【OB訪問での質問】企業での業務について

先輩社員が日頃どのような業務を行っているのか、というのはOB訪問における質問の中でも最も基本的な内容です。

企業の説明会では、会社全体としてどのような業務を行っているか、あるいは一般的な社員の一日の働き方について説明があることが多いです。そこで、OB訪問では社員の方に直接それを確認してみましょう。

【企業での業務の質問をする理由】
イメージする仕事内容と実際の仕事内容の間にあるギャップを埋めていくのがポイントです。1日の業務時間の内、どんな業務が占める割合が多いのか、社内外問わずどんな人との関わり方があるのかを直接聞いてみましょう。

業務内容に関する質問への回答は、その企業では入社年次に対応してどの程度の仕事を任せてもらえるのか、という指標にもなります。志望動機におけるその会社で活躍するビジョンを組み立てるためにも重要です。

【企業での業務に関する質問8選】
・どのようなスケジュールで1日を過ごされていますか
・いま従事されている仕事内容について伺ってもよろしいですか
・入社されてからこれまでの仕事内容について順を追って教えていただけますか
・チームで仕事をしている時間と個人で仕事をしている時間どちらが長いですか
・入社してから最もうれしかった(大変だった)エピソードを教えてください
・入社前と入社後で業務内容にギャップを感じたことはありましたか
・仕事を進めていく上でどんな部分にやりがいを感じますか
・仕事を進めていく上で他の部署の方とどんな関わりがありますか

【OB訪問での質問】企業での業務について

【OB訪問での質問】カルチャーについて

企業文化、あるいはカルチャーと表現されることもありますが、簡潔に言うと社内の雰囲気や制度に関する質問もOB訪問で確認しておくと良いでしょう。カルチャーは業種という大きな括りで似ている場合もありますが、たとえ同業種であっても企業毎に異なる場合もあります。また、規模の大きい企業であれば、配属される部署によっても異なるでしょう。

【企業のカルチャーの質問をする理由】
カルチャーに関する質問は、その企業が自分の力を発揮しやすい環境か否か、あるいは過剰なストレスを感じることなく働けるかどうかを確認するためにぶつけます。社会人として働く上で、職場でのコミュニケーションは実は仕事内容以上に大きな要素です。同僚との距離感から上司と部下の関係性、プライベート時の職場の人との距離感など、あらかじめ確認しておくことでミスマッチを避けたいですね。

【企業のカルチャーに関する質問8選】
・普段仕事が終わった後はどのような過ごし方をしていますか
・会社の方と一緒に休日を過ごす事はありますか
・仕事を進めていく上で直属の上司とどんなコミュニケーションをとることが多いですか
・同僚の方と会社の中でどんな話をすることが多いですか
・御社に入社して良かったと感じる瞬間はどんな時ですか
・会社の制度の中で、一番気に入っているものはどれですか
・仕事の中で、同じ会社の人に支えられているな、と感じた場面はありますか
・企業文化で、入社してから一番驚いたことは何ですか

【OB訪問での質問】企業理念について

企業理念はホームページで誰でも確認できる場合が多く、説明会でも言及される可能性が高いため、内容や意味についてOB訪問で確認するのはあまり良いとは言えません。そこで視点を変えて、企業理念が普段の仕事内容や制度にどの程度反映されているのかを聞いてみましょう。

【企業理念の質問をする理由】
企業理念がしっかりと制度や行動に落とし込まれている会社であれば、入社後のギャップをある程度抑えることができます。例えば「お客様を最も大切にする」という理念を掲げる会社が、営業活動の中でお客様を大切にしておらず、むしろ働く社員の保身が優先されていると、少し残念ですよね。

企業理念を一言一句間違わずに覚えているかどうかはあまり問題ではなく、経営層の掲げる理念と現場での運用に差があると、働く上で大変かもしれない、ということです。

【企業理念に関する質問8選】
・御社の企業理念に大変共感したのですが、実際に会社で働く上でそれを実感するタイミングはいつですか
・御社の企業理念は社員の皆様に浸透していると感じますか
・この会社で働いていてよかったと感じるタイミングはいつですか
・入社後、社長や経営陣と交流をするタイミングは定期的にありますか
・御社らしさが表れていると思う制度は何かありますか
・〇〇さんの思う御社らしさについて教えていただけますか
・普段働く中で大切にしていることは何ですか
・自分の仕事が世の中に貢献できていると実感できるタイミングはいつですか
・入社してから会社に対する印象に変化はありましたか

【OB訪問での質問】企業理念について

【OB訪問での質問】人事制度、待遇、福利厚生について

恐らく学生の目線から最も気になるのが人事制度、待遇、福利厚生についてではないでしょうか。企業理念と同様、会社のホームページや募集要項で確認できる内容は直接聞かないようにしましょう。これらの質問は失礼に値するので聞かない方が良いという見解もありますが、むしろOB訪問ではこれらに関する質問をしておいた方が良いでしょう。

【人事制度、待遇、福利厚生の質問をする理由】
これらの制度は、面接の逆質問で触れにくい上、制度が存在しても実際はほとんど形骸化しているといった可能性もあります。OB訪問は全てが選考に直結している訳ではなく、多少際どい質問もできます。

