重要なのはキーワードに振り回されないこと!
自分に自信を持つとは、自分の過去と今の素の自分を、素直に認めてあげること・・・「過小評価症候群」という記事の中でも触れましたが、自己PRというのはここから始まると、私は考えているし、学生にもそう話します。
また、自己PRを考える時、キーワードありきで考えては絶対にダメですよ、ということと、本来の自己PRというのは、自らの価値観の把握である、ということも話します。今はエントリーシート真っ盛りでしょうから、とにかく自己PRの書き方に焦点を当てることにして、この価値観の把握については、別立てでシリーズとして後日詳しく書きたいと思います。
キーワードだけで、今の自分を伝えることって、本当に難しいんです。これは私が学生の相談に乗っているときにいつも思います。だって、色んな自分のキャラや性格、そして邪心があって、それらを包括して示す、たった一語の言葉なんて、滅多にお目にかかれない。ちなみにキーワードとは、例えば「積極性がある」「粘り強い」「リーダーシップがある」等々ですね。
でも、これをやらなきゃいけない訳です、就活では。だから、学生の皆さんは本当に大変だとは思います。
エピソード(過去の掘り起こし)で陥りやすいワナ
ただエピソードは結構ダラダラと出てくるものです。これは当たり前の話で、自分の学生時代の生き様だから。学校であれ、バイトであれ、サークルであれ、趣味であれ、何でも良いのであれば、普通に頭に浮かんできますよね。
しかし、こういったエピソードを思い返す時に、気をつけなければならないことがあります。それは、自分で勝手にエピソードをアレンジしてしまってないか?という点です。演劇舞台で言うと、いつの間にか自分の役回りを、主人公にしてしまっていないか?ということ。自分の視点で過去の記憶を見ているので、常に、自分が扇の要になっている、というイメージ。
もちろん、こういったエピソードは、常に自分自身の視点なので、自分の目から視える状況把握になるのですが、日常の生活で、常に自分が主人公であることはまずありません。いくらなんでも、そんなにオーラとカリスマ性がある人はいないはず。
しかし残念ながら、自己PRを考えていく過程で皆さんはいつの間にか、自分を主人公にして過去の出来事を思い返してしまっています。これは、キーワードを無理やり探すには、一定の効果があるんですが、価値観の把握は絶対に出来ないのです。自分を主人公にしてエピソードを掘り返していくと、それは背伸びをした自分の図になります。つまり、無理やり主人公になっている自分です。他人より秀でている自分という意味です。
これでは、いくら自分に自信を持て、と言っても無理な話。だって、背伸びしているということは、その時点で素の自分ではないんだから。素の自分ではないということは、そこから邪心(=自分の行動の源泉)が見出せる訳がないし、価値観の把握なんかできるはずがない、という理屈になってきます。
自己PRとは、「邪心を踏まえて、その次に起こすアクションを掘り起こし、言葉にすること」
何を自己PRしたらいいか判らない・・・って、思い悩む学生ほど、エピソードを掘り返す時に、自分を主人公にしています。背伸びした自分に、自信なんか持てるはずがありません。他人との関わりという意味で、現実とかなりのギャップがあるからです。
自己PRで大切なのは、物事を成すときにどういう邪心に基づき、それを行うか?という視点・・・こういう風に書くと、非常に仰々しい感じを受けますが、好きな人を口説く時に、みんな普段からやっていることです。言葉にすると難しく聞こえるだけ。 この邪心ロジックの積み上げの方から自己分析をしていくと、間違ったキーワードを選ぶこともなくなると思うんですよね。
自身の邪心ロジックの積み上げ方を振り返る → 共通の価値観が視える → キーワードが見つかる(恐らく複数出てくるはず)
非常に簡単に書きましたが、これが自己分析の正しいやり方だと私は考えています。この共通価値観の把握こそ、本来の自己PRへの路であり、自信の源です。
また、自己PRとは、「邪心を踏まえて、その次に起こすアクションを掘り起こし、言葉にすること」です。自信とは、ここでいう邪心を認めるということです。
今は私が何を言ってるのか、いまいち判らないかもしれませんが、これから出来るだけ具体的に書いてきたいと思います。それでは、価値観の把握と邪心をどう自信につなげるか?という視点で進めていきましょう。
2回目につづきます。
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