「離婚」の理由

平成25年に厚生労働省が実施した「若年者雇用実態調査」で初めて勤務した会社をやめた理由(3つまでの複数回答)について見てみますと、
第一位「労働時間・休日・ 休暇の条件がよくなかった」  22.2%
第二位「人間関係がよくなかった」 19.6%
第三位「仕事が自分に合わない」 18.8%
第四位「賃金の条件が良くなかった」 18.0%
となっています。
少なくとも、労働時間や休日・休暇、賃金などの「条件」は、就職活動において、企業情報として理解をしているはずです。結局は、入社後の仕事のやりがいや大変さと「条件」のバランスが悪くなって辞めていると考えられます。

「就職」と「就社」の違い

特に大企業に多いと思いますが、知名度や安定度を求めて「就職」するのですが、任される仕事は自分の希望ではない「部門」や「職種」になることが圧倒的です。
また大企業ほど、「ジョブローテーション」と称して、入社後、多くの職種を経験させながら、仕事の向き、不向きを見定めたり、管理職への登用を検討することは当たり前にあります。

「海外赴任してグローバルに活躍したい」と思って入社したのに、配属先は経理部門だった・・・。

本来は「就職」なのですが、日本の新卒採用における意識は、技術系でない場合、多くは「就社」になってしまい、自分の希望する「部門」や「職種」でない配置をされ、仕事のやりがいを感じられない状況が生まれてしまいます。

「仕事型」モチベーションだけでなく、「職場型」を意識する

私が就職活動をしていた時を振り返りますと、なぜ入社を決めたか一言で言えば、「こんな先輩と働いてみたい!」。歳の差1~2歳の先輩でしたが、自分と比べて「眩いくらいに輝いて」見えたのです。わずか1~2年で、自分もこんな姿になれるのかと「ワクワク」したことを覚えています。

新卒での入職時は、技術系を除けば希望する職種への配属は難しいと思いますし、人生100年時代において80歳まで働くことを意識すれば、社会人3年という期間は、まだまだ序盤戦。
社会人としての基礎能力を高める期間です。
「こんな仕事がしたい!」という気持ちも勿論大事ですが、自分にとって、仕事をする環境や人、仕事に対する価値観が合っている、ということを見落とさないということが重要です。

こんなはずじゃなかった・・・。
知名度や安定度だけで大企業を志向しても、わずか3年で「離婚」してしまっては元も子もありませんね。自分の力が伸ばせる、発揮できる、そんな環境やフィールドを探すことも、条件の一つに加えてみませんか?

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