OB訪問のお礼はいつするの?
OB訪問のお礼は、あまり時間を置かないことが大切です。なかには日々たくさんのOB訪問を受けている先輩方もいます。日にちが経過するほど、記憶は薄れていってしまいます。相手の記憶に残っているうちにお礼をするよう心がけましょう。メールなら当日中に送りましょう。ただしあまり遅い時間は避け、次の日の遅くとも午前中には送りましょう。
メールなら深夜に送信しても迷惑にならないだろう……と考える人もいるかもしれませんが、先輩方がどのようなタイミングでメールチェックするのかはわかりません。深夜だと相手の迷惑になることも十分ありえますので、基本的には就業時間内に送信するように心がけてください。手紙であれば、当日または翌日のうちに投函しましょう。
お礼はメールがいいの?それとも手紙?
メールのメリット/デメリット
お礼をメールで送ることの一番大きなメリットは、なんといっても早ければその日のうちに届くということでしょう。先輩社員の記憶が鮮明に残っているうちに、具体的な内容を添えて感謝の気持ちを伝えることができれば、それだけでより好印象を残すことができます。
また、手紙と違って経費や準備の手間がかからず、書き損じても気軽に修正しながら上手にその日の内容を盛り込んでいくことができる、といったところもメリットだといえます。
デメリットとしては、他の連絡メールに埋もれてしまいやすかったり、文面が画一的になりやすかったりすること、そういったことから他の就活生との差別化が難しい、ということです。
手紙のメリット/デメリット
同じ文面であれば、手書きの文面のほうがより心のこもった印象になることは間違いありません。最近は「お礼状」をメールで済ます人も多いので、そのなかで差をつけるには、手紙はよい選択といえます。文字の綺麗さに自信のある人なら、それだけで人柄に良い印象を持ってもらうことができます。
便箋と封筒を選び、購入し、切手も準備して、書き損じに気をつけてこまやかに神経をつかいながらお礼状を書くことは、「手間」そして少しの「経費」という点ではデメリットともいえますが、それだけの手間を惜しまないということが相手に十分に伝わるという点では、そのままメリットでもあるのです。
その他のデメリットとしては、届くまでに時間がかかってしまうことが挙げられます。
その日のうちに投函しても翌日に届くとは限りませんし、一日・二日……と過ぎてしまうと、それだけ記憶も薄れてしまいます。その数日のうちに何件ものOB訪問を受けていれば、「あれ、どの子だったかな……」ということにもなりかねません。
お礼メールの書き方
メールのテンプレ
件名:OB訪問のお礼(□□大学 xx太郎)
本文:
株式会社□□
□□課 ●●様
お世話になっております。
先ほど、OB訪問させていただきました、□□大学△△学部のxxです。
本日はお忙しい中貴重なお時間を割いていただき、その上おいしいお茶までご馳走になり、本当にありがとうございました。
●●様にお話を伺えたことで疑問が解決し、また△△という仕事の魅力をますます深く知ることができ、貴社で仕事をしたいという気持ちがさらに強くなりました。
なかでも、「(印象的だったエピソードやセリフ)」については私自身ずっと興味を持っていたことでもありましたので、実際に仕事をされている方のお話は大変勉強になりました。
初めてのOB訪問で不安もありましたが、◯◯様が気さくに接してくださって緊張も解け、ひとつひとつの疑問に丁寧に答えていただけたおかげで、とても充実した時間を過ごすことができました。
いただいたアドバイスを忘れずに、今後も就職活動に取り組んでいきたいと思います。
またお目にかかれる日をたのしみにしております。
本日は、貴重なお時間をいただき本当にありがとうございました。
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□□大学 △△学部
xx太郎
携帯: 090-◯◯◯◯-◯◯◯◯
Mail: tarouxx@××××.ne.jp
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メールを書くときに気を付けるポイント
全体の構成としては、
1. 相手の会社名+部署+名前
2. 挨拶本文
-貴重な時間を割いてくださったことに対するお礼
-訪問中、印象に残った内容やエピソードについて
-今後の抱負など
-最後に、お礼の言葉を述べる
3.署名
という風にするのが望ましいでしょう。
件名に「用件(OB訪問のお礼)」「所属(大学名)」「自分の名前」を入れる
先輩社員は日々大量のメールを処理していることもあります。タイトルだけで用件がわかるように書きましょう。
お礼に始まり、お礼に終わる
もっとも伝えたい大切なことは「お礼の気持ち」です。まずお礼の言葉を述べ、最後にもお礼で締めくくるのがよいでしょう。気持ちが伝わるだけでなく、メール全体が丁寧でまとまった印象になります。また、訪問の際に食事などをご馳走になった場合は、そのお礼も忘れずに書き添えましょう。
メールを書くときのマナー
なるべく簡潔に、要点をまとめて読みやすく書きましょう。相手に読む時間を取らせてしまうので、あまり長々と書くのはマナー違反です。また、件名をわかりやすくしておくことは、他のメールに紛れて流れてしまわないようにするために必要です。こういった、ビジネス上の気遣いができることもアピールポイントになります。また、「相手の名前→本文→署名」の順番はしっかりと守るようにしましょう。お礼メールだけでなく、あらゆるビジネスメールの基本がこの形になりますので、この機会にきちんと身につけておくとあとで役に立ちます。
お礼メールに対する返信の返信は必要?
