【志望動機を考える前に】『食品業界』とは?
志望動機を考える前にまずはその業界のことを知る必要があります。
さっそく食品業界の特徴や業務内容を確認していきましょう。
◇食品業界の基本
・消費者に食を届ける産業
食品産業は材料→加工→小売という流れで食に関わる商品が消費者へ届けられます。
材料とは、食品を作るための材料を国内や海外から仕入れる工程です。もしくは食品メーカー自らが経営する農場などで材料を作ります。食品メーカーではこの工程を商社と取引しておこなっていることも多いです。
次に加工とは、用意した材料を使って食品を作る工程です。工場で食品を生産するのが主ですが、生産するまでには消費者のニーズを調査して商品開発をおこなったり、社内での企画会議や研究などを経て生産されます。
最後の小売は作った食品を販売する工程です。食品メーカーは小売店に営業し、小売店は食品メーカーから品物を仕入れて販売します。販売の際に食品メーカーと小売店で協力してどう売り出せば売上が上がるのか考えながら販売していきます。
食品業界の職種
食品業界のビジネスの流れがわかりましたが、それぞれの工程で具体的にどのような業務がおこなわれているのでしょうか。
・企画職
新しい食品や既存の商品のリニューアルを企画する部署です。マーケティングや商品企画、営業企画などが該当します。主に市場でどのような商品がこれから流行るか予測するマーケットリサーチやそれらのデータ分析が業務内容です。そこから新商品やリニューアル商品の企画を考えていきます。
・開発職・生産職
企画職が打ち出した新製品やリニューアル商品を実際に売り出せる形にできるか開発をしたり、開発された製品を実際に生産する部署です。開発職は主に理系の学生を募集していることが多く、原材料や食品添加物の研究開発や、味の改良などをおこなう他、食品の加工技術や冷凍技術など食品生産の枠を離れた技術開発にも取り組みます。
生産職では主に市場に出荷するための食品を生産する仕事です。規格通りの製品を生産できているか、同じ品質を保てているかをチェックします。企業のブランドを守るためにも大事な仕事です。
・営業職・販売職
スーパーマーケットやコンビニエンスストアで自社製品を売り出してもらうために営業をおこなうのが営業職の役割です。ただ売ってくれる店舗を増やすだけでなく、契約店舗に出向いて売り場の演出や販売キャンペーンを考えたりするなど、消費者や販売者の立場に立ってどのように自社商品を売っていくかを考える仕事でもあります。
・管理職
経理、人事、法務、経営、広報などの企業全体をとりまとめる職種です。直接食品に関わることは少ないものの、法務では食品に関するコンプライアンスやトラブル事例の知識が必要であったり、広報ではメディアを通して自社製品をアピールするために作られている製品の知識が必要です。
◇食品業界の魅力
・安定的な業界
人間が生きていくうえで欠かせない「衣食住」の1つである「食」を扱っているため、一定の需要があり不況でも強いといわれているのが食品業界です。最近はコロナ禍から巣ごもり需要があり、家で簡単に調理できるインスタント食品などの購入が高まりました。トレンドに左右はされるものの、何かしらの需要はあるため、社会情勢に合わせて戦略を変えていく面白さなどがあります。
・国内マーケットだけではない
食品業界は国内だけにとどまらず、海外の日本食ブームに合わせて海外マーケットへの拡充も進んでいます。食を通してグローバルに働きたい人などにもおすすめの業界です。
・地方に有名企業があることも
食品業界には地方で業績をあげている企業も多いのが特徴的です。そのため地元での就職を考えている人でも、食品業界であれば大手有名企業への就職が可能です。
食品業界の志望動機を書くときの4つのポイント
ではこのような業務や魅力がある食品業界を志望するとき、どんなことを志望動機に盛り込めば、採用担当者に刺さる志望動機になるのでしょうか。確認していきましょう。
①食品業界を志した理由
食品業界で内定をもらうには特に「食」への熱い思いがあることが重要です。
ただ「食べることが好き」という理由では弱いです。なぜ食べることが好きになったのか、その経験を通して食に対してどのように思うようになったのかなどの具体的なエピソードを伝えましょう。そうすることでその人の食に対する価値観や思いを知ることができます。
