吃音って?

 
そもそも吃音とは何なのでしょうか。
 
 
・し、し、しし失礼します
・し、しーーーーつれいします
・………失礼します
 
など、言葉の始めが出てきづらく、何度も言ってしまったり伸ばしてしまったり詰まってしまったりという症状があります。
 
 
サ行タ行など特定の行が苦手な人、おこそとの…と母音がオの音など特定の母音が苦手な人など、人によって発音しづらい音は様々です。
その自分の苦手な音が言葉の頭にあると、どもってしまう原因となります。
 

原因と対策

 
吃音になる原因はわかっていませんが、
普段リラックスしている時に話す際にはどもらない人も多く、
面接や人前などで話すときにどもってしまう人が多いことから
心理的な要因が大きいと考えられています。
 
しかし有効な治療法や薬があるわけではありません。
 
 
心理的な要因を和らげるためには、
そういった状況に慣れてしまうことも一つの手段です。
しかし、そういう場で失敗することも多い吃音者にとって、
慣れるまでその状況を何度も体験するのは酷かもしれません。
 
人によっては薬が効くこともあるようです。
 
 
また、心理的な要因によって呼吸が乱れることで吃音が起こるので、
その呼吸法を改善することで吃音が治ったというケースもあるようです。
 
他には、話し出す前に自分の中でリズムを取っていたり、
話す言葉の前に、「えー」「あー」と言葉を入れたりして、対策している人もいます。
 

吃音と就活

 
ここまで吃音がどういったものなのか見てきましたが、
このような吃音者にとって、就活とは大変辛い場です。
 
就活で避けて通れない面接という場面は、吃音者を苦しめます。
 
面接という自分が注目される場、緊張する場は吃音の症状を引き起こします。
そして自分がそのことを自覚していると、
「どもらないようにしなきゃ」「失敗したらどうしよう」
と思いつめてしまい、余計に吃音が助長されます。
 
 
まず挨拶、自己紹介。
ここで自分の苦手な音があると、どもってしまいます。
 
志望動機や自己PRなどで言葉が詰まるのは、
緊張しているのかな、考えているのかな、と取ってもらえますが、
挨拶や自己紹介ではそういうわけにはいきません。
 
 
「緊張していますか?」「リラックスして」と声をかけられたり、
酷い場合面接官や他の就活生に笑われてしまうことも。
 
 
 
たしかにこういった経験は大変辛いです。
でも、吃音は治らないのですから、就職先にも理解してもらう必要があります。
 
確かに恥ずかしい思いはしてしまうかもしれませんが、開き直るしかないのです。
 
 
就職した後のことも考えるのであれば、
面接の際に「吃音がある」「どもってしまう」ということを伝えましょう。
 
 
これを「治す気がない」「コミュニケーション能力が無い」と捉える人もいます。
打ち明けたところで、採用してくれるかもわかりませんし、
吃音が原因で不採用となることだってきっとあります。
 
 
でも、吃音を理解してもらえなければ、結局働いてからも辛い思いをすることになるのです。
 
ならば初めに打ち明けてしまって、それでも受け入れてくれるところを探すしかありません。
吃音に理解がある会社ならば、入社してからもきっと働きやすいです。
 
 
そういう会社を見つけるためにも、初めに言ってしまいましょう。
 

よい会社と巡りあうために

 
「私は吃音がある」と打ち明けても、不採用となることはきっとあります。
 
「だから何?」「言い訳だ」と思われることも多々あると思います。
それはとても辛いと思いますが、その場は耐えましょう。
 
「この会社は吃音のことをわかってくれない」ということが知れてよかったと思いましょう。
  
 
面接で辛い思いをするのが嫌なら、ESや履歴書の段階で吃音のことを書いておきましょう。
吃音に理解のない会社はそこで落としてくれるはずです。
 
 
とにかく、自分が吃音であることを思いつめないこと。
 
だって、しょうがないじゃないですか。
吃音なんですから。
 
 
吃音であるが故に辛い思いをしなくてはいけないのは、確かに理不尽です。
社会の理解が進んでいないのは、とても嘆かわしいことです。
 
でも、理解してくれて、受け入れてくれる会社はきっとあります。
 
 
自分が吃音だからといって、卑屈になってしまうと、
吃音が原因ではなくその卑屈さが原因で落とされてしまうかもしれません。
それはもったいないですよね。
 
 
 
吃音であることをしっかり自分で受け止めて、認めてあげましょう。
 
大丈夫、わかってくれる人はきっといます。
自分に自信を持って、就活に臨みましょう。
 

よい会社と巡りあうために
新規会員登録はこちら
ページトップ