① 第一印象で大きく変わる

面接となると、どうしても話す内容にとらわれがちである。

しかし、一番はじめに重要なことは印象の部分である。
話す言葉の内容以外の部分が大きく影響し、特に第一印象で面接の結果が大きく異なるといっても過言ではない。

しばしば、「初対面の第一印象は大事!」と聞いたことがある方もいるであろう。
科学的なデータによると、初めて会った人の第一印象は2秒でほぼ決まる。
さらにたった1秒でその人の外見から1万4000個もの視覚情報を無意識に得て、だいたいの人物像を判断するという報告がある。

もし、その2秒で悪いように受け取られてしまったら、間違いなく一回の面接でそこから覆すことは容易くないはずだ。
面接では、限られた短い時間の中で初めて会った人へ自分をいかにアピールできるかが大事になってくる。

要は、「この人と一緒に働きたい」と思わせることがキーポイントであるため、この印象の部分で優位に立っていれば、もし話す内容に苦しんだとしても絶望的な時間になることはないだろう。

口角を上げる練習をしたり、目尻を下げる感覚を掴んだりと第一印象をよくするための努力は必要不可欠である。

①	第一印象で大きく変わる

② 常に8割を心がけろ!

次は面接における心理的な面に関することである。

筆者が常に意識していることは、面接では自分が思っている80%を1つの質問で答えることができれば十分だという考え方である。

そう考える理由は3つある。

1つ目は、シンプルに8割と考えることが自分の気を楽にさせる狙いがある。
2割の余裕が生まれると言葉選びが非常にスムーズになるのだ。

逆に100%で答えなければいけないと考えながらやってしまうと、質問に対して不十分な答えをしてしまった時に引きずってしまい、面接の中で自分で自分を勝手に追い込ませてしまうこともある。

2つ目は、多少のリスクはあるかもしれないが、あえて8割という言葉足らずな返答をすることで、面接官に足らない部分を質問させることを意図している。
面接官は学生のことを知りたいわけであり、少しぼんやりとした回答は見逃さないはずである。
これはコミュニケーションの技術にもなるが、場数を踏んで慣れてきたら、わざと質問させるところを作りながら話す。
そうすることによって、会話のキャッチボールを増やしていけるようになる。

例えるなら釣りみたいなものであり、美味しいエサを垂らして狙っていれば、食いついてくる確率は比例的に高くなる。
面接官が食いついてくる瞬間を狙いながら釣り上げてモノにするような流れを作り出せれば、面接に苦手意識はなくなるはずだ。

3つ目は、8割と考えておくと必要以上に話が長くならないようになる狙いがある。
1つ目と共通する部分はあるが、完璧にこなそうと思うと、あれもこれもいっぺんに話したいという気持ちになることが多くなる。
そうすると、面接官からは話が長くて飽きられてしまったり、その内容の骨の部分がうもれてしまったりする。

面接官の飽きを未然に防ぐためが大きいが、2つ目に述べたこととリンクさせると、もし話が長くなってしまったら、ツッコませるところがなくなり、そこから会話のキャッチボールが広がっていかない。
したがって、面接官が自分へ興味を持ってくれなくなる。
もちろん面接官によっては、どんどん質問をする方だったり、淡白な方だったりとやってみないとわからないこともあるかもしれないが、8割を意識していたらだいたいのイレギュラーがあったとしても冷静でいられることは多くなるのでぜひ参考にしていただきたい。

②	常に8割を心がけろ!

③ 自分の武器は出し惜しみするな!

誰もが自分の武器を持っている。

特に体育会学生は意識してほしいが、体育会として流れた時間を差し置いて、選考で使うメインの武器を誰もが持っている標準的なエピソードにすることが有効だとはまったく思えない。

野球に例えるのであれば、硬式ボールを安い木バットで打っているようなものだと感じる。

この考えは1つの例に沿って進めていく。
こんな質問を投げかけてくる学生がいた。
「学生時代に頑張ったことは大学の部活動で自己PRはアルバイトでもいいですか?」
その学生はとりわけ、高校時に全国でもトップレベルの環境で野球をやっていた経験があり、その中で挫折をしながらも2年半やり抜いた背景がある。
それは誰もが持っているエピソードではなく、むしろ他の学生がとてもうらやましがるようなものである。
先ほどの例に加えると、硬式ボールはやはり金属バットで打った方が飛距離も変わり、バットも長持ちする。

採用責任者は、いかに苦しい経験をしてどうやって生きてきたかを見る人も多い。
また厳しい環境の中で努力の仕方を知っていて結果を出すことができる学生が有利である。
生半可な苦しさではなく、絶望的な苦しさを味わった経験があるこの学生は相当な武器を持っている。

それにもかかわらず体育会の経験を話さずに、アルバイトの経験を話す理由はまったくもってない。

最強の金属バット1本で勝負するのか、折られやすい木製のバット2本で勝負するのか。
最強の金属バットを持っていれば、折られる心配はなく、何打席でも立てるが、木製バットであればたった1打席で2本折られる可能性もある。

先ほどのエピソードの彼は大学で野球を本気になってやることができた背景があった。
それは彼の高校時代が、決して完全燃焼とは言えないものであったからなのだ。

自己PRは高校野球、学生時代頑張ったことは大学野球、そこで学んだことがその学生にとっての強みになる。

このようなサイクルをグルグル回すように話すことができれば、論理性は格段に向上するので、面接官に分かりやすく伝わるはずである。

万が一部活動でしかやってこなかったのかを問われた時に初めて、バイト、勉強、ゼミの活動を話をすればいいのである。
要するに、能ある鷹は爪を隠すということだ。このように、論理性のいいサイクルを回すためには、誇れる武器については出し惜しみしないことである。

以上3点、筆者が考える面接必勝法をご紹介したが、あくまでも筆者の考えであり完全な正解ではないかも知れない。
ただ、筆者が面接で落ちた経験はないため、参考になる部分はあると自負している。

ぜひこの必勝法を駆使して、就職活動をベストな形で終えてほしい。

③	自分の武器は出し惜しみするな!
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