志望動機(240)

 大学2年の夏休み、ママチャリで東京からソウルの1800キロを27日かけて走破した。道中、自分が持つ韓国のイメージと現実の差に驚き、物事を一面的に捉える危うさを知った。訪韓前は、反日感情が強い怖い国だと思っていたが、パンク修理を手伝ってもうなど、韓国人とふれあう中で、ポジティブな面を肌で感じ、印象がすっかり変わった。自分の目で確かめないと現実はわからないということを知り、目と耳で見聞きし、伝える記者を志すようになった。

入社後、志望する分野で一番取り組みたいと思うテーマとその理由(200)

 教育、特に体罰問題を追いたい。私の高校の野球部は、プロ野球選手を20人輩出した強豪チーム。私は先輩に暴力を振るわれたことは何度もあったし、強いチームなら仕方のないことだと思っていた。しかし体罰による自殺問題が報道により注目されると、他人事とは思えなくなった。未然に防ぐため報道により情報を共有することは公益性があると思う。体罰やいじめ問題に注力する共同通信でこそ、取り組みたいテーマだ。

あなたが人より秀でていると思うものを具体的なエピソードを入れて説明してください240

 ためになる言葉をキャッチする姿勢。親ほど離れた野球部の先輩の「世の中で大事なものは、義理と人情とお中元だ」は大のお気に入り。以来、お世話になった人には手紙を必ず送っている。人の話は宝の山だと思う。ためになる話をさらに聞くため、こちらも興味深い話を提供したい。インドに一人旅した話をすると「昔の学生を見ているようだ」と懐かしまれる。8年間、捕手として培った洞察力を基に球種、即ち話題を相手によって選ぶ。滑ることもあるが、挫けずにこれからも勉強になるお話をキャッチしていきたい。

過去一年でもっとも印象的なニュースとその理由400

 建設、介護業など、あらゆる業界で深刻化する人手不足問題。人口の自然減による労働人口の減少に加えて、今もないがしろにされる労働環境の悪さも相まって企業がしっぺ返しされていると感じるからだ。
私の義兄はごみ焼却施設を建設するメーカーで現場の監督をしている。「現場の平均40代で若い職人は全くいない」と人手不足を危惧している。また私の母は、小規模の老人ケア施設の調理の仕事を辞めようとしたが、所長に止められた。人が足りないため、月に二回でも良いと言われ、今も続けている。また、待遇は神奈川県の最低賃金クラス。やはり人手不足に困る業界ほど、労働条件が悪い等、人が集まらない理由がある。これから先、人口の自然減は避けられない。技能実習生制度の拡大や外国人看護師の受け入れなど、長い目で追ってみたいテーマだ。伝えることで、より良い日本の未来を創りたい。

今までで一番困難な経験を書いてください。その困難をどうやって乗り越えましたか400

 高校の野球部で、馬が合わない投手とバッテリーを組んでいた。彼は私のサインにいつも首を振り、そのリズムの悪さが敗因になることもあった。勝つためには彼の考えを知るべきだ、と捕手として考え、彼がいつどんな球を投げたいのか、腰を低くして粘り強く、一年間聞き続けた。練習中のブルペンや試合中のベンチ、時にはマウンドへ駆け寄って尋ねた。帰り道や教室でも対話を重ねる中で徐々に信頼を得た。どこに投げたいのか、彼の考えが判るようになるとリズムは良くなり、結果、激戦区の神奈川でベスト16という好成績を挙げられた。どんなに渋られようと、相手の懐に飛び込み、「知りたい」「知るべき」ことに関して何度も尋ねて信頼を得て、事実を掘り起こす記者になりたい。

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