事例1
先日、顧問先の内定者懇談会で、会いたかった女性、A子さんと初めて会うことが出来ました。彼女の面接は顧問先の社長が行っていたので、私は今まで会えなかったのですが、実は当初、このA子さんは、全くこの会社に縁はなく、応募もしていませんでした。
きっかけは彼女の友人のB子さん。
B子さんには、私がスカウトサイトでオファーを出して、1日インターンシップに来てくれることになったのですが、その数日前に彼女から、すこし風変わりな申し出がありました。それは、「就活をしていて是非勧めたい友人がいるので、一緒にインターンシップに連れて行ってもいいか」というものでした。
この二人、仲がいいだけでなく、二人ともとてもポジティブな性格の持ち主でした。
いつもこのような申し入れをしている訳ではないとのことでしたが、B子さんに何か感じるものがあったのでしょうか、この時はB子さんがA子さんにどうしてもこの会社を紹介したかったようなのです。
会社としては一人でも多くの優秀な学生に出会いたいと思っていますし、来てくれたら嬉しいし、説明するにしても2人が3人になっても手間は変わりませんし、大歓迎というスタンスでしたから、A子さんとB子さんはともにこの会社の扉を叩いたのでした。
この会社の1日インターンシップは、午前中は社長自らが業界の説明、その中における自社の立ち位置、業界内でのシェアNo.1であることなどを丁寧に説明されます。
説明後に社長と共にランチを済ませてから、午後に営業マンと共に同行して、実際の営業現場や施工現場を見て回るというもの。帰社後は、若手社員たちと近くの居酒屋で懇親会をして解散、というスケジュール。
この1日で、A子さんはこの会社に魅了されてしまったようです。
これをご縁と言うのでしょうね。
最初のきっかけを作ったB子さんは、別な企業に内定し、A子さんの方がこの会社に入社することになりました。
この会社の社長も、A子さんの方がこの会社に向いていると思うし、B子さんは他の業界の方が良いでしょう、と仰っていて、結果その通りになったということです。
もしB子さんがA子さんを連れていきたいと言う前に、「こんなことを言ったら会社から叱られないだろうか」と、A子さんを誘うことを躊躇したとしたら、もしこの会社が「そんな正規ルートじゃない学生とは会わない」などという杓子定規の対応をしたとしたら、A子さんはこの会社の内定を獲得することは出来なかったでしょう。
事例2
実は、何を隠そう、私も友人が通っていたアルバイト先に、無理やりついて行って、そこでアルバイトをさせてくれと頼み込んだ先に、正社員として採用されることになったのです。
これが当時の日本リクルートセンター、現・リクルートホールディングスなのですが、そういうご縁があって、人材系の仕事に携わることにもなって、このコラムも書かせていただいている、ということにつながっています。
人生、何がご縁になるかわかりません。
私の経験では、たくさんのご縁のおかげで、様々な困難なことも乗り越えてくることが出来ました。
だから、何事にも、これはご縁があるのではないか、一歩踏み出してみよう、と思うことがまず大事。
そして、そう思ったら、その扉をノックすることが大事。
友達や親など、日ごろから自分の状況を共有して、紹介してくれるような人間関係を築いておくことが大事。
さあ、ご縁を感じている会社があるのだったら、是非もう一度その担当者と会えるように自ら動いてみましょう。もしかしたらタイミング良く、先方も会いたいと思っているタイミングかもしれませんよ!
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