。

だから、組織図を見ると、会社の成長の過程がある程度イメージできるのです。社長以下数名でやっていた時代に、利益を上げていた組織を、もっと利益を増やして成長していこう!という想いと、みんなで幸せになろう!という夢の結集です。皆さんがいずれ所属する箱には、社長や経営陣のそんな想いが乗っかっているのですね。新卒だろうが中途だろうが、一旦箱に入ってしまえば、一切関係ない。全ては会社の成長に一役買う「人材」となります。

新卒の皆さんは、総合職で内定を獲得することも多いでしょう。しかし、実際に入社すると、総合職っていう箱は会社には存在しません。それは仮の募集職種。研修が終わると本当の箱に移ります。会社にとって皆さんは利益と成長の源泉。だから会社は、この学生は当社にとって利益と成長の源泉となり得るか?を見極めようとするのです。

ところが学生は、会社員というのは利益を上げてナンボ、っていう社会人にとって当たり前のことがあまり分かっていないので、自己紹介でも自己PRでも、素直に自分の人となりを「発表」してしまいがち。単なる発表では、会社が本当に知りたい費用対効果を伝えることが難しいのです。これは面接をしていて常に感じる会社と学生の温度差ですね。学生は、自分がいかにいい人か?を伝えようとします。でも会社がほしいのは、いい人とか関係なく、利益に貢献してくれる人。じゃあ利益って何だって言ったら、自分が所属する箱の役割であって、その役割を少しでもイメージできれば、自分の見せ方も違ってくるし、果たして自分は適性があるか?もイメージできるのです。

こちらは第三回に続きます!お楽しみに。

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