就活における「業界」とは?

①「業界」とは?

「業界」とは「企業を産業や商業で分類したもの」です。つまり世の中にある仕事を大まかに区分分けしたものです。社会にはいろんな仕事があり、そのひとつひとつが何らかの業界に属しています。なので、どの業界にも当てはまらない企業や産業、仕事などはありません。もちろん、特殊な仕事はその他と分類されることもありますが、基本的にはどこかの業界に区分分けがされていると考えましょう。また、業界によって取り扱う商品やサービスはさまざま異なり、メーカーが製造した商品を商社が仕入れ、小売が販売するなど各業界は密接な関係で繋がっています。

②「業界」一覧

「業界」というくくりでみると、役割別から8つに大別されています。
・メーカー
・商社
・小売
・金融
・サービス
・ソフトウエア/通信
・マスコミ
・官公庁/公社/団体

③「業種」との違い

「業種」とは、その業界の中で取り扱っているサービスを、より細かく区分分けしたものです。「業界」という大きなくくりの中に、より細かく分けた「業種」があると考えるとわかりやすいです。企業の事業内容によって分類され、全部で20種類あります。

・農業/林業
・漁業
・鉱業/採石業/砂利採取業
・建設業
・製造業
・電気/ガス/熱供給/水道業
・情報通信業
・運輸業/郵便業
・卸売業/小売業
・金融業/保険業
・不動産業/物品賃貸業
・学術研究/専門・技術サービス業
・宿泊業/飲食サービス業
・生活関連サービス業/娯楽業
・教育/学習支援業
・医療/福祉
・複合サービス事業
・サービス業(他に分類されないもの)
・公務(他に分類されるものを除く)
・分類不能の産業

就活における「業界」とは?

就活における各業界の解説!

①メーカー

メーカーとは衣食住に関わるさまざまなモノを作る製造業のことで、原材料などを加工することで製品を開発・生産をします。企業数も多く、国内最大の業界です。自動車や家電など長年使用する製品を開発・製造する「耐久消費財メーカー」、食品や医薬品など日常生活で使用する商品を開発・製造する「生活用品メーカー」、鉄鋼や繊維、自動車・電子部品、半導体などの素材を開発・製造する「原料・部品メーカー」、OA機器や医療機器、プラント設備などを開発・製造する「機器・機械メーカー」があります。

<業種>
・食品・農林・水産
・建設・住宅・インテリア
・繊維・化学・薬品・化粧品
・鉄鋼・金属・鉱業
・機械・プラント
・電子・電気機器
・自動車・輸送用機器
・精密・医療機器
・印刷・事務機器関連
・スポーツ・玩具
・その他メーカー

②小売

小売とはメーカーや卸売業者から仕入れた商品を、消費者に販売する業界です。最近では店舗やインターネット、イベントなどであらゆる場所で消費者とつながり、全てを連携させてアプローチする「オムニチャネル」も注目をされています。

<業種>
・百貨店
・スーパーマーケット
・コンビニエンスストア
・専門店
・ネット販売

③商社

商社は輸出入貿易でメーカーから仕入れた商品を小売店などに販売し、その仲介料で収益を上げる業界です。多くの分野の商品やサービスを取り扱う「総合商社」と、特定の分野の商品の取り扱いに特化した「専門商社」があります。

<業種>
・総合商社
・専門商社

④サービス・インフラ

サービスは日々の生活を豊かにする、形のないモノを個人や企業に提供することで対価を得て利益を上げる業界です。
旅行やフード、教育などを提供する「B2C(個人にサービスを提供)」、建設・土木、人材などを提供する「B2B(企業にサービスを提供)」、運輸などを提供する「B2B2C(個人と企業にサービスを提供)」などのさまざまなサービスが存在します。
一方、インフラは「基盤」を意味しており、電力やガス、鉄道や航空、物流などを指します。
<業種>
・不動産
・鉄道/航空/運輸/物流
・ホテル/旅行
・フードサービス
・アミューズメント/レジャー
・電力/ガス/エネルギー・医療/福祉
・コンサルティング/調査
・人材サービス
・教育
・その他サービス

