募集職種への配属についての企業の考え方とは?

就職活動の対象となる企業。一般に、企業が新卒を募集する場合、募集職種としては、総合職・一般職などという括りでまとめられているのがほとんどです。何故かというと、学生に詳しい職種(例えば営業部はこんなことをしていて、品質管理部はこんなことをして、総務部はこういう仕事で・・・とかっていう意味)を絞ってエントリーしろと言っても、何をしているのかイメージがつかないのは明らかだし、逆に会社サイドからみても、ビジネスマンとして実力が未知数の学生の配属を、いきなり内定時に決めてしまうのはもったいないからです。

エントリーの段階で、例えば「あなたが当社に入社した場合、どんな仕事をしたいですか?」などという質問で、職種を選ばせる企業もありますが、これは志望度や本気度を測るためであって、基本は入社後に配属を決めるのが一般的です。

もっとも、特定のニーズがある場合は別です。例えば、来期法務部を立ち上げるのだけど、それに際し、法学部出身で商法や特許法をしっかり勉強してきた学生が欲しいとかって言う場合です。この場合は、面接の時から法務部配属を前提として見極めていきます。しかし、ほとんどは学部学科関係なく、表現は悪いですが十把一絡げ、です。

会社案内に書いてある組織の説明を本当に理解できていますか?

ただし、いくら学生の皆さんが未知数だといっても、学生サイドの要望で言えば、将来働きたい職種の希望は持っているはず。例えば、最初は営業で頑張りたい!とか、自分は理系出身だから研究職がいい!とか、私は簿記2級持っているから管理部門に行きたい!とかね。そういった希望が適うかどうか?は、会社の判断と自分のアピール次第ですが、少なくとも就活のモチベーションにはなっているでしょう。

会社説明会に参加すると、会社案内やパンフレットを配布されます。そして人事の担当者が、それに基づき企業理念や特徴、主たる営業品目や市場優位性、そして採用条件・初任給、大まかな部署名等を説明してくれるはずです。そしてそれは、実際に会社案内やパンフレットに書いてあるはずです。他にも先輩社員の声が書いてあったり、入社後の研修が書いてあったり、会社概要欄には、本社所在地や資本金、拠点数、役員の構成、従業員数等々が書いてあるでしょう。組織図も載っているかもしれません。

さて、ここからが本題です。ところで皆さんはその話を聞いて、また会社案内を見て、本当に内容を理解出来ますか?分かったような気にはなると思います。人事担当者は説明慣れしてますし、話も上手なので。それが仕事だしね。

でもじゃあ、逆にあなたが自分で説明しろと言われて、果たして出来ますか?多分出来ないと思います。それは当然です。今まで聞いたことないし、会社の基本的な仕組みも知らないし、用語の理解だってイマイチなのだから。でも説明できない理由って、実は意外なところにも存在します。

人事部の人間が完璧に自分の会社のことを知っているとは限らない

それは、実は人事担当だって自分の部署(つまり人事部のことです)以外の業務って、意外と理解していない可能性があること。これって結構あるのです。でも学生は、人事担当よりもっと中身を知らないのだから、何とかごまかすことができます。しかし本質を理解していない人の説明を聞いているのだから、学生が後で業務内容を思い出そうとしてもうまくイメージできないってことが起こり得ます。

そうすると、果たしてこの会社に自分は合っているのだろうか?大丈夫かしら?と悩んでしまうのです。会社が何を売っているかは理解できても、どうやって売っているのか?や、どういう仕事が会社にはあるのか?なんてことがイメージできないと不安になるのは当然。また資本金とか役員とかって言っても、学校で商法や経済を勉強していない人は、ハッキリ言ってよく分からないのが実感でしょう。

でも、会社の管理部門というのは、学生からすれば、本音では行きたい部門のはず。営業したくない!とか、本社配属はかっこいい!とか、そういう思いがあるからね。それはそれで、挑戦するのは間違いじゃない話。

管理部門の役割を正しく理解しよう!

ということで、そういう学生のために、これから会社の管理部門の基本的な組織構成と部署、そして役割や何をやっているかを説明していきたいと思います。管理部門っていうけど、総務とか人事とか経理とかってナニ?とかです。少しでも自分の適性を考える参考になればと思っています。
会社には会社ごとに、理念や目標があります。それに基づいて組織もカタチ作られているので、厳密に言えば、組織や部署の説明は総論ではできないのです。しかしどんな会社も、法律に基づく組織論は同じ。ですので、将来皆さんがエントリーする会社に、僕がこれから説明していく部署がないかもしれないけど、その機能は名前を変えて、必ずどこかに存在します。そういう意味では、いい意味で情報の取捨選択していただければと思います。

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