面接で求められる言葉遣い①:そもそも言葉の使い分けの目的を理解出来ている?

「また大人の偉そうな敬語とかの言葉遣いに対する説教話し〜?」

このように思っている人もいるだろう。しかし私は「正しい敬語」とはここでは言っていない。「面接での正しい言葉遣い」と言ったのだ。実はこれは多くの学生が勘違いしていることでもあるからだ。つまり「面接では正しい敬語を話さなければならない」と思っていることである。実はこれ、半分正解で半分は不正解。正しい敬語が話せて面接を合格するのであれば、私もここで「正しい敬語の使い方について!」というテーマで書いている事だろう。

そもそも「言葉」とは何かを考えてみて欲しい。言葉とは「他者に自分の考えや感情を相手に伝えるためコミュニケーションの1つの手段であり、言葉で相手に自分のことを正しく認識してもらうためのもの」である。もっと言うと、相手と正しくコミュニケーションが図れるならば別に言葉じゃなくてもなくて良い訳だ。

つまり、「正しい言葉遣い」は、相手の性格や、その時の状況、話している話題、によって変わるのである。
その「正しい言葉遣い」をしないと、相手と正しくコミュニケーションを取ることができないのだ。

みなさんも経験しているだろうことを例に出してみよう。
あなたが仮に高校に入学したとしよう。1週間近く経ってやっと学校に慣れ始めた時に、入学式のころから話した事は一度も無いが仲良くなりたいと思っていたクラスメイトがいる。そしてたまたま席替えをしてその子と隣になって話すチャンスが訪れた。しかしそこでにいつまでも堅苦しい敬語を使っていては、その子との仲は深まらないだろう。一定の距離がずっと残ったままだ。もうお分かりだと思うが、この場合の敬語は「正しい言葉遣い」とは言えないのである。なぜか?それは「“仲良くなりたい”という自分の感情や考えを正しく相手に伝える事が出来ていないから」だ。

面接も基本的にこれと全く同じだ。

面接官はあなたのことをもっと知りたいと思っており、そのために時々フランクな話し方をしてくることがある。しかし肝心なあなたが「堅苦しい敬語」をいつまでも使っていたらどうなるだろうか?面接官にしては相当話し辛いだろうし、深い話しが出来ずに面接は終わってしまうだろう。それはあなたにとっても折角のチャンスを棒に振ることになるのである。

面接で求められる言葉遣い②:砕けた言葉遣いも、時としては正しい言葉遣いになる

「敬語ばかりではなくてもっとフランクな話し方も必要!」

ということを理解して頂きたい。
もちろん最初からフランク過ぎると失敗するかもしれないので、相手の様子や話題を見て、その時に応じた言葉遣いを選んでみる事が必要である。(私個人の意見としては、みなさんにはたくさん失敗をして欲しい。そのような失敗をしてこそ正しい言葉遣いが身に付くと思っているからだ。)

もっというと面接官は、あなたたちのそのような「正しい言葉遣い」も評価しているのだ。いわゆるコミュニケーション能力と言われるものが、この1つである。
そして実際に内定を難なく獲得出来る人は、「抜くとき」と「締めるとき」の使い分けが上手い人、つまりコミュニケーション能力が高い人である。つまり正しく自分の考えや感情を言葉で相手に伝えられることが出来る人である。

社会人としての敬語などの言葉遣いは当然である。しかしそれに縛られた「堅苦しい言葉遣い」は「正しい言葉遣いではない」ということを良く覚えて置いて欲しい。

おわりに

以上、「面接における正しい言葉遣い」について解説してきた。これでもう面接の言葉遣いはばっちりだろうか?みなさんには色々と失敗して試行錯誤を重ねながら、正しい言葉遣いを身につけていって欲しいと思う。そのためにここで紹介した内容を参考にしてくれれば幸いだ。

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