そもそもCAB・GABテストとは?
CABとは、「Computer Aptitude Battery=コンピューター職適性診断テスト」の略であり、
GABとは、「Graduate Aptitude Battery=総合適性診断テスト」の略です。
どちらも日本エス・エイチ・エル社から提供されている、新卒採用の場で使用される適性テストです。
同じく新卒採用の適性検査で使用されるSPIや玉手箱よりも、採用している企業が少なく、難易度の高い問題が多いのが特徴です。中学・高校レベルの問題が出題されるSPIとは異なり、事前に対策していないと解けないような難しい問題が多いので、受験する場合は対策が必須となります。
CAB・GABの種類
CABとGABどちらも、「自宅」「企業」「テストセンター」の3パターンのテスト形式があり、それぞれ名称が異なります。
《企業での受験:CAB・GAB》
企業が用意した会場に行き、マークシート方式で受験する筆記試験です。電卓を使用することができます。
《自宅でのWeb受験:Web-CAB・Web-GAB》
自宅や大学などのパソコンなどを利用してWeb上で受けるタイプの試験です。電卓を使用することができますが、筆記試験よりも制限時間が短く、難易度が高いのが特徴です。
《テストセンターでの受験:C-CAB・C-GAB》
全国にあるテストセンターに行き、設置されているパソコンを使って受験します。不正を防ぐために本人確認の写真撮影があることや、電卓が使えないのが特徴です。
CAB・GABの違い
CAB・GABの主な違いは、出題科目です。
CABの科目:暗算・法則性・命令表・暗号・性格判断
GABの科目:言語・計数・性格診断(Webテストのみ英語が追加)
CABはIT関連職向けの適性検査のため、エンジニアやプログラマ、SEなどが対象となっており、暗号や法則性といった思考力を問う問題が多いことが特徴です。
一方、GABは新卒採用を対象とした総合適性テストであり、専門的な問題を出題する必要がないため、一般的な科目である「言語」「計数」「性格診断」などで構成されています。
CAB・GABを採用している企業
CABは、IT関連職向けの適性検査なので、情報処理・システム関連の企業の多くで採用されています。GABはもともとはコンサル業界を中心に採用されていた適性試験ですが、近年は商社や証券会社など、さまざまな企業で採用されています。
【CAB編】CAB・GABテストの出題科目は?
CABテストの能力検査で出題される科目の特徴と制限時間、問題数を紹介します。
暗算:簡単な四則演算問題
基本的な四則演算の問題です。CABテストの中で最も簡単な問題ですが、制限時間に対して問題数が多いので、素早く正確に解く力が求められます。
【制限時間・問題数】
ペーパー形式:10分・50問
WEB形式:9分・50問
法則性:図形の法則をあてる問題
複数の図形が連続して並べられていて、その中の1枚が空欄になっています。図形の法則性を見つけ、空欄に当てはまる図形を選択肢から選ぶ問題です。
図形の「移動の仕方」「数の増減」「形の変化」「色の変化」「回転の仕方」「大きさの変化」に注目して、法則性を見つけていきます。
【制限時間・問題数】
ペーパー形式:15分・40問
WEB形式:12分・30問
命令表:命令をすべて実行するとどのような結果になるかを選択肢の中から選ぶ問題
複数の図形と、図に対する操作の書かれた命令表があります。すべての命令を実行した結果、最終的に得られる図形を選択する問題です。
【制限時間・問題数】
ペーパー形式:20分・50問
WEB形式:15分・36問
暗号:図絵の変化から暗号を解読する問題
暗号は、図絵の変化から暗号を解読する問題です。法則性の問題と同じく、図形の「移動の仕方」「数の増減」「形の変化」「色の変化」「回転の仕方」「大きさの変化」に注目して、もとの図形と変化した後の図形から、暗号の指示内容を推測します。
【制限時間・問題数】
ペーパー形式:20分・39問
WEB形式:16分・30問
【GAB編】CAB・GABテストの出題問題は?