②食品業界の中でもなぜこの企業なのか
食品業界は特に競合他社へのライバル意識が強い業界です。そのためなぜ同じ食品を取り扱っているあの会社ではなく、当社を選ぶのかということを採用担当者は気にしています。企業研究をおこなって、その会社が得意としていることは何なのか、どんなモットーを持って食品生産に取り組んでいるのかなどを知って、自分はどこに魅力を感じるのかを確認しましょう。
③企業選びの軸
「なぜ食品業界なのか」「食品業界の中でもなぜ当社なのか」という2つの重要な疑問をすっきりさせたら、最後に自分の企業選びの軸とその会社の特徴が合っているということを伝えられれば、さらに志望度が高いことを示せます。例えば会社説明会やインターンシップを通して社員のこういうところに魅力を感じ、自分が行きたいと考える社風に合っていると伝えたりできます。
④入社後具体的にどのような仕事をしたいか
食品業界への熱い思いを語るだけでは十分な志望動機にはなりません。入社後に具体的にどのように仕事へ取り組みたいか、どんな事業に関わって何を成し遂げたいかも考えておきましょう。企業のホームページや会社説明会の内容から具体的な業務がおこなわれているのか把握したり、社員インタビューを通して実際にどんな人がどういうふうに活躍しているのかを調べてみましょう。
【例文あり】食品業界の志望動機の例文
では例文とともに、具体的にどのような流れで志望動機を書いていけばいいのか解説していきます。
①志望動機を一言で(結論ファースト)
→まずはなぜこの仕事をしたいのか、どういう働き方をしたいのかを一言で述べます。
例)私が御社を志望する理由は、食品業界の冷凍食品の分野で高いシェアを誇る企業だからです。
②なぜ食品業界なのか
なぜその会社でないといけないのか
自分の企業選びの軸とその会社が重なるところ、など志望する理由を過去の経験と絡めて伝える
→次になぜその動機を持つことになったのかを語ります。説得力のある動機には、必ずその気持ちに至るための経験があります。過去にどのようなことがあって、その時に何を考えたのか、その考えをもとに将来はどういう仕事をしたいと思ったのか、自分の考えや価値観、人柄や能力が伝わるような話にしましょう。
例)私は両親が共働きの家で育ちましたが、家族そろって食事をすることを大切にする家族でした。そんなときに忙しい母親を支えたのが冷凍食品です。仕事で帰りが遅いのにもかかわらず、冷凍食品を上手く活用して家族みんなで食事ができるように用意していました。家族そろって食事をすることで信頼関係が生まれ、家族の団結が深まりました。
貴社は食品業界の中でも特に家族で一緒に食事を作れる商品や、働く人を助ける冷凍食品の開発に力を入れています。食の分野から生活の中の幸福へアプローチしていきたいと考える私の価値観と貴社の取り組みは一致します。
③入社後にその経験を活かしてどうなりたいか
→最後に自分のどんなスキルや考え、経験で得た価値観を活かして、どのような働きをしたいのかを述べます。例えば、過去のエピソードが自分のスキルに関わることであれば「大学時代に培った〇〇というスキルを活かして~」と始められますし、価値観に関わるエピソードであれば「〇〇という考えを持って△△の業務に携わっていきたい~」など言うことができます。
例)入社後はまず営業職について多くの人へ商品を届けるためのノウハウを学び、販売販路を自分の手で広げていきたいです。そしてゆくゆくは企画職につき、貴社のビジョンである「食から生活の幸福を育てる」を体現できるような商品を作っていきたいです。
まとめ
食品業界の志望動機の書き方や、書く際のポイント、志望動機を書くために必要な食品業界の特徴や魅力などを解説してきましたが、いかがでしたか。食への熱い思いや、食品業界の中でもなぜその会社でないとダメなのかをはっきりさせることが重要であることがわかりました。またそのようなことを伝えるときには過去に経験したエピソードを絡めて、自分らしい志望動機を作成できるよう意識していきましょう。
就活ノートに登録すると以下の特典がご利用になれます!
- ・就活に役立つメールマガジンが届きます。
- ・企業の選考情報の口コミ、通過エントリーシートが見放題になります。
- ・会員限定公開の記事が読めます。
- ・会員専用機能が利用できます。(お気に入り登録など)
全て見放題!
会員登録(無料)