まずは映像をご覧下さい

再生160万回を超える、日本の就活を描いたこの映像、いかがでしたか?

この映像は、当時東京藝術大学大学院に在学していた吉田まほさんによる2012年の作品です。世界の様々な映画祭で高い評価を得ています。

タイトルの通り、日本の就職活動を風刺した作品ですが、日本における就職活動の現状を音楽に合わせてテンポよく描きながら、見る人に強烈なメッセージを投げかけてきます。
特に就活を経て社会人となった人や、今まさに就職活動中だという人にはぐさっと刺さるアニメではないでしょうか。

作者の吉田さんは作品について、こう紹介しています。

『ごく普通の大学生として何となく過ごしてきた主人公。ところが近頃友人たちの様子がおかしい。聞けば、彼らは噂の”就活”に躍起になっているらしい。それが一体どのようなものなのか見極められぬまま、主人公もまた「ニッポン式就活」の渦中へと引きずり込まれて行く。』

ここがヘンだよ、日本の就活

ねこさわ自身も勿論、ちょうど10年前になりますが日本の就職活動を体験しました。

この映像を見て、就活の記憶が蘇ると同時に、当時と何も変わっていない日本の就活の現実に唖然としました。就活だけが急成長する日本の発展から取り残されている気がしてなりません。

就活時期を境に髪を黒く染め、ヒゲを剃り、リクルートスーツに身を包む友人たち。
企業説明会では、壇上に立つ先輩社員はまるでヒーローかアイドルのような扱いを受ける。
そして笑顔でメモをとりまくる就活生たち。
グループディスカッションでは、少しでも面接官の印象に残る発言を沢山し、顔は常に笑顔。みんな同じ。

これらの光景がすべて、10年前から何一つ変わっていないのです。

そんな変わらない【ニッポン式就活】の中で、どうやって自分にピッタリの就職先を見つければ良いのでしょうか。

画像引用:http://blog.goo.ne.jp/damaho

ここがヘンだよ、日本の就活

二極化するニッポン式就活の今

みんな同じ服装、髪型。
そんな就活スタイルが定着しているニッポン式就活ですが、内定数には二極化現象が起きているようです。

内定を取れない学生はとことん内定が取れず、内定が取れる学生に何社もの内定が集中するという二極化現象。ある学生が9社も10社も内定をもらう一方で、70社受けて1社も受からなかった学生もいるようです。

内定の取れない学生の傾向として、
●就業意欲が低い
●「こんな仕事をしたい」という思いがない
●自分は何が好きで、強みは何なのかわかっていない

など、そんな傾向があるようです。

就活の大枠を捉えて周囲に合わせるだけでは、自分の思い描く会社から内定をいただくことは出来ないのです。

画像引用:http://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2013011600026_1

二極化するニッポン式就活の今

アニメーション作者からのメッセージ

最後に、「就活狂想曲」をつくった吉田さんが、自身の就活について語っているインタビューをご紹介します。

【Q】
就活中は、何社ぐらい受けましたか?
【A】
内緒です。

【Q】
就活で一番に思い出すことは?
【A】 
合同説明会です。みんな同じ格好をして「どこで見られているかわからない」という独特の雰囲気。競争しているのに協調を求められる矛盾や、「気持ち悪いけどやめるわけにはいかない」という当時の心境を思い出します。

【Q】
他に思い出すことは?
【A】
ほとんど忘れてしまいました。
今になって思うと「就活って何だったんだろう」って感じです。

【Q】
就活生に向けてメッセージをお願いします。
【A】
そんなこと言える立場じゃありません。あえて言うとすれば「縁があるところに収まるので悩まないでください」ということでしょうか。

画像引用:http://blog.goo.ne.jp/damaho

アニメーション作者からのメッセージ

まとめ

吉田さんの最後のメッセージにもあるように、縁があれば内定に繋がっていくと、私もそう思っています。私自身も、内定を頂いた企業様の選考中は、不思議と落ちる気がしませんでした。

採用試験に落ちると、自己否定されているようでどうしても落ち込みがちですが、【縁がなかっただけ】、そんな風に考えると良いかもしれません。

ただし、縁を引き寄せる方法は自分の努力次第で無限に広がっていくように思います。

「就活狂想曲」のように周囲に合わせすぎて一辺倒の一人になってしまうのではなく、自分は何がしたいのか、自分にはどんな強みがあるのか、まずは自分自身のことをよく知り、語れるようになることの方がずっと大切です。

どうすれば自分自身を余すことなく相手に伝えられるのか、本気で考え行動に移すことで、ずっと変わらない【ニッポン式就活】に一石を投じることができ、満足のいく就職先に出会うことができるのではないでしょうか。

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