学生の約8割が「マイナスの影響」

 
今年の採用活動時期変更が自分たちの就職活動に及ぼした影響について聞いたところ、
全体の約8割(79.3%)の学生がマイナスの影響が大きかったと捉えていることがわかりました。
 
主な理由としては、
「暑い時期に活動しなければならなかった(60.5%)」
「卒業年次の学業(卒業論文・卒業研究)の妨げになった(55.7%)」
という結果になっています。
 
 
また、理系学生を教える教員の8割超(83.4%)が就職活動の時期変更で悪い影響があったと回答しました。
主な理由として、「卒業研究や修士論文への悪影響が多かった(79.8%)」などが挙げられています。
 

インターンシップの重要性

 
スケジュール変更により、初めて広報活動開始直前の2月(冬季)がインターンシップのピークとなりました。
企業の動きに応えて学生の参加割合も、約6割(58.2%)と前年の約3割(32.7%)から大幅に増加しています。
 
準備期間が長く余裕をもって参加することができたため、夏・秋・冬の参加社数の平均は、「1社」が前年7割程度(68.6%)だったのに対し、今年は「2社以上」の参加が約6割(58.8%)と大幅に増える結果になりました。
 
 
また、インターンシップに参加した企業の採用選考を受けた学生は前年比11.0pt増の6割以上(62.7%)となっています。
 

選考状況は?

 
学生のエントリーは3月に集中し、その後は急速に減少しています。
活動6カ月目までのエントリー延べ平均社数は、前年に比べ35.4社減少しました。
また、個別の企業セミナーもスタートダッシュと言える勢いで、一人あたりの参加社数は、就職活動開始直後から2カ月目までは前年を上回り、前年比5.2社増の平均14.0社となっています。
 
そして、実際の選考に入ると7月以前に選考を行う企業は、5月下旬から8月上旬に分散して内々定出しを行った一方、従業員数5,000人以上の大企業では、8月上旬に内々定出しが一気に集中しました。
これが、スケジュール変更に伴う2016年卒採用の最大の特徴と言えます。
選考を「7月以前」か「8月以降」に開始したかで対象的な様相となりました。
 
 
複数内々定を保有している学生数は、7月27.4%(前年同月21.8%)、8月37.8%(前年同月20.0%)と前年より増加しました。
今までになく、複数内々定を保有した状態で大手企業の内々定を獲得した学生が多いことから、例年に比べ内定辞退率が高くなっていると思われます。
そのため、今後も採用活動を継続する企業は多いと予想されます。
 

日程変更により、大きく変わった就活

 
この結果からもわかる通り、今年の就活は従来と大きく異なるものとなりました。
企業にとっても、学生や大学にとっても、よかったとは言えない結果となっています。
 
2017卒ではさらに日程の見直しが行われる可能性もあります。
しかし、この混乱は今後も続くことが予想されます。
 
 
この16卒の就活をもとに、企業も対策を練ってきます。
学生側も何らかの手を打っておかないと、この混沌としたスケジュールに飲まれ、的確な判断ができなくなる可能性があります。
 
16卒の就活を振り返り、どのように行動するべきか、
早い段階から、考えておくことが大切です。
 

日程変更により、大きく変わった就活
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