面接、グループワークでどこを見ているのか
サイバーエージェントでいうと、面接を担当している人は何十人といますが質問内容は固定していません。
どちらかというと雑談中心の面接です。
「今週末は何したの?」「最近のマイブームって何?」とか「周りの就活生がどんな感じなのか」を、聞いているときの方がよっぽど素な感じの回答が出てくるからです。
その中で人となりが見えてくる質問をすると素がでてくるので、そこにフォーカスして見ていますね。
質問の定義をしないことが面接ではむしろ重要だと思っています。あとは、“準備してきた”回答だと自分を取り繕っている可能性が高いので、入社してもそれからが大変そうだなって思いますね。
“準備してきた感”を感じることは結構ありますし、そういう時はだいたいわかります。深掘りすると次の回答がでてこないので、なんか無理してそうだなと感じます。
グループワークでは基本的に「その人の考え方や発言の内容」と「他者への接触の仕方」の2つを見ています。他の意見を否定するからダメではなくて、“否定するけどすごく上手に返したな”とか、“聞き役にちゃんとまわってすごい成果出してくれているな”というところを見ていますね。チームプレイができるかが重要です。
一般的にいう優秀な人材の定義とは
「言うことは壮大、やることは愚直」これにつきます。
これが出来る人は本当に優秀ですね。
サイバーエージェントでもこのような人材は本当に活躍しています。
一般的にコミュニケーション能力とかロジカルシンキングができる、ポジティブ思考というのはよく企業が欲しい人材として挙げられる項目です。
でも、正直言うとよくわからないですね。
例えば、全員コミュニケーション上手でも企業はうまく回らない可能性がありますし、結局は企業でどんな人が活躍できるかによると私は思います。
どんな就活生がどんな企業に行くべきか
これは正直難しいです。
大手だけとかベンチャーだけとくくって就職活動するよりも、自分のやりたいことが果たせる企業を選んで就職活動した方がいいと思います。
サイバーエージェントでいうと、「素直でいいやつ」を基準に採用を続けてきましたが、「去年より優秀な人材を採用しよう」という意識が常にあります。
採用を始めたタイミングと今とでそのコンセプトは変わっていないです。でも明らかに優秀な人材は増えていますね。
志望する会社に行けばいい、行きたいと思うところが合っているんじゃないか、というのが正直なところです。それで失敗したら学んで次の活躍の場を探せばいいだけですから。
私自身も、いわゆる大手百貨店からベンチャーのサイバーエージェントに転職しています。
新卒で伊勢丹に入社しましたが、「もっと若いうちから大きなことがしたい!」という気持ちでサイバーエージェントに来ました。
でもやっぱり大手にすごい夢を抱いて志望される学生もいると思います。
大手企業は資金力や人材など色んな資産があるので、その資産を活かしたビジネスやりたいと思う方であれば、大手企業のほうがいいと思いますね。
個人としての成長機会を求めるなら確実にベンチャー企業に行くべきです。
これに関しては次回で詳しくご説明します。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
人事が何を見ているのか。
知っていると知らないのではその後の就職活動が全然違ってきますよね。
ただ、内容をこのまま実践するだけではダメですよね。
客観的なことにとらわれがちでは、本来の自分を見失ってしまいます。
十分に参考にしつつ、自分本位の就職活動をしていけたらいいですね!
さて、次は最後の第5弾「ベンチャー企業への就職においてどこに注目すべきか」
サイバーエージェントのスタートアップから現在までを経験した曽山氏だからこそ知る“ベンチャー企業とは”。
是非、お楽しみに!
PROFILE
1974年神奈川県横浜市生まれ。
上智大学文学部英文化卒業。
1998年、株式会社伊勢丹(現:株式会社三越伊勢丹に入社し通販サイト立ち上げに参画。
1999年、当時20名程度の株式会社サイバーエージェントに入社。インターネット広告の営業担当に従事し、後に営業統括に就任。
2005年より人事本部長に就任。
2008年、取締役就任。現在、株式会社サイバーエージェント取締役人事統括・株式会社CyCAST代表取締役兼任。
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