ファナックの会社概要

平均年収について紹介する前に、そもそもファナックとはどのような企業なのか、どのような事業を展開しているのか、ファナックの基本情報について紹介します。

概要

ファナック株式会社は、1972年に富士通株式会社よりNC部門が分離し、「富士通ファナック株式会社」として設立。その後、1982年に現在の「ファナック株式会社」に社名を変更しました。1956年に民間における日本最初のNC(数値制御装置)の開発に成功して以来、一貫して工場の自動化を追求してきました。現在では、世界45ヵ国・261拠点でサービスを展開しており、海外売上高の比率が高いグローバル企業に成長しました。

♦代表取締役社長 兼 CEO:山口 賢治
♦本社所在地:山梨県忍野村(富士山の麓、広さ54万坪にわたるファナックの森の中にあります。)
♦設立:1972年
♦売上高:5,083億円(2020年3月期実績・連結)
♦従業員数:8,164人(2020年3月期連結)4,018人(2020年3月期単体)
♦ファナックの基本理念:「厳密」と「透明」
厳密:企業の永続性、健全性は厳密から生まれる
透明:組織の腐敗、企業の衰退は不透明から始まる

主要事業

ファナックの主要事業について紹介します。

【FA事業】
ファナックの原点であり、工場の自動化を実現する基本技術です。シンプルな工作機械から複雑な構成の複合加工機、産業機械までを幅広くカバーするCNCとサーボをラインアップしています。ファナックのCNCは、世界標準CNCとして、世界中の工作機械に搭載されています。

●FA商品(基本商品)
数値情報で工作機械の動作を制御する「CNC(コンピュータ数値制御装置)」
速度と位置を制御する「サーボ」
など

【ロボット事業】
工場の自動化・ロボット化を進め、生産性の向上に貢献することに集中するため、産業用ロボットのみを展開していることが特徴です。世界トップクラスのシェアを誇ります。

●ロボット商品(応用商品)
ファナックのロボットは、視覚センサー、加速度センサーなどと組合わせて機械工場のロボット化に貢献します。CNCとサーボの基本技術を応用し、アームを自由に制御することで、様々な作業を自動化しています。

【ロボマシン事業】
ロボマシン事業の商品は、ファナックのCNCとサーボを搭載した工作機械や産業機械で、機械ユーザの工場で生産に使用されます。ファナックロボットとの高い融合性を持っているため、ロボマシンとロボットを組み合わせることで工場の自動化が促進されます。

●ロボマシン商品(応用商品)
ロボドリル(小型切削加工機)
ロボショット(電動射出成形機)
ロボカット(ワイヤカット放電加工機)
ロボナノ(超精密加工機)があります。
最新のファナックCNCとサーボシステムを搭載した高性能、高信頼性、高生産性のロボマシンは、成形・加工の自動化と生産性の向上を実現します。

ファナックの会社概要

ファナックの年収

ファナックの会社概要や事業内容が分かったところで、つづいて年収について解説していきます。

2021年度の有価証券報告書によると、ファナックの平均年収は1098万円となっています。

なお、国税庁が発表している「民間給与実態統計調査結果」によると、コロナウイルスの影響がない2019年の正規社員の平均給与は503万円ですから、ファナックの年収は平均よりも高いことが分かります。

平均年収推移

ファナックの有価証券報告書に記載されている、過去5年間の平均年収は下記の通りです。

2016年度 1571万円
2017年度 1318万円
2018年度 1347万円
2019年度 1364万円
2020年度 1216万円

過去5年間の平均年収を見てみると、毎年年収が減少しているのが分かります。2021年度の平均年収が1098万円なので、継続して減少傾向にありますね。2021年度の年収が低くなっている原因としては、新型コロナウイルスの影響により自動車・航空機類の需要が減ったため、一時的に業績が悪化したことが理由として考えられます。

ただ、トップクラスのシェアを誇る企業というだけあって、安定して平均年収1000万円以上は保っております。

ファナックの年収が高い理由としては、工場の生産自動化を進める企業が増えたことが考えられます。ファナックは産業用ロボット製造メーカー世界一位なので、必然的に製品の受注が拡大しているのです。また、自社工場も当然のように生産自動化しているため、人件費が抑制できています。その分、営業利益をきちんと社員に反映しているので、ファナックの平均年収は高いのでしょう。

初任給

つづいて、ファナックの初任給を見てみましょう。ファナックの初任給は下記の通りです。

■修士了 268,600円
■学部卒 256,750円 (高専専攻科を含む)
■高専卒 200,750円 (本科)
(※2020年4月実績・月給)

基本給だけみると、それほど高くないと思うかもしれません。しかし、実際は、基本給に残業代や賞与、対象の手当がプラスされますので、新卒でも高い水準の年収になると言えるでしょう。

賞与

ファナックの賞与は年2回、夏と冬に支給されます。
賞与額は業績に連動しているため、好不況の波によって賞与額が大きく変動するそうです。ただ、賞与の比率が高いため、業績が良い時には十分な額の賞与が支給されるそうです。

【ファナックの年収】競合他社との比較

ファナックの年収が平均給与より高いことは分かりましたが、同じ業界の競合他社と比べるとどうなのでしょうか。最後に、ファナックと同じ「電気機器メーカー」の平均年収と比較して、ファナックの年収について分析していきましょう。

ファナック:1216万円
安川電機:818万円
三菱電機:806万円
川崎重工業:715万円

工作用ロボット世界一の会社といわれているだけあって、その他の企業と比べてみても、ファナックの年収が群を抜いて高いことが分かりますね。

【ファナックの年収】競合他社との比較

まとめ

ファナックの年収や事業内容について紹介しましたが、いかがでしたか。工作用ロボット世界一の会社といわれているだけあって、年収も高水準であることが分かりましたね。年功序列制度が残っており、長く働くことで順調に昇給していきますので、安定した企業に就きたい就活生に適している企業でしょう。大企業なので、福利厚生も充実しており、働きやすい環境も整っています。優良企業のファナックは、就活生からの人気も高く、選考を通過するのも簡単ではないでしょう。採用実績も難関校と呼ばれる大学が多く、新入社員であっても高度な知識が求められます。ファナックへの入社を志望する場合は、しっかりと企業研究・自己分析を行い、十分な対策をして選考に臨みましょう。

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