【ゼミ活動】をガクチカエピソードにすると…
どういう印象を持たれるのか?
学生の本分である「ゼミ活動」。これを学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)とすると、企業はその学生が「きちんと勉学に励んできた」「何か関心のある事柄を持った」「知的探求心が強い」人であるのかな、という第一印象をつかみます。
ただし、ゼミ活動をガクチカエピソードとして持ってくる人は非常に多いため、「大学生ならではのよくある話」というイメージも同時に持っています。話の流れも同じようなものが多いため、いかに「自分の価値観や考え方をエピソードの中に盛り込んで、それが会社でどう活かされるのか」を採用担当者にイメージさせることが大切になってきます。
また理解しやすい伝え方も大事です。いくら内容が良くても、伝え方が悪く採用担当者が理解できないと元も子もありません。そうしたポイントをこれから一緒に考えていきましょう。
ゼミ活動をガクチカにするメリットは?
よくあるエピソードになってしまうゼミ活動のガクチカですが、一方でメリットもあります。
・企業側へのメリット
まず、学生の本分である「学業」についての話題ですので、真面目に学生生活を送っていたのだなという関心をひきます。また、大学のゼミ活動での研究は専門性が高いため、面接官の知らない領域の話が出るでしょう。つまり興味をひく要素がたくさんあり、質問したいと思う点が多いのです。
2つ目はチームで研究をおこなうゼミ活動であれば、組織の中での役割や学びを話すことができます。会社での仕事は個人プレーだけではなく、チームで動くこともあり、企業はそうしたチームで動くときに、その人がどのようなパフォーマンスをしてくれるのかを気にしています。そのためチームでのゼミ研究があれば、ガクチカエピソードにそれらの要素を盛り込むと、さらに魅力的なアピールになるでしょう。
・自分にとってのメリット
ゼミ活動は、目指すべき研究結果や目的があり、そのための計画、計画の遂行、問題点の発生、修正などストーリー構成がしやすい流れになっています。
また前述したように、面接官が質問しやすい話題でもあるため、ある程度質問される部分を予測できたり、自分自身で欲しい質問へ誘導できるエピソードであります。
ゼミ活動をガクチカにするときの大事なポイント
では、ゼミ活動のガクチカを伝えるときの大事なポイントを抑えていきましょう。これから紹介するすべてを盛り込む必要はありませんが、企業がチェックしたいポイントはいくつかあるので、それらを念頭に置きながらエピソードを考えられるといいですね!
①ゼミに入った動機や目標を語る!
まず、なぜそのゼミに入ったのかという理由が企業は気になります。これはその人が何に興味があるのか、今後もし仕事をするときにどういったことに心を動かされるのか、という人柄の確認にも繋がります。
またそのゼミに入って実際にどのような目標を設定したのかも伝えましょう。目的を持って活動出来る人という印象が生まれます。
【企業がチェックしたいポイント】
・何に関心がある人なのか
・目的や計画をもって行動できる人なのか
②どのようにモチベーションを保ってきたのかを語る!
ゼミ活動での研究は数か月~数年かけて計画的に進行していくものです。そのような長期間のなかでどのようにモチベーションを保ってきたのか、なぜ頑張れたのかを語りましょう。
頑張れた動機を伝えることで、今後仕事をしたときに早期退職せずに業務をできるか、成果が上げられないときにどのように自分の気持ちをコントロールできるか、など会社の業務でのイメージに繋げることができます。
【企業がチェックしたいポイント】
・困難があっても自分の行動や考え方をコントロールできるか
・課題を取り組むときに、どのような心持で取り組むのか(誠実性や思考力)
③どのくらい頑張れる人なのかを語る!
モチベーションの話にも通じますが、「学生時代に力を入れたこと・ガクチカ」ですから本当に頑張ってきたことを伝えないといけません。企業はこの項目で、その人がどのくらい物事に打ち込める人なのかを測っています。ただ研究を頑張ったと言うだけではなく、研究のために「何を」「どのくらい」「どのように」頑張ったのかと、行動量を具体的に伝えることが大切です。
【企業がチェックしたいポイント】
・課題を取り組むときに、どのような心持で取り組むのか(誠実性や思考力)
・行動力、忍耐力
④学んだことが仕事でどう活かせるかを語る!
