面接では入室・退室のマナーも採点されている
面接対策というと、つい「どんな話をするか」ということに夢中になってしまいがちです。確かに面接の内容は選考に大きな影響を与えますので、入念に対策をすることは良いことですが、一方で、就活では面接マナーも同じように大切な一つの採点対象となっています。
どんなに素晴らしい自己PRができても、マナーが守れない学生は、企業に「採用したい」と思ってもらうことはできませんよね。面接ではマナーも採点されているということを頭に入れて面接に臨みましょう。
【入室マナー】入室の7つのステップ、流れ
それでは、まずは面接マナーの中でも、入室時のマナーを見ていきましょう。「第一印象がすべてを決める」ともよく言いますが、入室時にどのような第一印象を与えるかによって、その後の面接での対応や会話の仕方にも影響が出てくるものですよね。最初に良い印象を持ってもらい、その後の面接を良い流れで進めるためにも、入室マナーを押さえておきましょう。
ドアをノックする
自分の順番が案内されたら、ドアの前まで静かに歩いていき、ノックを3回します。「ドンドンドン」と乱暴な音になってしまわないよう、「コンコンコン」と軽やかなノックを意識してください。ノックをすると、中から「お入りください」と声がかかると思いますが、反応がない場合はもう一度ノックをし、何秒か時間を空けてからドアを開けてみましょう。
「失礼します」と大きな声で入室する
「お入りください」という反応があったら、ドアを開けながら「失礼いたします」と大きな声であいさつをします。あいさつをしながら、面接室の中にいる面接官と目を合わせ、お辞儀も一緒にすることを忘れないようにしましょう。この時、緊張して目を背けてしまったり下を向いてしまったりすると後ろ向きという印象を与えてしまうため、前向きな姿勢を伝えるためにも、必ず目を見てあいさつをすることが大切です。
ドアを閉める
入室したらドアを閉めますが、ドアの方をまっすぐ向いて閉めるのではなく、この時の体制は「ななめ」にします。ななめに立つ理由は、完全に面接官に背中を向けてしまうと失礼にあたるためで、このタイミング以外でも室内で面接官に背中を向けることがないよう注意してください。また、面接官の方を向いたまま手だけ後ろに回して閉めることは不自然なため、このやり方も避けましょう。ドアは大きな音を立てないようにそっと閉めます。
面接官に挨拶、一礼をする
ドアを最後まで閉めたら、正面を向きなおし、ドアの前に立ったまま改めてあいさつをします。この時も面接官としっかり目を合わせながら、「本日はよろしくお願いいたします」とハキハキとした声で伝えましょう。これが面接で一番初めのあいさつですので、この時の発声はとても大切です。45度の角度をつけてお辞儀をし、もう一度まっすぐと立ったら、改めて面接官とアイコンタクトをします。
椅子まで歩く
面接室では、部屋の奥側に面接官が座っており、入り口側に就活生用の席が用意されているレイアウトが一般的です。用意されている椅子の横までまっすぐに歩いていきましょう。歩いている間も面接官はあなたの振る舞いに注目しています。姿勢が悪かったり、面接官が待っているにも関わらずダラダラと歩いたりすると印象は悪くなってしまいますので、背筋を伸ばし、まっすぐ前を見て適度な速さで歩くようにしましょう。
椅子の横で名乗る
椅子の横まで来たら、ここで初めて名前を名乗ります。「大学名とお名前を教えてください」と面接官の方から言われたら、「○○大学の○○です」と大きな声で答えましょう。答え終わったら、45度の角度で改めて深くお辞儀をしてください。この時、「よろしくお願いいたします」と改めてあいさつを添えることができるとなお良いでしょう。
着席をする
「お座りください」と面接官から声がかかったら、「失礼します」と伝えてから静かに着席します。面接官がまだ何も言っていないのに勝手に椅子に座ることは、マナー違反ですので気をつけてください。座り方については、背もたれによりかかったり足を投げ出したりすることなく、背もたれと自分の背中の間に少し間隔を持たせ、足はまっすぐにして座りましょう。手は机の上に置かず、膝の上に置くようにします。面接中も姿勢をくずさず、この姿勢をキープできるように意識してください。
【退室マナー】退室の6つのステップ、流れ
さて、入室のマナーを押さえたら、次は退室のマナーを見ていきましょう。心の準備ができている入室時とは違い、退室時は面接中の会話で頭がいっぱいで、ついパニックになってしまったり、慌ててしまったりすることがあります。そんな時こそ焦らず、基本のマナーを徹底していきましょう。面接官にとって、最後に見たあなたの姿がその後も印象に残りますので、ぬけもれない対応ができるようにしてください。
面接官の終了の合図を待つ
面接が終わる時には、面接官から合図があります。一見終わりのような雰囲気があったとしても、合図があるまでは姿勢をくずすことなく待ち、退室しないよう注意してください。面接官から「面接は以上です」という言葉があったら、ここから退室の動きを始めましょう。
着席したままお礼を述べる
面接の終了の合図があったら、まずは立ち上がる前に座ったままで「本日は、貴重なお時間をいただきありがとうございました」とあいさつをします。あいさつの言葉が終わったら、座ったままの姿勢でお辞儀をしてください。そして、お辞儀をし終えたら面接官ともう一度目を合わせましょう。業務で忙しい中、あなた一人のために時間を割いてもらったことに対して、心からお礼を伝えましょう。
立ち上がる
面接の終わりのあいさつを終えたら、サッと立ち上がりましょう。椅子をする音が鳴らないように丁寧に動かし、椅子の横にまっすぐ立ちます。ここでその場を立ち去る前のあいさつとして、「失礼いたします」と一言述べましょう。言葉が終わったら45度のお辞儀をし、立ち去る動きを始めます。
しっかりと前を向いて歩く
退室のあいさつを終えたら、方向を転換してドアの方へ向かって歩きます。入室の時と同じように、ダラダラすることなく、姿勢よく適度な速さで歩きましょう。この時も面接官はあなたに注目していますから、面接の話で頭がいっぱいかもしれませんが、考え事をしてしまい下を向くということは避け、ドアの方向へしっかり前を向いて歩いてください。
ドアの前でお礼と一礼をする
ドアの前に移動したら、これが最後のあいさつになります。改めて面接官の方へ向きを変え、目を合わせて「失礼いたします」と退室のあいさつをしましょう。面接の中であなたが声を発する最後の機会ですので、面接の締めくくりにふさわしい、さわやかなあいさつができると良いでしょう。あいさつの後に45度で一礼をしたら、ドアの方へ体の向きを変えます。
ドアを閉める
最後に、ドアを閉めます。この作業が、面接を締めくくる最後の行動になります。ドアを開けて外に出たら、すぐに面接官の方へ向きを変えます。目を合わせてお辞儀をしてから、背中を向けることなくそのままの姿勢でドアを閉めましょう。これも入室の時と同じく、ゆっくりと閉め、ドアの音が大きく鳴らないように注意してください。ドアを閉め終えたら、静かに出口の方へ歩きましょう。
まとめ
さて、就活での面接マナーを知りたい就活生へ向けて、入室時と退室時のマナーを細かく解説してきました。就活の基本的な面接マナーを理解していただけたでしょうか。頭で理解することができたら、次は実際に動きを試してみて覚えることをおすすめします。
体で動きを覚えておくと、緊張して頭から抜けてしまった場合にも自然な動きをすることができますので、ぜひ練習してみてくださいね。面接マナーをばっちり対策して、自信をもって面接に向き合ってください。
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