GABテストの能力検査で出題される科目の特徴と制限時間、問題数を紹介します。
言語:長文を読み、設問文の正誤を判断する問題
長文を読み、設問文が「正しい」「間違っている」「本文からは判断できない」かを回答する問題です。漢字や語句の知識ではなく、文章の構成など論理的な思考力が問われます。1つの長文にかけられる時間が短いため、文章の要点を素早く把握する能力が求められます。
【制限時間・問題数】
GAB・Web-GAB:25分・52問
C-GAB:15分・32問
計数:図表の読み取り問題
表やグラフなどから数値を読み取り、選択肢のなかから正しい答えを選ぶ問題です。言語と同じく、1問にかけられる時間が短いため、表やグラフを素早く理解したりする能力が求められます。
【制限時間・問題数】
GAB・Web-GAB:35分・40問
C-GAB:15分・29問
【CAB編】CAB・GABテストの対策方法
CABテストの問題の対策方法を紹介していきます。性格診断テストもありますが、このテストは適性を判断するものになりますので対策は不要です。正直に回答しましょう。
暗算
基本的な四則演算なので、公式などを覚える必要はありません。とにかくたくさんの問題を解いて、解答スピードを上げる練習をしましょう。
暗算のスキルは、すぐに身につくものではありません。実際の制限時間と同じ10分程度でも構わないので、毎日コツコツと練習を重ねることが大切です。素早く正確に解くことを意識しながら対策をしましょう。
法則性
まずは、法則性を覚えましょう。法則性のパターンは限られており、先ほど紹介した図形の「移動の仕方」「数の増減」「形の変化」「色の変化」「回転の仕方」「大きさの変化」、またはそれらを組み合わせたものに分類できます。問題を解く際は、「どのパターンに当てはまるか」を意識して考えると法則性に気づきやすいでしょう。法則性のパターンを把握したうえで、たくさん練習を重ね、問題に慣れましょう。
命令表
命令表に従って図形や式などを変化させるとき、最終的にどのような図形、式などにすればいいのかイメージできず解くまでに時間がかかってしまう就活生も多いでしょう。
イメージすることが苦手な人は、頭の中で考えていることを紙に書きだすことをおすすめします。命令によって変化していく図形も、紙に書くことで簡単に整理できます。イメージすることに慣れてきたら、解くスピードを意識しながら練習しましょう。
暗号
暗号問題の対策法は、法則性の対策と同じです。まず、法則性のパターンを覚えて、暗号の指示はどのパターンに当てはまるのか考えましょう。頭の中だけで考えるのが難しければ、紙に書き出してみることで、解きやすくなるでしょう。
【GAB編】CAB・GABテストの対策方法
GABテストの問題の対策方法を紹介します。CABテストと同じく、性格診断テストがありますが対策は不要です。
言語理解
とにかく長文を読むことに慣れる必要があります。提示されている情報やキーワードを書き出したり、自分の理解しやすい方法をみつけ、長文の要点を素早く理解し、設問の正誤を判断できるよう練習を重ねましょう。漢字や語句の知識をつけるよりも、解くスピードを早くする対策を行うことが大切です。
計数理解
図表を正確に読み取る問題なので、対策本などを使って問題を繰り返し解き、解き方と出題形式を覚えることが大切です。
CAB・GABテストのおすすめ対策本紹介
CAB・GABで求められることは、制限時間内にいかに早く、正確に答えをだせるかです。解き方のコツをつかんだら、対策本などを使ってたくさんの問題を解き、問題形式に慣れておきましょう。しかし、問題集を使って、ただひたすら問題を解くだけでは意味がありません。実際に時間制限をつけて問題を解くなど、実践を意識した対策をしましょう。
CAB・GAB対策本はたくさん出版されています。その中でもおすすめの対策本を3冊紹介しますので、どの本を買えばいいか悩んでいる就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
『これが本当のCAB・GABだ! 2023年度版』
SPIなど他の適性検査のシリーズも人気があり、対策本の中では定番の一冊。解き方や公式の丁寧な解説がついているので、はじめてCAB・GABの対策本を買う人におすすめです。難易度の高い問題を重点的に載せているため、この本で対策をしておけば、本番の問題をスムーズに解くことができるでしょう。
『CAB・GAB完全対策 2023年度』
実際の試験と同じ難易度で問題が掲載されているのがこの本の特徴です。ただ、問題数は少なめなので、数をこなして問題に慣れたい人には物足りなく感じてしまうかもしれません。本番まで時間がなく、重要な問題の攻略法のみを押さえたいという方におすすめの一冊です。
『最新最強のCAB・GAB超速解法 ’23年版』
問題形式、問題数が実際の試験と同じになるように作られた問題が掲載されています。そのため、時間を測りながら解くことで、より実践的な形式で対策することができます。
繰り返し解くことが大切
たくさんの対策本を買う必要はありません。一冊の対策本でも出題される問題パターンに慣れることは可能ですので、たくさんの問題集をこなすよりも、一冊の本を何度も繰り返すことが大切です。お気に入りの対策本を徹底的に読み込んで、問題の種類や出題パターンを理解しましょう。自分に合った一冊を選び、完璧になるまで繰り返し内容を確認しておくことで、自信をもってCAB・GABを受けることができるはずです。
最新版を選ぶ
CAB・GABの対策本はなるべく最新版を選びましょう。たとえば、23卒の場合は22卒向けではなく、23卒向けの本を選ぶことをおすすめします。適性検査は問題の内容や傾向が変更することもあるため、最新の問題集で出題傾向を知るようにしておくと効率的に対策が出来るでしょう。
まとめ
CAB・GABテストについて解説してきましたが、いかがでしたか。CAB・GABテストは、対策をしたかどうかで明確な差がでます。就活中は、エントリーシートの作成、説明会や面接に加えて、大学の授業やバイトまでこなさなければなりません。就活が本格的に始まると、忙しくてCAB・GABテストの対策をする時間が十分にとれない可能性があります。就活が始まってから焦らずに済むように、CAB・GABテスト対策は早めに始めておきましょう。
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