就活における【NNT】とは?

【NNT】の意味

就活「NNT」とは「Nai NaiTei」、つまり「無い内定」という意味です。内定が貰えたことを意味する「内々定」にかけて、内定がまだないことを自虐的に表す言葉です。
主にSNSで使われるネットスラングで、例えば「#22卒NNTと繋がりたい」など、同じ状況に置かれている就活生と繋がるために使われたり、自分が無い内定であることを暗に示すために使われます。

卒業年度別内定率

【2022年卒】
4月:28.1%
5月:51.3%
6月:68.5%
7月:80.5%
8月:85.3%

【2021年卒】
4月:31.3%
5月:45.7%
6月:56.9%
7月:73.2%
8月:81.2%

【2020年卒】
4月:21.5%
5月:51.4%
6月:70.3%
7月:85.1%
8月:91.2%
(株式会社リクルートによる調査)

やはり22卒の就活も21卒と同じように、新型コロナウイルスの影響から、採用人数の減少や取り止めなど大きな影響があるといえます。また年々就活の早期化が増加傾向にあり、就活開始の差が内定所持の差として表れています。また22卒の就活では、21卒の就活浪人をした人が22卒の就活に加わり、競争が激化したのではないかという意見もありました。このことは今年だけでなく、今後も採用枠が減少している上に、就活生浪人が加わることで就活がより厳しくなる可能性があります。

就活における【NNT】とは?

【NNT】になりやすい就活生の特徴とは

周りが内定を持っている中で、自分だけ内定が貰えていない状況はなんとしてでも回避したいはずです。では、就活【NNT】になりやすい就活生の特徴は何なのか、10点あります。順番に確認していきましょう。

①エントリー数が少ない

そもそもエントリーしている企業数が少ない可能性があります。やりたいことが決まっていても、初めてから企業を絞って就活を進めるのは非常にリスクが高いです。有効求人倍率が高いからといって、自分の志望する企業から必ずしも内定をもらえるとは限りません。また「エントリー数が多いとスケジュール管理が大変だから」「一社一社に選考対策を集中したいから」という理由でエントリー数が少なすぎると、それだけ【NNT】になる可能性が高くなります。内定がもらえるまでは希望する企業だけでなく、いろんな企業にエントリーしましょう。

②社会性がない

当たり前のことですが、一般的なルールやマナーを守ることができない学生はNTTになります。面接に遅刻する、しわくちゃのワイシャツやスーツを着ている、履歴書に修正テープを使う、聞いている質問に答えないなど、社会性がない人は、はなから社会になじむ気がないと判断されます。入社後も周りの人間に迷惑をかける可能性が大いにあり、一から教育することは時間と労力がかかるので、まず内定はもらえません。
また、多少の個性は必要ですが、社会に馴染めない学生はどんなに優秀であっても企業という組織に向いていないので、その場合は別の進路を考えましょう。

③大手企業至上主義

【NNT】になりやすい就活生の特徴として、大手にしか行きたくないというこだわりが強い場合があります。大手企業至上主義の学生は、自分の中の評価軸が、他人による客観的な意見(例えば、大手企業に入社してすごい!といったこと)に左右されやすい、向上心や自尊心の強いです。しかし、それは今まで培ってきた性格であり、変えることのできない長所であり短所なのです。プライドを守るために努力できるタイプなので、今まで力の入れる方向が間違っていたのかもしれません。恥を覚悟で大学の就職支援課に相談に行ったり、就活エージェントに相談したりしましょう。もしくは「大手」の枠にとらわれずに企業を探して、エントリーしてみると意外にすぐに内定が取れるかもしれません。

④極度に不安や焦りを感じている

周りの友達と比べて自分は【NNT】であることに焦ってしまいますが、焦りは禁物です。焦ると冷静な判断力が欠如してしまうので、面接で上手く話せなかったり、あまり企業研究をせずに就職先を決めてしまうことがありえます。
たとえ、選考に落ち続けてもネガティブにならず、「この経験がいつか役に立つ」と自分に言い聞かせ、ポジティブに考えましょう。実際に、就活ですぐに内定をもらった学生が入社してから苦労をすることもあります。社会の厳しさを学生の時に知れてよかったと考えましょう。

⑤志望動機が薄い

志望動機の内容が薄っぺらく、ありきたりな内容だったりすると、ESや面接に表れてしまいます。面接官はたくさんの就活生を見てきているので、本音かどうかすぐわかります。「貴社に将来性を感じたから」や「貴社の商品が好きだから」など企業の良い点だけを言うのではなく、企業研究をして何を思い、自分の価値観やビジョンが会社のどこと一致したのかなど、具体的に説明すると内容が濃くなります。

⑥ガクチカがない

大学時代に力に入れたこと、いわゆるガクチカは、面接の中で一度は聞かれる質問です。
ガクチカを話せない学生は、自分には学生時代に力を入れたものが特に無く、人に話せるような胸を張れる経験はしていないと考えている人です。しかし、企業側も就活生の輝かしい経験の自慢を聞きたいわけではなく、その経験を受けてどう感じ、どう考え、どう行動に移して、どういう結果が出たのかをロジカルに聞きたいのです。つまり就活生の個性や行動指針、能力を総合的に見ているのです。
ですからガクチカはインパクトがなくても大丈夫です。その取り組みに対してどのように向き合って何を感じたのかを説明し、あなた自身の人柄が見えれば企業は評価をしてくれます。

