そもそも業界研究とは?

業界研究とは、世の中にある様々な業界に関する情報を集めて、その業界がどういう特徴を持ち、どういうビジネスモデルを確立していて、どのような仕事があるのかについて広く浅い知識をつけて、自分の就職活動の方向性を決めるためにおこなうものです。

まずはあらゆる業界についての浅い知識をつけてから、興味のある業界について詳しく調べていくのが業界研究の流れです。最初から興味のある業界のみを調べてしまうと、これから受ける企業の選択肢を狭めるだけになってしまいます。就活における業界研究は幅広く行うことが肝心です。

そもそも業界研究とは?

やらなきゃ損!業界研究の目的・重要性とは?

では業界研究はなぜやらなければいけないのかをきちんと理解していきましょう。
目的と重要性がはっきりすれば、業界研究をスタートする勢いが生まれます。
 

①志望する業界の知識を得る

就活を進めるにあたり、志望する業界について知識を深めることは、特に必要なことです。自分とこれから働く業界のマッチングを図るうえでも重要ですが、これから始まるESなどの書類選考や面接選考を突破するためにも重要であり、志望業界の理解が深ければ深いほど通過しやすくなります。

なぜなら、選考で重視される「志望動機」や「自己PR」を構成する1つの要素が、業界研究で得た知識だからです。

例えば自己PRは、まず自己分析を通して分かった自分の強みや長所を伝えるために、過去にあった出来事を交えて論理的に話をしています。ただ強みを上手く伝えることが、選考を通過できる要因ではありません。それにプラスして「志望業界で自分の強みをどう活かすことができるのか」をアピールすることも自己PRでは重要なのです。「志望業界で自分の強みをどう活かすことができるか」を伝えるには、志望業界の働き方や仕事内容を知っていなければなりません。つまりここで業界研究で得た知識が必要なのです。

また志望動機を述べるときは、その企業で何を成し遂げたいか、どういう働き方をしたいから入社を希望するのかということを、過去に何があったからそう考えるに至ったかを交えて話をします。この「企業で何を成し遂げたいか」「どういう働き方をしたいか」を考えるためには、ここでも業界研究で得た知識が必要です。

このように、業界研究の目的の一つに「志望する業界の知識を得る」というものがありますが、それは「説得力のある自己PR」や「具体性のある志望動機」を作成することにつながります。そして最終的には内定獲得への近道になるのです。
 

②志望する業界を絞る

様々な業界の中から自分と合う業界を絞る目的においても、業界研究は重要です。業界研究をすることで、自分にとって、まったく想像もしていなかった業界と合うことがわかったり、業界の興味を広げることがあるでしょう。その反面、興味のあった業界が自分とは合わなさそうだと理解し志望する業界を取捨選択するきっかけになるかもしれません。早めに業界を絞ることで、業界対策や企業研究に時間をかけることができますし、それだけ企業とのミスマッチを防ぐことができます。

なお日系企業は、その人の能力が高いかよりも「自社に合う人物か」ということを重視する傾向があります。そのため業界との相性や、企業との相性を就活生自身も意識して研究することが大切です。

やらなきゃ損!業界研究の目的・重要性とは?

業界研究の2つのポイント

・業界の全体像を広く浅く捉える

業界研究では、まず業界の全体像を大まかに捉えましょう。
その業界はどうやって利益を得ているのか(ビジネスモデル)、どういう仕事があるのか、業界の規模はどれくらいのものなのか、どんな企業があるのかなどをざっくりと把握します。
 

・業界の内情を狭く深く調べる

次に興味がある業界や自分に合いそうな業界の中の詳しい現状や問題点、今後の推移について調べましょう。業界内のそれぞれの企業の共通点や違い、資本・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の将来性などを確認します。そして自分が入社する何を求めるのかを考えながら志望業界や志望企業を絞りましょう。
例えば、安定性を求めるのであれば業界内での業績推移から考えますし、これからの成長を求めるのであれば業界の将来性などを見ます。
ただ、自分で業界研究をおこなうモチベーションが低い場合は、インターンシップに参加して教えてもらったり、企業説明会に参加して学ぶのも1つの方法です。一企業の一面的な意見になってしまいますが、業界理解の入り口として入りやすくなります。
 

・業界の情報を知ることが目的にならないようにする

業界研究はその業界の理解を深めることも目的の一つですが、真の目的は「その業界で求められる人材はどんなものか」「自分のスペックと合う業界はどこか」を知ることです。業界を調べるうちに、色々な知識を付けることが楽しくなって、どうしても業界情報を集めることが目的になってしまいがちです。業界研究は自分と合う業界を考えること、という点を忘れないようにしましょう。

業界研究の2つのポイント

さっそく始めよう!業界研究のやり方

就職情報サイト

おそらく多くの就活生が就活を始めるにあたって活用しているのが就活情報サイトです。企業からの採用情報とあわせて業界の動向や特徴など、就活で必要なあらゆる情報が載っているので非常に便利なツールです。
 

業界団体のホームページ

業界ごとにそこに属する企業を集めて団体を作っていることがあります。そういった業界団体のホームページを見ると、業界内での最新ニュースや業界全体の動向などをチェックすることができます。
 

新聞・ニュース

新聞やニュースも業界研究で使えるコンテンツの一つです。中には特定の業界に特化したニュースサイトもあります。「業界名 ニュース」で調べると出てきますので、ぜひ確認してみてください。
 

本・書籍

「業界地図」や「就活四季報」などが有名です。書店の一角には常に就活本のコーナーがありますので、そこを随時チェックして最新の書籍を確認しましょう。ちなみに大学の就職支援課などにもこういった書籍が置いていることがあるので、活用してみるのも1つの手です。
 

業界研究セミナー

業界ごとにその業界の理解を広めるためにセミナーを開催していることがあります。ネットや本で調べるよりも、実際に働いている社員の声を聞くことができるので、より業界のイメージを膨らませることができます。
 

合同企業説明会

それぞれの企業説明会では、その企業が属する業界の説明をすることが多いです。合同説明会に参加して、様々な企業の説明を聞くことで、結果的に多様な業界の理解を深めることができます。また説明会では質問することができます。これまでの業界研究で疑問に思ったことを解決する場として活用してもいいでしょう。

さっそく始めよう!業界研究のやり方

まとめ

業界研究で得た知識は、採用試験で問われやすい志望動機、自己PR、就活の軸などを構成する1つの要素です。これらの質問に対して論理的に、具体的に答えるためにも業界研究は就活をするうえで必ず必要な取り組みです。面倒だと感じても、ポイントを抑えて様々な方法を活用すれば楽しみながら実践してみましょう。「研究」というとどうしても固いイメージになりますが、「自分に合う業界探し」と考えれば調べてみようとする意欲が湧いてくるのではないでしょうか。

まとめ
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