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企業研究

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シリーズ第8回 【職種研究・管理部門編】 人事部とは?(2)

シリーズ第8回 【職種研究・管理部門編】 人事部とは?(2)

人事部にとっては、自分たちが採用した人たちが、入社後、どのような活躍をしているか(もしくはしてないか)?は、非常に気になります。そのため、絶えず社内にアンテナを張っているものです。さらに、どういうタイプが会社で活躍しているのか?についても分析しています。

画像引用:http://business.artkoni.net/af2.html

人事部は常に社員を視ている。

逆に言うと、活躍できないのはどういうタイプか?ということもそうです。会社内で人事部が煙たがられるのも、そういったことが遠因になっていると思います。実際、僕も人事部という存在そのものは好きではないですね。でも人事部は、社員に煙たがられても仕事として集めた分析データを蓄積し、採用活動にも利用しています。

ですので、面接の時の質問の全てに意味があるし、全ては、会社で活躍できるかどうか?を見極めるために投げかけられる訳です。学生がよく、「あの質問にうまく答えられなかったのでダメだった・・・」とか言いつつ後悔したりしますが、そういった各論の反省は、ハッキリ言ってナンセンスです。面接の合否は、初めから終わりまでの受け答えトータルで判断されるもの。たった一つの回答がまずかったからといって、それだけでは落ちることはありません。特に新卒は、社会人としての力量が未知数。だから減点方式ではなく、加点方式で視ているものです。

「社員研修」の目的。

採用時には、共通の基準でチェックし、その結果、会社にハマりそうだ、という判断のもと入社した人たちには、通常、どこの会社も「新入社員研修」という教育を行います。ここでは、社長及び会社の経営理念の植え付けと、学生モードの気持ちを社会人モードへ切り替えさせることが最大の目的です。特に会社の精神や経営理念の共有化は、このタイミングでしかできません。各配属先に散ってしまうと、どうしてもその部署の価値観(特に部署長の価値観)に影響されて、会社本来の想いと微妙にズレが生じることがあるからです。だからこそ、まだ真っ白な時期に教え込みたいという気持ちが強ければ強い会社ほど、新入社員研修は充実していますね。

また、既存社員の価値観も社歴が長くなり、ある程度仕事を自分でコントロールできる立場になると、自分独自の仕事観が、あたかも会社の想いとイコールであると勘違いしてしまう人間が出てきます。これは、会社にとってはあまりいい傾向ではありません。下の人間がその影響を受けてしまうからです。仕事のスタイルは十人十色でも、会社の精神は全社員に共通であることが理想。そういう理想の実現に向け、人事部が行う「社員教育」というのは、主に以下の想いが込められているものです。

①創業時から普遍である会社(及び社長)の精神・想いを従業員に刷り込み、共通の認識を持たせる。
②社会人としてのマナーやモラル・ルールはもちろん、最低限の法律知識を学ばせ、人間的価値を向上させる。

「コンプライアンス」の本当の意味。

「コンプライアンス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?最近は企業の不祥事や倒産が相次ぎ、ニュースでも頻繁に登場する言葉ですが、これは日本語では「法令遵守」と約すことが多いです。この言葉だけで判断すると「法律やルールをキッチリ守ろう!」という意味に取れそうですね。つまり②の要素。しかし、これはあくまでも僕個人の考えですが、企業におけるコンプライアンスとは絶対に①は必要だし、むしろこっちの方が重要だとさえ考えています。

法律やルールの知識は、本人の自己啓発の問題もあるし、本当にスキルとキャリアをつけて自分の付加価値を上げてやるぞ!と考えている人間は、自ずと学んでいくもの。でも会社の精神や想いは、仕事の実績に自信を持っている人間ほどズレやすいのです、傾向値として。自分がいるから、この部署は保たれているんだ!みたいな錯覚ね。

それは一概に悪いことではないのですが、そういう人間だって所詮は、一人の社員に過ぎない。暴走しないように、絶えずいい意味で矯正して、長く伸びた鼻を折っていかないといけない。だから①と②の融合体が「コンプライアンス」であると僕は考えているし、例えば僕が、ある法律について会社で従業員にレクチャーする時は、①を自分なりに意識した上で、②の話をするように心がけています。

人事部のその他の主な業務。

あと、人事部以外の部署の社員にとっては当然すぎて、インパクトがないけれど、非常に重要な業務として「給与支払」と「福利厚生手続」があります。給与支払というのは、単に社員一人一人のお給料を、毎月決められた期日に支払っていくという、典型的なルーチンワークですが、ここに所得税や住民税、さらに社会保険料や厚生年金等を控除する作業が入ります。また、勤怠管理業務によって、申請された残業手当の計算を行って個別に支払、あと例えば、欠勤があった場合にも、当然その分が差し引かれますよね。さらには、その月に昇格や降格よる給料の変更があった場合も、それを当たり前に計算して支給する必要があります。

これは、社員の個人情報をタイムリーに入手しないと出来ないんです。給与計算そのものは外注することができるほど単純業務。でも、それのチェックと確認を行うのは、あくまで人事部。つまり外部ではなく、内部の人間の仕事。これは結構神経も使うし、大変です。従業員数にもよりますが、この仕事だけで1ヶ月かかるといってもいいくらいです。給料だけは従業員個人の生活の糧。間違うわけにはいかないから余計です。

福利厚生業務や慶弔見舞金支給業務は会社によって制度が色々なので、ボリュームは千差万別ですが、役所のように手続業務のため、窓口担当は新入社員がなることが多い業務ですね。

人事部まとめ。

人事部は、合法的ルール違反から一番遠い部署。ということは、現場感が一番希薄な部署と言ってもいいです。新入社員時から人事部に配属になる人というのは、毎年必ずいるものです。そのイメージから勘違いして、エリート意識を持つ人間だっているのが現実。でも会社側から視れば、こういう人間こそ、一番危険な従業員です。だって、自分の会社が売っている商品の本質を理解していないってことは、現場の苦しみが判らない人間。だから、会社のことを机上論や他人事で片付けてしまうような人間になり得る。

そんな人が人事を仕切るなんて・・・コワいでしょ?現場感を持っていて、なおかつ決まりを重んじる性格。これは非常に難しい。だからこそ人事って奥が深いし、どうしても内向きになってしまうのでしょう。人事部は飲みに行く時も、周りの目を気にして、個室を貸切とかで行う場合が結構あるんですよ。同期にもウッカリ言えないような情報を持っているからね。

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