⑤金融

金融はさまざまな業界と密接な関係を持ちながら、お金を動かして必要としている人や企業などに供給して経済を支える業界です。預金の取り扱い、資金の貸し出しなどの融資を行う「銀行」の他に、株券売買や新株発行のサポート、企業買収・合併の仲介などを行う「証券」、生命保険や損保保険などで個人・企業の保険料などを運用する「保険」などがあります。

<業種>
・銀行/証券
・クレジット
・信販/リース
・生保/損保
・その他金融

⑥ソフトウェア・通信

ソフトウエアや通信は、情報の伝達や処理・加工に関わるサービスに付加価値をつけて提供する業界です。専門知識が問われる場合が多いことが特徴で、企業経営に関わる情報機器の操作システムなどを開発する「ソフトウエア」、利用者にとって有益なコンテンツやニュースを提供する「インターネット」、情報をやり取りする「通信」などがあります。

<業種>
・ソフトウエア
・インターネット
・通信

⑦広告・出版・マスコミ

マスコミ(マスコミュニケーション)は世の中にあるあらゆる情報を多くの人に伝える業界です。電波を使ってさまざまな音声、映像、文字などの情報を伝える「放送」、ニュース情報などを紙面で報じる「新聞」、書籍や雑誌などを発行し、書店やネット通販で販売する「出版」、商品やサービスなどの情報をメディアで発信する「広告」などがあります。

<業種>
・放送
・新聞
・出版
・広告

⑧官公庁・公社・団体

官公庁は、国と地方公共団体の役所を指し、国家公務員や地方公務員によって運営される業界です。中央省庁や裁判所、国会、日本銀行などがあります。
公社・団体は地方公共団体や学校、病院など社会の中で民間ではできない公的な事業を行う団体です。公社は国の全額出資による特殊法人、団体は営利を目的としない社団法人、財団法人、NPO法人などがあります。

<業種>
・官公庁
・公社/団体

就活における各業界の解説!

就活における「業界研究」のやり方とは?

「業界研究」とは世の中にある業界の種類や特徴を知り、興味を感じ、自分が行きたいと思う業界を見つけるために行うとても重要な作業のことです。一体どのような方法があるのでしょうか。

①就活情報サイトで調べる

就職情報サイトでは、企業の採用情報はもちろん、業界の動向や就活に必要な情報がたくさんの紹介されています。業界の全体像を理解するのに適しているため、始めの取り掛かりに向いていると言えます。

②業界全体のHPを見る

情報を集める手段として、業界団体のHPを見るのは便利な方法です。「〇〇業界協会」「〇〇業界団体」などといった、各業界に属する企業が加盟している任意団体のHPでは、業界全体の動向などに関する情報が公開されている可能性があるので、見ておきましょう。

③新聞やニュース・本をチェックする

新聞やニュースサイトをチェックすることでタイムリーな情報を入手することができます。就職情報誌や「業界地図」や「会社四季報」などの業界本がオススメです。
また、面接で時事に関する質問をされることもあるので、社会情勢は常にある程度知っておきましょう。

④業界研究セミナーに参加する

合同企業説明会の会場内や、大学の構内で開催されることが多い「業界研究セミナー」に参加するのも業界研究の1つのやり方です。さまざまな業界の企業が参加するので、一度に効率よく、各業界で実際に働いている人々から話を直接聞くことができます。自分が就職した後のキャリアイメージの形成にも役立ちます。

就活における「業界研究」のやり方とは?

まとめ

今回は就活で良く聞く「業界」について解説すると共に「業界研究」のやり方をご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。世の中のはさまざまな「業界」があり、さらにさまざまな「業種」があることが分かりました。「業界研究」は就活を行う上で自分の人生を左右すると言っても過言ではない、とても重要なことなので、しっかりと「業界研究」をして、慎重に企業選びをする必要が大いにあると言えるでしょう。

まとめ

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