ゼミ活動のガクチカでは、研究の話だけで終わってしまってはいけません。その活動の中で学んだこと、そして学んだことを仕事でどう活かせるかまで語りましょう。
例えば数人のチームで研究をしていて、自分がチームをまとめる役目であったのであれば、そのなかでのトラブルや対処方法、それらを通じての学びを伝えて、仕事をやるうえでもこのように上手くやれますとアピールしましょう。
【企業がチェックしたいポイント】
・人とのコミュニケーション能力
・集団での役割や行動
・きちんと自分の能力をとらえて仕事に活かす方法を考えているか
⑤誰にでも分かりやすい言葉で語る!
大学の研究は専門性が高いため、取り組みの説明をするときに難しい言葉が出てくることもあります。研究領域と異なるものを取り扱っている企業に話す際には、そうした専門的な用語は使わずに伝えましょう。
【企業がチェックしたいポイント】
・相手の立場に立って物事を伝える能力があるか
【書き方講座】ゼミ活動のガクチカを完成させよう!
ポイントを理解したところで、さっそく書き方を学んでいきましょう。
①結論:どのようなことに取り組んだのか
ゼミ活動で何に取り組んだのかを簡潔に伝えましょう。面接での質問を想定して、なぜそのゼミに入ろうと思ったのかも考えておくと良いです。文字数に余裕があれば、一言書いてもいいでしょう。
②動機:なぜそれを取り組んだのか
前章で伝えたようにここがポイントです。なぜその課題に取り組んだのかを伝えます。
企業は学生時代に感じたモチベーションが、今後の仕事につながると考えています。自分がどういう気持ちで取り組もうと思ったのか考えてみましょう。
③目標と困難:どのような目標をたて、どんな困難があったか
次に課題に取り組むうえでの目標と、どのような困難やつまづきがあったのかを語ります。
どの項目でも具体的に伝えることを意識しましょう。またここでは、その人がどのようなことを困難と感じるのかを企業は見ています。あまり難しくないことを困難としてしまうと、「そんなことでへこたれてしまうのか」と悪い印象を持つ可能性があるので注意が必要です。
④取り組み:目標を達成するために、困難をどのように対処してどんな取り組みをしたのか
設定した目標を達成するために、何に取り組んだのかを伝えます。その過程の中で生まれた困難については、どのように対処したのかも一緒に盛り込みましょう。
一般的な研究の流れでは、「目標をたてて調査をする→困難が見つかる→困難の根本的な原因を探る→原因解決のために取り組む」となると思います。これに倣って「こういう目標をたてたが→こういう困難があったため→これに取り組みました」という順序で具体的に描写しましょう。
⑤結果:どのような結果になったか
何かに取り組んだ結果を伝えます。輝かしい賞をとったというインパクトがなくても、結果までの過程が重要なので安心してください。
⑥学びと今後:取り組みの中で何を学び、仕事でどう活かすのか
結果だけで終わらないのが就職活動のガクチカエピソードです。今までの取り組みの中で何を学んで、それを会社のどのような場面でどういう風に使えるのかを具体的に伝えましょう。会社でどういう風に使えるのかという部分は、その会社の業務内容や社風などを理解していないと、的外れなアピールになってしまいます。しっかりとした企業研究が必要ですね。
ここに気を付けて!:文末は「~に活かせます!」と言い切りの形で力強くアピールしよう
隠し味:各項目で自分の人柄が伝わるように意識しよう
ガクチカに限らず、ES作成や面接、すべての就職活動の取り組みに通じますが、一番大事なことは「採用担当者に自分の人柄を伝える」ことです。同じ状況であっても、その人の考え方によって、行動は異なってきます。ガクチカを作成する際も、どの項目であってもその行動の裏にはどういう考えがあるのかを常に意識しましょう。
まとめ
ゼミ活動をガクチカにするときの注意点やポイント、書き方を解説してきましたが、いかがでしたか。ありきたりなエピソードになったり、ゼミの活動を伝えるだけになりがちですが、自分の人柄を伝える手段の1つということを念頭に置いて作成していきましょう。そうすれば自分らしさが出たガクチカになり、今後の仕事をするときのイメージにつながるアピールになることでしょう。
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