⑦選考対策が足りない

選考対策を十分にしていないと、内定はもらえません。選考を進むにあたて内容も求められるものも少し変わるので、選考ごとの対策が必要です。
例えば
・書類選考では志望度の高さや志望動機やガクチカを伝わりやすく書くこと
・適性検査ではSPI対策本を何度も解くこと
・グループディスカッションであれば傾聴力やリーダーシップをはかること
・面接は何度も面接練習を繰り返して雰囲気に慣れること
などの対策が必要となります。

⑧自分の考えがない

面接では「このことについてあなたはどう思いましたか?」とか「なぜそう思ったのですか?」という深堀りをされる質問を多くされます。これは就活生を困らせているわけではなく、就活生の考えを聞いているのです。会社では集団で仕事をするので、コミュニケーションがとても重要です。自分の考えを言葉で相手に伝えて意思疎通をすることが必要不可欠です。就活の面接で自分の意見を求められた際に、何も考えや意見がない場合、会社で一緒に働いていけない人だと思われてしまい、内定をもらうことが出来ません。自分の考えや意見を発言することは個性をアピールすることになるので、しっかりと自分の考えを持ちましょう。

⑨行きたい企業・業界がない

行きたい業界や企業がない学生は、なんとなく大手企業をエントリーして、なんとなく面接を受けた結果、落ち続けてしまい、【NNT】になってしまう可能性が高いです。その企業や業界に行きたい!という気持ちが強くないので、頑張ることが出来ず、ありきたりな志望動機になっていることが原因です。
その問題の解決案として、就職浪人をしてじっくり考え直す事もありますが、その前に自己分析をしっかりやり直してみましょう。自己分析を通して本当にやりたいと思う仕事や、働く上で何を大切にしたいと思っているかを知ることができます。結果次第で、就職浪人をするか、切り替えてまた就活を続けるか選択できるようになります。なんとなく就職浪人しても、1年後にまた同じような状態になっているかもしれないです。

⑩実は就職したくない

【NNT】になりやすい就活生の特徴の1つに、実は就職する気がないという事が挙げられます。親や周りの人の同調圧力によって、一応就活らしきことはしているが、心の中では本当は就職したくないと思っているのです。そんな、やる気のなさは人事側も当然感じ取ってくるので、面接を通過するのは難しいでしょう。

【NNT】になりやすい就活生の特徴とは

【NNT】にならないためにするべき就活の対策とは

【NNT】になりやすい就活生の特徴について紹介してきましたが、そんな特徴が当てはまった学生は【NNT】にならないためには具体的にどうすればいいのでしょうか、これから解説していきましょう。

自己分析を徹底的に行う

【NNT】の原因は、自己分析ができていないという前提があります。自己分析をして自分をしっかりと理解することで、自分が何をすべきなのか、何をしたいのかが明確になります。また「志望動機」や「自己PR」「ガクチカ」すべての根幹にあるのが自己分析です。どの問いも、過去の出来事とそこで何を考えてどう行動したかを具体的に述べる必要があります。つまり自己分析をしっかりできていないと、面接で聞かれる事柄の完成度が低くなってしまいます。自己分析を徹底的に行い、きちんと自分を見直したうえで、就活を行いましょう。

各種選考対策を考える

先ほど述べたようにエントリーシート・適性検査・グループディスカッション・面接など、各種選考ごとの対策が必要不可欠です。中でも面接は、一次・二次・最終といった段階ごとの対策が必要です。具体的に言いますと、
・一次面接は、集団面接がほとんど。
この場合、周りの学生やその学生の回答に影響されないようにする。
また、自分が話をしていない、他の学生が話してる時の態度も注意。
・二次面接は個人面接。逆質問や回答の深堀りをされることがあるので、相手に分かりやすくかつ具体的に説明する対策が必要。
・最終面接は、役員クラスが面接官。入社意欲を強く伝えたり、入社後のビジョンやどのように企業に貢献したいかといった採用に対するメリットを考えておく。

落ちた/落ちる原因を分析する

今までの選考や面接で、何が原因で落ちてきたのかをゆっくりじっくり落ち着いて考えてみましょう。焦る必要はありません。【NNT】にならないためには、これまでの面接を無駄にしないで糧にすることが大事です。受けた企業を紙に書き出して、それぞれの志望動機や自己PR、ガクチカの内容など振り返ってみましょう。論理的な文章になっていますか?自分の人柄や価値観が伝えられるものになっていますか?
いくつか予定している面接をキャンセルしてでも、落ちた原因を探って改善を試みましょう。

【NNT】は挫折経験!ポジティブに考え直そう

就活はハングリー精神やバイタリティのある学生の方が成功しやすいと言われています。今までの人生で特につまづいたことも、不自由な事もなく、思い通りに人生が進んできた学生にとっては、【NNT】という思い通りにいかずに弱者的な状態は初めての経験で混乱しているでしょう。

ところでそういう学生は、挫折経験などがあまり浮かばないのではありませんか?そうです、これが挫折経験です。この経験があるからこそ、これから何かをする上での価値観や行動指針が備わっていきます。就活が終わった後に自分が思い描くエピソードになるように、この挫折を乗り切るゲームにしましょう。ロジカルに挫折を乗り越えた経験は大きな糧となります。

【NNT】にならないためにするべき就活の対策とは

まとめ

今回は就活における【NNT】とは一体何なのかや、【NNT】になりやすい就活生の特徴、【NNT】にならないようにする対策などを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。【NNT】は精神的にとてもつらい状況です。しかし考え方1つで気持ちが楽になったり、上手くいくように転がっていったりするものです。落ち込み過ぎずに「次、頑張ろう!」などとポジティブに割り切ると意外に内定が出たりします。とにかく今までと何かを変える必要があるのは間違いありません。自分から逃げないで頑張りましょう。

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