キーエンスとはどんな会社?

キーエンスの年収について紹介する前に、そもそもキーエンスとはどのような企業なのか、どのような事業を展開しているのかについて紹介していきます。

会社概要

株式会社キーエンスは、自動制御機器を中心とした製造販売会社です。1974年に「リード電機株式会社」として設立され、その後1986年に現在の「株式会社キーエンス」に社名を変更しました。東京証券取引所市場第一部に上場。日本だけでなく、現時点で世界46ヵ国230拠点で事業を展開しています。

♦代表取締役社長:中田 有
♦所在地:大阪市東淀川区東中島1-3-14
♦設立:1974年5月27日
♦連結従業員数:8,380名(2021年3月現在)
♦売上高:5,381億円(2020年度)
♦存在意義:付加価値の創造

事業内容

コンピューター導入による工場生産の自動化(FA)機器用のセンサーや 制御・計測機器、ハイテクホビーなどの製造を行っています。キーエンスの製品には、光ファイバー・ 光電子センサー、プログラマブル論理制御機器、レーザーマイクロメーター、 バーコード読み取り機、ラジコンカーなどを含んでいます。

・ビジネス職【営業、海外、マーケティング、生産管理、人事、経理、総務 ほか】
お客様の真の課題を把握し、その課題を解決するアイデアを売るのがビジネス職です。
高い付加価値をクリエイティブな思考で生み出すことが大切です。

・エンジニア職【商品開発、ソフトウェア開発、生産技術、コンサルティングエンジニア ほか】
顕在化されたニーズではなく、一歩先の潜在ニーズを形にする仕事です。
営業担当や商品企画とともに、国内・海外を問わずお客様から直接ヒアリングをして得た情報をヒントに商品開発を行います。

キーエンスの年収

2021年度の有価証券報告書によると、キーエンスの平均年収は約1752万円となっています。
なお、国税庁が発表している「民間給与実態統計調査結果」によると、コロナウイルスの影響がない2019年の正規雇用者の平均給与は約503万円ですから、キーエンスの年収は平均よりもはるかに高いことが分かります。

平均年収推移

過去5年間の平均年収は下記の通りです。

2016年:1777万
2017年:1862万
2018年:2089万
2019年:2111万
2020年:1839万

新型コロナウイルスの影響もあり、2020年度から平均年収が減ってきているものの、変わらずキーエンスの年収水準は高いと言えるでしょう。

賞与

賞与は 年4回(3月・6月・9月・12月)支給されるようです。利益を社員に還元する仕組みになっているため、賞与の支給額は業績に連動しています。賞与を含めると、20代でも年収が1000万円を超えると言われているので驚きです。

初任給

つづいて、初任給を紹介していきます。キーエンスの初任給は下記の通りです。

(2020年4月初任給実績)
修士了 月給24万円
学部卒 月給22万円

基本給だけみると、他の企業とそれほど変わらないのでは?と思うかもしれません。しかし、実際は、基本給にプラスして毎月残業代が支払われますし、年4回の賞与もあります。それらを含めて考えると、新卒であっても年間700万円近くもらっていることになります。もちろん賞与は業績に連動しているため、世界的な景気に左右される年もあるでしょうが、それでも際立って新卒としては高い水準の年収となるでしょう。

キーエンスの年収

キーエンスの平均年収は業界の中でも高い

実は、キーエンスの平均年収は、同じ業界の中でも群を抜いて高いです。

ソニー:1050万円
日立製作所:894万円
オムロン:829万円
三菱電機:816万円
パナソニック:774万円
(各社の有価証券報告書)

上記が主な同業界企業の平均年収です。競合他社と比較すると、キーエンスの平均年収がいかに高いかが分かりますね。

なぜ?キーエンスの年収が高い理由

キーエンスの年収が、業界の中でもダントツで高いことが分かりましたね。では、なぜキーエンスの年収は高いのでしょうか。その理由を説明していきます。

販売代理店を利用しない

一般的にメーカーは事業の規模を大きくするために、販売代理店と契約して営業を外注することが多いです。しかし、キーエンスでは、販売代理店を利用することなく、自社の営業担当者が取引先を訪問し、注文を取って来ています。販売代理店を利用しないことでコストを削減できているのです。しかし、メリットはコスト面だけではありません。最大のメリットは、直接顧客の声を聞き、製品開発に活かせることです。キーエンスの新商品のうちの多くは業界初であり、「世界初」「世界最小」など非常に付加価値の高い製品を世に送り出しています。これは、あえて販売代理店を持たず、顧客のニーズに応えられるよう、徹底したコンサルティングセールスのもとで製造されていることが、大きな要因の1つといえるでしょう。

工場を持っていない

キーエンスは、電子機器のメーカーとしては珍しく、自社工場を持っていません。自社で企画・開発した製品を外注生産し、販売しているのです。そのため、工場や設備の管理などに資金を使う必要がなく、ランニングコストを少なく抑えられています。

広告費にお金をかけない

キーエンスは、CMや雑誌、新聞などの広告費を一切つかっていません。年収ランキングなどでキーエンスという社名はきいたことがあっても、どんな事業をしているのかまで知らない人が多いのは、これが理由の1つと言えるでしょう。事業規模の大きな企業は、自社の製品を多くの人に知ってもらうため、CMや雑誌、新聞でのプロモーションを展開することが多いです。一方、キーエンスは取引先が個人ではなく企業のため、メディアの力を使って販売を促進する必要がないのです。

なぜ?キーエンスの年収が高い理由

まとめ

キーエンスの年収や事業内容について紹介しましたが、いかがでしたか。キーエンスの年収は、業界の中でもダントツで高いことが分かりましたね。キーエンスは自社工場を持たない、販売代理店を利用しない、広告費をかけないなど、独自の方法で高い利益率を保っているのです。年収が高い代わりに激務であると言われていますが、休日はしっかり取ることができます。日本でトップクラスの年収を誇るキーエンスは、就活生からの人気も高く、選考を通過するのは簡単ではないでしょう。高い能力が求められるため、働く人にも優秀な人が多いです。キーエンスへの入社を志望する場合は、しっかりと企業研究・自己分析を行い、十分な対策をして選考に臨みましょう。

関連記事

新規会員登録はこちら
ページトップ