売り手市場とは

求職者に対して求人の数が多いことですよね。
要は「学生有利!」「採用担当不利!」ってこと。※本来は少し違うけど、まぁ大まかにはそうです。
この要因に関しては短期的にも長期的にも見られますが、少子化に向かっていて、若い労働力の母数が少なくなるのが明確な以上、しばらくは続くのではないでしょうか。

情報にまどわされて意思決定できなくなる

売り手市場になると、採用担当から見ると「学生に声が届きづらくなる」んですよね。
そうすると、企業が流す情報の量や質を変えます。
もちろんたくさん情報が流れるのは基本的には良いことですが、その中には嘘が混ざっていたり、脚色が加えられていたりすることもあります。
基本的に「良いこと」しか言わなくなるんですよね。当然、就活生のみなさんもそこには何となく気付いていますよね。そこで就活生同士で情報交換を始めたりします。こういう動き自体は素晴らしいですし、どんどんやるべきです。
ただ、その一方で、情報過多になってしまうリスクもあります。
情報化社会になり、SNSをはじめ多くの場所で情報を入手しやすくなった一方で、その情報を処理する能力はまだ私たちの中では十分に育っていないので、かえってその情報に惑わされるリスクがあります。
そこで大事なのは「何が正しいか、正しくないか」ではなく、「自分が納得し意思決定する材料に出来るか」ですね。
自分が納得できれば、周囲から見て正しい情報でなくてもいいと思います。そこに自分の責任で意思決定をすることの方が圧倒的に大事です。
人に流されずに自分で決めること、これが情報を処理すること、だと思いますね。

入社後のギャップは前にもまして大きくなっている

よく入社前後のギャップが問題視されますが、就活売り手市場の今、そこは却って大きくなっていきます。
世間でよく言われる「会社に入ってみたらイメージ違った」というのは、「採用担当が業務の内容をしっかり伝えていない」あるいは「学生が企業理解をしっかりできていない」ということ以外に、「就活売り手市場だから」というのがあると考えます。
ストレートに言ってしまえば「ちやほやされなくなる」んですよね。
私は新卒で採用担当になったのでよりリアルですが、
学生=就活売り手市場で人気!
という立場から
採用担当=就活売り手市場に挑む!
立場になったわけです。
企業に何かしてもらうのが当たり前、という立場から、学生のために何ができるかを考える立場に一気に変わったわけですね。
この例は極端ですが、入社してイチ社会人として扱われるようになると、これまでの「学生」というブランドや言い訳が通用しなくなってしまうことは間違いありません。
就活で苦労しなかった人ほど、そこのギャップに苦しむこともあると思います。
特に今は就活の早期化があり、内定をもらってから入社するまで1年以上ある、という人もいる時代。この1年間を遊んで過ごすのか、それとも自分を磨く時間にするのか、それによっても社会人としてどうスタートを切るのかは変わってきますね。
結局のところ、
就活はスタートラインに立つための準備
に過ぎないので、就活が終わってから何をするのか、というのをしっかり考える必要があると思います。

自分で「意思決定」する

結局のところ、「周りに流されて」「なんとなく」で動いていると、後々で苦労してしまいますね。
多くの情報の中から何を選んでどう動くのか、
就活終わった後どう過ごすのか、
自分で考えて、「意思決定」することが大事です。
そうして出てきたものは、万が一誤りであったとしても、次に意思決定するときの精度を高めることにもなりますし、自分で責任をもって取り組むことと思います。
これから夏のインターンも始まることと思いますが、「人がいくから」「薦められたから」ではなく、「自分が行きたいから」参加できるようになるといいですね。

プロフィール

井上亮人
株式会社シー・コネクト 国内採用担当
中央大学法学部法律学科卒業。1年間の内定者インターンを経て入社し、国内採用担当とECサイトのディレクターを兼務。短期的な採用戦略だけではなく、中長期を見据えた採用活動を重視しており、選考にかかわらず学生のキャリア支援をプライベートでも行っている。

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