そもそもグループディスカッション(GD)とは
グループディスカッションとは、企業から与えられたテーマについて、就活生がランダムに分けられたグループ内で議論を行い、時間内に結論を出す選考方法です。導き出した結論を最後に発表する時間が設けられている場合もあります。
制限時間やテーマは様々です。企業が見たい能力に沿ったテーマを設定しそれに伴って時間も決定されます。
グループディスカッション(GD)を就活で行う理由
選考方法としては面接が一般的です。なぜグループディスカッションを行う企業があるのでしょうか。その理由を紹介していきます。
効率が良い
グループディスカッションは個人で行う面接などに比べて、一度に多くの学生を選考することができます。同時進行で複数のグループを並行することが一般的なため、効率的に選考を行うことが出来るというメリットがあります。そのため、選考の序盤で行われることが多く、就活生にとっては最初の関門となります。
実践的な要素を見られる
企業側はグループディスカッションを行うことで、面接での質疑応答だけでは見られない要素をカバーすることができます。
会社という組織で働くうえで重要な、チームワークや協調性などの部分をグループディスカッションという小さな組織での活動を通して確認できます。
【GD種類】グループディスカッションの4つのテーマ
グループディスカッションでよく扱われる4つのテーマについて紹介します。
①自由発想型
答えのない議題で自由に討論する形式です。
「幸せ」や「良い会社」といった、抽象的なものに対して議論が行われるので、それぞれの意見が行き交い、議論を収束させるのが難しいという状況に陥りがちです。
明確な答えにたどり着けるテーマではないので、「チームワークを乱していないか」や「意見を言えているか」などが重視されます。
また、このような自由なテーマの場合、前提条件の共有をしておかないと議論がまとまりません。「幸せ」について議論するときも、どういった人からみての幸せなのかを事前に決定しましょう。
年齢・性別・職業・趣味などの前提条件を決めておくと、議論が一つの方向に向かいやすくなります。
②問題解決型
問題解決型は、「店舗の売り上げを2倍にするには?」など、与えられた課題を解決する方法を議論する形式です。
答えを導く過程も重要ですが、他の形式のテーマに比べると、答えそのものがより重視されます。
いきなり結論にたどり着こうとするのではなく、背景や問題の原因にまず目を向けて考えてみましょう。「店舗の売り上げを2倍にするには?」であれば、店舗の所在地や営業時間、単価や主力商品などを話し合ってみると良いでしょう。
③選択型
提示された選択肢から条件に沿って選択肢を決定する形式です。一つを決定するものもあれば、「4つ選択しなさい」などのように複数を決定するものもあります。
既に選択肢が用意されている中から答えを選ぶ形式のため、何を選んだかも重要ですが、なぜ選んだかという理由がより重視されます。意見を定めやすくするためにも評価の軸を決定することが重要です。軸を定めた後は、選択肢の中からこの評価基準を一番満たすものは何か、という考え方で選ぶと意見がまとまりやすくなります。また、理由の裏付けとなるデータなどがあると説得力が増します。
根拠となる部分が一番重要になることは、社会人になってからも同じです。理由無しに感覚で選ぶことは、マイナス評価に繋がると覚えておきましょう。
④ディベート型
賛成か反対か、など立場を分けて議論する形式です。より論理的な思考が求められます。自分の立場を守りつつ、相手の立場を崩す必要があります。
こちらも選択型と同様に評価基準となる軸を定めておくと、最終的な結論に着地しやすくなるでしょう。基準がないとお互いの立場で主張し合うだけになってしまいがちです。ディベート型でもグループで一つ結論を出す必要があるので、そこを意識しながら時間配分にも気を付けて議論を行いましょう。
【GD対策】グループディスカッション就活事前準備
面接対策などがあるように、グループディスカッションも対策をしておくのが安心です。テーマなどの詳しい条件は直前にならないと分からない部分もありますが、対策をしておくのとしていないのとでは気持ちにも大きな差が生まれます。
企業研究をする
改めて企業研究を行ってみましょう。企業の事業内容や業務内容、企業の最近のニュースなどがGDで取り上げられることも良くあります。この企業のことなら何でも分かる!というレベルまでやっておくと、グループディスカッションに集中できますね。
また、企業の特色によってある程度はGDにおけるテーマの予想ができます。SNSや就活サイト、OB・OG訪問などで過去の出題について情報を収集するのも有効です。前年までと全く同じテーマが出題されることはないかもしれませんが、ある程度の傾向を把握できます。
テーマごとの特徴を理解する
テーマごとに議論の展開方法が異なります。テーマを伝えられたときに大体の道筋の見当を付けられたら、最初の行動を早く起こすことができます。早い段階でグループの全員に手順や方向性が示せれば、より良い議論が期待できるでしょう。
練習してみる
就活中の友人を複数人集め、実際にグループディスカッションを行ってみましょう。既にグループディスカッションを経験した人や、グループディスカッションの選考を突破した人などが居れば的確なアドバイスをしてもらえるはずです。
また、人数に余裕があれば、人事の役割としてディスカッションに参加しない人を設定してみましょう。ディスカッションに参加した人たちで振り返るのも大事ですが、客観的にディスカッションを評価する人からの意見もあるとより充実した練習になります。別の振り返り方法として、グループディスカッションを録画しておくこともおすすめです。
ディスカッションの様子を動画に撮っておくと、話し方などの細かい点を正確に振り返ることが出来ます。
【GD注意点】グループディスカッションのポイント
グループディスカッションの最中に気を付けるべきポイントを紹介します。
クラッシャー行為はしない
クラッシャー行為:参加者1人が喋り続けることで、他の参加者が発言できなくなる状況を指すことが多いです。
他にも全否定する・状況を無視して仕切るなどの行為がクラッシャー行為と呼ばれます。
意図的にクラッシャー行為を行うことはもちろん、無意識にクラッシャーにならないようにも気を付けましょう。自分の意見を押し通そうとしたり、他人の意見を否定するだけだったりと、空気を悪くするような行為はしてはいけません。
クラッシャーがグループにいた場合も、焦らずに対処していきましょう。自覚や悪気がない場合もあるので、他の人に話題を振ったりして上手くコントロールしましょう。
態度に注意する
姿勢や振る舞いに気をつけましょう。面接と違い、グループディスカッションの場合は外からの目線を意識しづらい部分があります。議論に集中すると普段の癖が出てきやすくなってしまいます。
足を組む・ペン回し・頬杖・背もたれによりかかりすぎる、など意識的にこれらの行為はしないようにしましょう。
基本的なことですが、ある程度打ち解けて緊張がほぐれたときに注意が必要です。
結論ファースト・根拠を添える
ダラダラと自分の話をしていると、周りに配慮できない人物として評価が下がりかねません。
面接ではよく言われる「結論ファースト」を、複数人でのGDでも徹底しましょう。
また、「これがいいと思います。」と一言だけ述べて黙ってしまう方がいますが、理由が他の参加者に共有されていません。結論に至った理由や根拠を述べて初めてディスカッションという形になります。
就活のグループディスカッション(GD)はアピールの場!
いかがでしたでしょうか。
グループディスカッションに対して苦手意識があった方も、グループディスカッションのことを知れば苦手意識が薄れているのではないでしょうか。
グループディスカッションは、通常の面接では発揮出来ないような魅力をアピールするチャンスです。しっかりと準備して自信を持って挑めば、複数人に対してのコミュニケーション能力や、メンバーをまとめる能力を持っているなどの評価を得られるはずです。本記事を参考に、あなたの強みをGDで発揮してください!
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