お礼メールに返信をいただいた場合は、それに対しても再度きちんと返信をしましょう。やはり時間を割いていただいていることなので、無視してしまうと礼儀を欠いてしまいます。
ただし、一通目のメールよりも短く、より簡潔な文面で済ませるのがよいでしょう。忙しいなかわざわざ返信をいただいたことに対するお礼に留め、やりとりを切り上げられるような文面にします。
手紙の書き方
手紙のテンプレ
拝啓
○○の候、●●先輩におかれましては、益々ご清祥の事と存じます。
先日、訪問させていただいた際には、貴重なお時間を割いて頂き、また美味しいお茶までご馳走になり、本当に有難うございました。
面談では実際に仕事をされている方からのお話を伺うことができ、△△という仕事の奥深さ、そして貴社の魅力についても知ることができました。
疑問に思っていたことにもひとつひとつ丁寧に答えて頂けたお陰で、学び多く、実りある時間を過ごすことができましたこと、大変感謝しております。
何かあれば、またご相談させて頂きたく存じます。
この度は、誠に有難うございました。
末筆ですが、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
敬具
○○○○年○月○日(手紙を書いた日付)
手紙を書くときに気を付けるポイント
はがきよりも、封書で送る手紙の方がより丁寧です。
構成は次のようになります。
1. 前文(頭語、時候の挨拶)
2. 主文(本題、用件)
3. 末文(結びの挨拶、結語)
4. 後付(日付、差出人名、宛名)
2の主文を除いては、決まった形があります。
「頭語」と「結語」は必ず対になっていますので(「拝啓」「敬具」など)、間違いのないようにします。
メリット/デメリットのところでも述べた通り、手紙は届くのに時間がかかりますので、できるかぎり早く書いて投函するようにしましょう。便箋、封筒、切手、それから筆記具といったものは前もって準備しておき、訪問が終わったらすみやかに取りかかれるようにしておくとよいでしょう。
手紙を書くときのマナー
・便箋、封筒はシンプルで良質なものを使う
基本的に、便箋や封筒は無地の白にするのが無難です。筆記具は万年筆かボールペンで、黒のインクを選びましょう。書き損じたら修正液は使用せず、新たに書き直すようにしてください。
・宛名は略さず書く
会社宛ての場合は、その会社の正式名称を書きます。(株)などは略さずに「株式会社」と書くようにしましょう。また、OB訪問を受けてくださった方の氏名がわかっているはずですので、その場合は「御中」は使わず、「□□会社□□課 ●●様」と書くのが正解です。
・文字を丁寧に書く
丁寧に書かれたものと雑なものとでは与える印象が全く違ってきます。
たとえ下手な字でも丁寧さは伝わりますので、きちんと意識して書くようにしましょう。
お礼をするときの注意点
どちらの手段を選ぶ場合でも、お礼はできるだけ早くするようにしましょう。内容や、やり取りをした時の印象が相手に残っているうちに伝えられることが大切ですし、そういった姿勢は就活だけでなく今後のビジネスシーンにおいても重要になります。素早く丁寧にお礼ができる人は、それだけで一定の評価を得ることができるといえるでしょう。また、その日のうちにすぐに文章にすることで企業理解を深めることができ、自分自身の学びも確かなものになります。
送信前にもう一度、誤字脱字などがないかをチェックしましょう。特に、会社名・部署・氏名等を間違ってしまうのは大変失礼にあたります。いただいた名刺とつき合わせて、しっかり確認するとよいでしょう。また、文章の中に敬語などの間違いがないか、再度確認してから送信しましょう。
まとめ
OB訪問が終わったあとのお礼メールや手紙。訪問でせっかくよい感触が得られても、お礼をおろそかにしてしまっては台無しになってしまいかねません。最後まで気を抜かず、しっかりと対策していきましょう。
一見難しく思えるかもしれませんが、伝えるべきことはシンプルで、身につけてしまえば間違いなく今後役に立つのがビジネスメールです。上手に感謝の気持ちを伝えられるスキルを身につけたいものですね。
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