一方で、特に待遇面などはその企業で働く個人にとってもデリケートな話題であることに変わりはありません。相手に失礼の無いように最大限の配慮を持って質問をしましょう。以下の例を参考に、入社意欲があることを前提として質問を組み立ててみてください。

【人事制度、待遇、福利厚生に関する質問8選】
・最も忙しい時とそうでない時で、週に働く時間にどのくらいの差がありますか
・〇〇さんは新卒で入社してから最初にどの部署に配属されましたか
・御社には業績に応じた表彰制度があると伺ったのですが、具体的にどんな方が表彰されているのでしょうか
・御社で働く上で〇〇さんがよく活用している福利厚生や制度は何かありますか
・業界の平均離職率は〇%だと伺ったのですが、御社の離職率は業界の平均と比べていかがでしょうか
・御社の評価制度の説明を聞いて、非常に良い印象を受けたのですが、やはり仕事の成果や頑張りは適切に評価されていると感じますか
・失礼を承知でお聞きしますが、先輩自身は今の会社の福利厚生制度に満足していますか
・〇〇さんは有給休暇を取得されることは多いですか

【OB訪問での質問】今後のキャリアについて

その企業で働き続けることでどんなキャリアを歩んでいくことができるのか質問するのも良いですしょう。特にOB訪問では比較的年齢の近い先輩に話を聞くことも多いため、会社説明会よりも具体的に自分が入社した後のキャリアをイメージすることができます。話を聞く先輩自身や会社内での例を確認してみましょう。

【今後のキャリアの質問をする理由】
「〇年後、どうなっていたいですか」という質問は面接において頻出です。この質問への返答で、志望する会社におけるキャリアステップに沿った回答をするためにも、OB訪問で今後のキャリアの質問をしておきましょう。

例えば、マネジメントを行えるのは早くても入社10年目からという会社で「5年後にはチームを率いてマネジメントにも挑戦していたいです」と回答するのは、質問の意図から大きくずれてしまいます。

【今後のキャリアに関する質問8選】
・入社後○○という業務に携わりたいのですが、具体的にどういった配属や業務を経れば良いか教えてください
・入社年次で大きく業務内容や求められる水準が変わるとすれば何年目以降ですか
・配属部署や業務内容の変更はどのくらいの頻度でありますか
・今後挑戦してみたい仕事はありますか
・ゆくゆくはマネジメントにも挑戦したいのですが、役職についている人は新卒入社した後どのくらいの期間で昇進していったのでしょうか
・差し支えなければ、〇〇さんの今後のキャリアプランについて教えてください
・入社後、仕事をしていく中で身についたと思うスキルは何ですか
・御社を残念ながら退職されていった方はどんなキャリアを歩まれていますか

【OB訪問での質問】今後のキャリアについて

NGな質問も覚えておこう!

ここまで、好印象とされる質問についてまとめてきました。せっかくなので、OB訪問という場にふさわしくないNGな質問も覚えておきましょう。どちらかというと、質問内容よりも質問の方法や言葉選びに気を付けることがポイントとなります。

【会社のHPに記載されていることを聞く】
最も良くないのが、既に公開されている情報を改めて聞いてしまうことです。基本的な情報は会社説明会に参加したりホームページを見たりすれば手に入れられます。

また、OB訪問を受けてくれた先輩は採用業務に関わっているとは限らないので、正確な情報が得られない可能性もあるからです。OB訪問では実際に働いている人にしかわからない情報を得ることを目標に質問を組み立ててみましょう。

【目的不明な質問やネガティブな質問】
「御社の今後の海外展開についてどう思いますか」「残業はやはり多いのでしょうか」といった質問はNGです。前者はあくまで経営判断の話であり、一社員に意見を求める意図がつかみづらいです。何より聞かれた先輩社員が困るのではないでしょうか。

後者は「やはり」という決めつけから入ってしまっている部分がマイナスです。聞きづらい話題の時は自分本位ではなく、入社する上で是非知っておきたいので差し支えなければお聞きしておきたい、という姿勢を表現できると良いですね。

【今後の選考への配慮を求める質問】
「どうしても入社したい」という熱意をそのまま言葉にしてぶつけてしまうのはNGです。OB訪問が選考においてどんな位置づけなのかは会社によって異なりますし、例え選考に
関係があったとしても、先輩にその場で判断できる権限があるかどうかはわからないため、困らせてしまうことでしょう。

後学のために、ということで今回の訪問態度や質問内容等についてフィードバックをもらう程度にとどめておくと良いかもしれません。

NGな質問も覚えておこう!

まとめ

今回はOB訪問で好印象とされる質問について具体例と共にまとめてきました。基本的には自分が気になった点を確認して良いのですが、聞き方一つで相手への印象はかなりかわります。質問例を参考に、OB訪問を有意義なものにしていきましょう。

もちろんここに記載されているものだけが正解ではありません。OB訪問での質問内容に不安に感じた方は是非、就活のプロである就職エージェントに相談してみてください。

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