初任給・基本給について

社会人になったばっかりのスキル的にも経験的にも不足している段階で高い初任給を望むのは少しおかしな話ですが、社会人になったら初任給で親孝行しようだとか、欲しいものを買おうだとか使い道を決めている人は多いことかと思います。

初任給とは社会人になって最初にもらう給料のことですが、

募集要項に書かれてあるものが初任給なのか

それとも福利厚生やその他諸々の手当なども含めて初任給なのか

意味を正確に理解している人は意外と少ないです。

初任給と基本給の違い

初任給とは募集要項に書かれた金額ではなく、福利厚生など諸々手当も全て含めた金額を指します。
一方、基本給とは一か月単位で金額が定められた賃金のことを指します。基本的には月によって変動することがありません。

例えば、福利厚生などの諸手当が全くなく、月給が20万円の場合は初任給が20万円になります。
仮に18万と基本給が低く手当が3万の場合、初任給が21万となります。ですので基本給で見たときは前者の方が多いですが、初任給で見たときは後者の方が多く貰っていることになります。

このように月給が低い会社であっても諸手当が多い場合、初任給は高くなりますが、月給が平均的であっても諸手当がゼロであれば初任給は低くなってしまいます。

初任給の平均額について

初任給の額は、ここ数年で上昇傾向にあります。理由として、昨今は人材不足によって売り手市場が続いているからだそうです。

2017年の有効求人倍率はなんと、バブル期を超える水準となっており、企業としてもより初任給を引き上げることによって優秀な学生を多く集めたいと考えているようです。

厚生労働省が行った調査によると、

大学院修士卒の初任給の平均は23万8700円
大卒の初任給の平均は20万6700円
高専・短大卒の初任給の平均は18万1400円
高卒の初任給の平均は16万5100円

だそうです。そして、いずれも前年比増となっているようです。
支給額は4月の手取りが一番高く、理由としては社会保険料が引かれないためです。
5月以降は社会保険料が引かれてしまうので手取りが一気に減ってしまいます。

更に2年目の6月からは住民税も空所されるので、場合によっては1年目よりも手取りが減ってしまう人も珍しくないかもしれません。

IT業界は初任給が高い傾向にある

実は、IT業界の初任給は高い傾向にあります。大きな理由としては圧倒的な人手不足があげられます。新卒だけではなく中途の採用市場合わせてみてもIT人材の需要がIT業界以外でも急速に高まっていることが挙げられるからです。

10年前くらいはスマホの普及、4G回線への移行などもあり、アプリエンジニアの獲得競争などがありましたが、今はそれだけではなく自動運転に代表されるように、自動車産業でもIoT化が進み、ITエンジニアが必要とされています。

それだけではなく金融業界でのフィンテック関連のサービス開発、ビッグデータを解析するエンジニアへの需要も高まってきています。
初任給が高いもう一つの理由としては、仕事が大変であることや責任感がある仕事であるなど普通の仕事に比べると専門性が必要ですし大変なこともあり初任給が高いようです。

まとめ

初任給とは、基本給と諸手当を合わせた給料であり、社会人になって初めてもらう給料です。企業ごとに給料形態は全く異なりますので、自分が思った通りの給料と大幅に違うといったことがないように、内定を承諾する際はしっかりと詳細を調べて会社を決めるようにしましょう。

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