選考情報・体験談

「内定辞退」と伝えたあの日

「内定辞退」と伝えたあの日

「内定辞退」

この4文字を思い出すだけで悲しくなる人も多いだろう。

1年前のあの日、僕は「単位を落としたことで、内定を辞退した」

「なぜ、大学卒業ができなかったら働く資格がないんだろう?」

そんな疑問を抱きながら今も生きている。

思い出したくはない思い出かもしれないけれど、誰かのためになるんだったら自ら文章にして忘れ去りたい。

「内定辞退」

3月の単位発表の日

太陽の日差しがまぶしくて目がさめた。

朝陽に「おい、お前ちゃんと起きて、心構えしとけ」と言われているような気持ちになった。

時計を見ると、8時半。単位発表の時間は11時。

「あと、2時間半ある」と思い、眠い目をこすりながらリビングへ向かう。

机の上には、カレーライスが置かれている。

その横に置かれている手紙

手紙には「温めて食べてね。母より」と書かれている。

「おいおい、母さんいつもはこんなことしないのになんで今日は」

もうすでに、イレギュラーなことがたくさん起こる1日。

弟は2限から大学があるはずなのに、まだ寝ていることに気づいて起こしに行く。

ドアを開ける。

カーテンは閉ざされ、真っ暗な部屋で足を広げ寝ている弟。

「おい、2限から大学やろ、起きろよ。大学行かなかったら単位落とすぞ」

少し間が空いて、弟は首を右に左に傾け

「わかってるよ起きるよ。兄貴も今日、卒業できるかわかる日やん。」

3月の単位発表の日

発表の瞬間

テレビを見ている。

普段はテレビなんてみないのに、現実と向かいたくなかったからだろうか、自然とテレビを見てしまっている。

テレビの右上の時刻を見ると、11時になっている。

「うわっ、発表の瞬間だ」

走って、自分の部屋に駆けつけパソコンを取る。

パソコンを手にして、自分のベッドの上に行って、寝転びながら

ゆっくりと開く。

パスワードを入力して、デスクトップへ。

マウスを動かし、GoogleChromeを開く。

大学の名前を検索し、大学のウェブサイトに飛ぼうとするが、クリックできない。

タブをもう一つ開き、ツイッターと入力。

ツイートをスクロールしながら見る。

友達たちがたくさんツイートしている。

「よっしゃー卒業できたー」

「最後の最後に大学人生初のフル単。やっぱり私はやればできる子やった」

「みなさんのおかげで大学を卒業することができました。

社会人になっても頑張りますので、よろしくお願いします」

こんな誰のためにもならない、自己満ツイートがアホみたいに溢れかえっている。

「あーもういらいらしてくる」

「お前らは、卒業できたんだな。おめでとうなおめでとうおめでとう」

そんな感情であふれかえる。

まあ、自分もそろそろみるか。

と卒業単位を確認する。

すると、”フランス語 F”の通知。

Fとはつまり再履修のこと。

*次週、「企業に伝える日」を描きます。
*こちらはフィクションです。

発表の瞬間

プロフィール

早稲田の留年生。 #バーテンダー #ブロガー シナリオ 脚本なども書いてます。写真も撮ってます。映画作りたいです。
Twitterはこちら!

関連記事

新規会員登録はこちら
ページトップ