【仕事内容や特徴】広告代理店とは?
◇広告代理店の概要
広告代理店とは、クライアント企業の広告活動を代理で行うために手数料を取り、クライアント企業の目的達成のための総合的なサポートが、広告代理店の仕事です。広告代理店はクライアント企業とメディアの間に立ち、橋渡しの役割を担い、双方に対してメリットを生むことができます。
具体的な流れとしては下記3点の流れで仕事を行っていきます。
①クライアント企業のリクエストに沿った広告のプランニングを行い、実際に出稿をするまでの流れを推進する。
②CMをはじめとする広告を企画・作成し、必要に応じて制作している会社に発注する。
③テレビや新聞といったメディアの広告枠を、メディアに代わって販売する。
◇広告代理店の動向
広告が掲示される主なメディアは「新聞」「雑誌」「テレビ」「ラジオ」の「4大マスメディア」または「4マス媒体」でした。しかし、近年ではインターネットの普及に伴い、従来の4大マスメディアには該当しない、インターネット広告が拡大傾向にあります。また、コロナ禍においても巣ごもり消費需要に焦点をおいた企業や、ネットショッピングに強いメディアなどは、順調に業績を伸ばしています。今後も、広告業界はインターネット広告の拡大が強くなっていくと予想されます。イベントも同様で、リアルイベントではなく、オンラインイベントやウェビナーの開催に力を入れる企業が増えています。また、小売りからオンラインショップへの切り替えを行う広告主が多く見られることから、ネットショッピングの市場拡大が続き、関連するインターネット広告を取り扱っているメディアや広告代理店の大きな成長が予想されます。
【仕事内容や特徴】広告代理店の種類
◇総合広告代理店
1つのメディア媒体にとらわれず、いろんな種類の広告を扱います。
新聞・テレビ・ラジオ・雑誌、インターネットなど複数のメディアを取り扱っており、横断的に宣伝することができます。
総合・専門・ハウスエージェンシーの3つの中で総合広告代理店が就活生に1番の人気があります。
【大手総合広告代理店】
・博報堂
・電通
・ADKホールディングス
◇専門広告代理店
総合広告代理店のように複数のメディアを扱うのではなく、1つのメディアに特化した広告代理店です。例えば、インターネット広告を専門に扱う広告代理店だったり、新聞の広告枠を専門的に扱う広告代理店や屋外広告を専門に扱う広告代理店などがあります。それぞれの専門的な知識に特化したノウハウを有し、理想的な費用対効果を出すことができます。
【大手専門広告代理店】
・サイバーエージェント
・オプト
・アイレップ
・アドウェイズ
・セプテーニ
・GMO
・ADEX
ハウスエージェンシー
ハウスエージェンシーとは、特定企業の広告業務を専属して行う広告代理店のことです。大手企業の場合、広告コストの削減や秘密保持の観点から自社を専門に広告する代理店を持っていることがあります。
例えば「jeki」は、JR東日本のハウスエージェンシーで、JR東日本が出稿している広告は基本的には「jeki」が広告代理店として取り扱っています。他にも東急グループの広告を担う「東急エージェンシー」や、トヨタの広告を担う「デルフィス」などもあります。
【大手ハウスエージェンシー】
・jeki
・東急エージェンシー
・デルフィス
【仕事内容や特徴】広告代理店の職種別仕事内容
大まかな流れとしましては下記の通りです。
【営業部門:案件を獲得】
↓
【マーケティング部門:市場調査などを行う】
↓
【クリエイティブ部門:市場調査を基にデザインなどを考える】
では詳しくご説明していきましょう。
◇営業
営業部門はその名の通り、クライアント企業の獲得するために営業を行います。また、案件獲得後のチームの進捗状況も管理します。そのため、営業部門にはクライアント企業との信頼関係を築く力やチームをまとめるリーダーシップ、プロジェクトの実行まで導く責任感などがある学生が求めらます。
①案件を獲得するために企画の立案や提案をする
単独で案件を受注するだけでなく、競合する案件を獲得するためには、プレゼンやコンペいわゆる「競合プレ」で評価されなければなりません。クライアント企業によって広告内容や予算が異なるので、マーケティング部門やクリエイティブ部門の他に開発部門や経営部門の担当者とも連携し、提案する企画を作っていきます。
②制作の進捗を管理
受注・獲得した案件を社内で共有し、社内のチーム編成を行います。クライアント企業のリクエスト通りの内容・スケジュール・予算になっているかをマネジメントする必要があります。また制作部門や担当者と調整を行い、進捗状況をクライアント企業に報告・管理する業務です。
◇マーケティング
マーケティング部門は、営業部門がクライアント企業から聞いたリクエストを基に、市場や消費者の「調査・分析」などを行い、クライアント企業の課題解決のための「プランを考える」仕事です。成功の鍵となるプレゼンのプランニングを行うため、非常に重要な部門であり、与えられた情報を基に企画を考える思考力やアウトプット能力が求められます。
①調査と分析
競合プレに勝つためには、企画に対する説得力が必要です。そのため、広告を制作する前に「どんな広告を行えば、大きな効果を生むのか」といった市場や消費者の調査や分析を行います。緻密な調査と分析を行い、データを取得して根拠を示す仕事です。
②プランナー
調査と分析の結界を基にして、「どのような広告が影響するのか」と仮説を立て課題解決のための戦略を立てる仕事です。媒体や内容ごとにプランナーを持ち、それぞれ専門的に業務を行っています。
◇クリエイティブ
クリエイティブ部門は、広告の企画や制作を行います。商品やサービスを宣伝するための広告に使用する言葉や表現、デザインを考える仕事です。最終的な広告のイメージを作成し、クライアント企業が求める広告に完成させる役割を担っています。
クリエイティブ部門は専門的分野に分かれることが多く、他の職種に比べで、デザインに対する専門的な知識などが必要になります。そのため採用資格に美術大学や専門学校などで勉強やスキルを身に着けている学生限定の場合があります。
【具体的な仕事内容】
・コピーライター:広告のキャッチャーコピーを考える
・CMプランナー:CMのアイデアを企画する
・デザイナー:企画のターゲットや内容によってデザインを作成する
・イラストレーター:クライアントの要望に沿ったイラストを専門的に作成する
・アートデザイナー:デザインの責任者としてプロジェクトを指揮・管理する
・アートディレクター:広告のデザインに責任を持つ
◇メディア
メディア部門は、各メディア媒体社に訪問し、消費者に広告を伝えるために基盤となるメディア枠を獲得する仕事やクライアント企業の課題解決のための適切なメディアの使い方をする仕事を行います。
媒体社と交渉しメディア枠を獲得することがメディア担当の主な仕事となるため、先ほど述べた営業と同じように信頼関係を築く力やコミュニケーション能力が必要不可欠だと言えます。
まとめ
今回は広告代理店の仕事内容や特徴などご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。「広告代理店」と一言で言ってもいろんな種類があり、その中にもいろんな部門があることが分かりました。部門ごとに求められる能力がそれぞれ異なるので、よく調べてから志望しましょう。
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