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企業研究

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シリーズ第6回 【職種研究・管理部門編】 管理部門とは?(4)

シリーズ第6回 【職種研究・管理部門編】 管理部門とは?(4)

「現場のことをキチンと理解しろ!」。これはどんな会社であっても、よく新入社員や若手社員に対して、言われる言葉です。社長自ら、入社式等で発する場合もあります。それくらいこの言葉は非常に大事で重い言葉です。では、果たしてここで言う現場とは何でしょうか?

画像引用:http://xn--lhrr31hlxb2zw.com/category1/entry6.html

「現場」のことをキチンと理解する意識。

新卒でいきなり管理部門に配属になった場合、会社がその新入社員に対して一番注意しているのは、現場感を体得しないまま経験を積んでしまうことに対する懸念です。

ここでしつこいですが、会社の仕組みを表す公式をまた書きます。

【売上高 ― 売上原価 ― 販売管理費 =(営業)利益】

一般に、営業部門は「売上高」に責任を持ち、生産・製造部門は「売上原価」に責任を持ちます。売上高と売上原価は、お互いがしっかりと手を握り合っています。売上高は、会社が取り扱う商品を売って、儲けたお金です。そして売上原価は、その商品を製造する原材料のお金。つまり、その会社の成長の源泉は、いかに生産・製造部門が合理的に仕入れた原材料で、付加価値の高い商品を作り出し、いかに営業部門が売りまくって、1円でも多くの売り上げを上げ、両方でいかに儲けを出すか?にかかっています。

売上高から売上原価を差し引いたものを、売上総利益(粗利益)と言いますが、売上総利益から上の部分(つまり売上高と売上原価)に責任を持つ両部門というのは、会社がどんな商品をどのように作って、どのように売っているのか?が、頭と身体に染み付きます。

ちょっとクサイ言葉で言えば、汗をかき、悔しい想いをし、時には涙を流しても、仕事に励んだその報いが売上総利益の数値となって表れます。だから売上総利益を知っている人は、会社が売っている商品の本質を正しく理解しています。また正しく理解するように上司先輩から教え込まれます。この商品の本質を理解している部門が「現場」です。決して営業部門だけが現場ではなく、生産・製造部門も現場です。

管理部門は現場を知らなくても仕事ができるのか?

一方で管理部門は、販売管理費に対して責任を負います。売上総利益から上の部分の業務、つまり現場の業務を、実際に経験することはありません。管理部門は、基本的には法律やルールを相手にする部門なので、極論を言えば、売っている商品が何か?を知らなくても仕事はできる。つまり現場を知らなくても仕事はできるのです。

これは非常に危険なことなんです。この危険性が分かっているからこそ、会社は、まずは新入社員に現場を理解させるという意味で、管理部門に配属させたい新人でも、敢えて営業部門に配属させることがあるのです(生産・製造部門は適性範囲の問題で、修行の意味の配属は難しい)。

当たり前のことですが、管理部門の人間だって会社の一員。利益を上げていかなければいけないという目的を達成するという使命を負っています。利益は、自分の部門だけが頑張っても上がるものではなく、常に、売上が最初にあって、後はかかった費用が引かれていくだけ。その結果が利益です。だからまずは、全社一丸となって考えなければいけない最優先事項は、「いかに売上を上げるか?」を、部門のわけ隔てなく意識すること。

部門に分かれて仕事をしているのは、たまたまです。創業時には、社長一人で全部やっていたのかもしれない。一般に、新卒の学生を採用する会社の立ち居地は、成長に手ごたえをハッキリと感じ、また実際に利益を上げており、これからどんどん成長を加速していこう、と熱意を持って考えているステージの会社。だから組織体系もある程度確立されているでしょう。

新卒の皆さんが内定をもらう会社は、いま皆さんが見ている規模・組織体系ではじめから存在していた訳ではなく、それこそ社長をはじめ、先輩社員の汗と涙の結晶がカタチとして具現化されたもの。組織体系は、創業時に比べて何倍も大きく成長したかもしれないけど、想いは創業時から普遍なのです。それは何かというと「いかにいい商品を、世に送り出して市場に支持していただき、会社としての自己実現を遂げるか?」というものです。

会社は利益を上げてナンボ。つまり扱っている商品を売ってナンボ。だから商品の本質を理解していないと、社員の資格はないと僕は思っています。管理部門が確立されている会社に入社して、いきなり管理部門に配属になると、直接商品を売るという営業行為をしないので、どうしても現場感が希薄になるのです。つまり、会社がどうやって利益を上げているのかが分からなくなる。こういう人間が管理部門一筋で経験を積んでいき、出世して管理職になると、場合によっては「合法的ルール違反」という概念を持たない、使えない人間になってしまう可能性があるのですね。

会社にとって理想的な管理部門とは。

会社が儲かっているうちは、結果的にこれでも構わないのですが、会社は人生と一緒で、良い時もあれば悪い時もある。万が一、売上の伸びが鈍ったり、不幸にして下がった時に、管理部門として、どういう対処をしていいか?は、絶えず現場を意識していないとできないのです。対処方法を間違えると会社は終わってしまいます。

何としても、まずは売上を上げるということを優先して考えて、そこから自分の部署が出来ることをやる、そういう意識を持った管理部門を作っていくことが会社の理想です。

だから、決して管理部門に配属になることはスマートでカッコイイ訳ではないし、ましてやエリートでもない。利益を上げるという使命においては、どの部門だって同じ。ここに優劣はありません。特に管理部門は、営業部門と異なり、売上を上げることをしていないので、存在自体が利益を下げる存在。この辺りは、「管理部門(1)」に書きましたが、それをもう一度思い出して下さい。だから、利益を上げることを意識して、自分にナニが出来るのか?を考えて仕事をする人間しか生き残っていけない、そういう部門でもあります。

管理部門の各部署別の業務内容は、これから書いていきますが、どの部署にも共通するのが、会社の利益を上げるためには自分はどうすればいいのか、という発想。学生が、管理部門を狙って就活するのは否定しないし、是非頑張ってほしいと思いますが、絶対に忘れてはいけないのが利益貢献ということ。面接のテクニック論だけで言えば(僕はこういう考えは好きではないですが)、自分の自己PRや志望動機の内容を、会社の利益貢献にリンクさせるように展開すれば、企業の評価は高くなります。

・・・ちなみに最後の最後に言うのも何ですが、いくら会社が利益を上げてナンボとは言っても、決して利益至上主義に走ってはいけないし、法律を守ることも必要。会社のルールだって、利益のためにはいつでも破ってもいい!ということではなく、利益を上げるために、場合によっては目をつぶることもあるって言う意味です。組織なのだからルールは絶対に必要です。ルールは、まずは守ることが大前提。でもそれに固執せずに、柔軟に対応しましょう、ということですのでご注意下さい。

つづく。

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