色の選び方
ネクタイ選びのポイントは、大きく分けて色・柄・素材に分かれます。まずは就活用のネクタイの色選びのポイントについて解説します。
【青やえんじなど無難な色を】
色には相手に与える印象をコントロールできる力があります。前アメリカ合衆国大統領のトランプ氏は、話し合いを求める場では『青』を、そして交渉などよりアグレッシブになる必要がある場面では『赤』のネクタイを着用していたといいます。
ネクタイの色は、業種や職種を問わず許容されるものと、一部の業界ならOKというものに分かれます。青、グレー、えんじなどはマルチに使える色なので、もし就活のために新たにネクタイを購入するのであれば、青や紺、えんじのものがおすすめです。
【黒・白や派手な色は避ける】
面接で着用するのは避けた方がよい色もあります。代表的なものが『黒』と『白』のネクタイです。
黒と白のネクタイは、どうしても冠婚葬祭といったフォーマルな場で身につける印象が強いものです。就活の面接では基本的に白いワイシャツを身につけるため、そこに黒や白のネクタイを合わせると、冠婚葬祭のイメージが強調されてしまいます。
一方、シャンパンゴールドのような強烈な印象を与える色は、カジュアルなイメージが強くなりすぎるため、ビジネスシーンには不向きです。
あまりに地味すぎる色のネクタイも、全体的に暗い印象になりがちで爽やかさにも欠け、面接官の印象に残りづらいため避けた方がよいでしょう。
色を問わず、蛍光色のような発色が良すぎるネクタイも、ネクタイの印象があまりに強烈なため面接の場にはふさわしくありません。
柄の選び方
ネクタイの場合、色と同様に柄によっても全体の印象が変わってしまいます。柄の選び方のポイントについて詳しく解説します。
【無地やレジメンタルがおすすめ】
就活時に身につけるネクタイの定番は『無地』のものです。もしネクタイの柄選びに悩むようなら、無地のネクタイを選択しましょう。
無地と並んで就活生の定番といえるのが、『レジメンタル(ストライブ)柄』です。無地と同じく、業種や職種を問わず使えるので汎用性が高いでしょう。さらには、知的な印象に仕上げてくれるため、1本持っていて損はない柄です。
ただ、外資系企業を希望している場合には、レジメンタル柄の扱いには少し注意が必要です。イギリスなどを中心に、レジメンタル柄のネクタイはビジネスシーンでの着用が避けられている場合もあるため、避けておくのが無難でしょう。
ほかには、小さな紋章が並んだような『小紋柄』、水玉模様の『ドット柄』、レジメンタルに小紋柄をあしらった『ロイヤルクレスト』なども、面接の場で身につけても問題のない柄です。
【奇抜な柄やカジュアルすぎるものはNG】
昨今はネクタイの柄のバリエーションも豊富になっています。しかし、キャラクター柄のようなあまりに奇抜なものや、カジュアルすぎる印象を与える柄のネクタイを身につけるのは面接の場ではNGです。
上述したドット柄や小紋柄も、柄があまりに大きすぎるとカジュアルな印象を与えてしまうので、なるべく小さめの柄を選ぶようにしましょう。
意外なところでは、ネクタイの定番ともいえる『ペイズリー柄』は、柄の主張が強すぎるという理由から、面接の場には不向きな柄といえます。
また、あからさまにブランドのロゴがちりばめられたネクタイも、面接の場には不向きです。
ネクタイのそのほかのポイント
色や柄のほかに、面接用のネクタイ選びをする際に注意したい点について解説します。
【素材はポリエステルやシルク】
ネクタイには、ニットやリネンなど、さまざまな素材が用いられています。しかし就活向けとなると、やはり素材も限定されてきます。
就活用のネクタイの素材として最も適しているのは、シルクです。シルクのネクタイは表面に上品な光沢があり、また生地が柔らかいので結びやすく、着け心地もよいでしょう。季節を問わない点も、ビジネスシーンで多く用いられる理由の一つです。
ただし、天然素材であるシルクは価格が少々高めなのが難点です。また、家庭で水洗いすると縮むためクリーニングに出すのがおすすめと、手入れが少し面倒という点も注意しましょう。
シルクの次におすすめなのが、ポリエステル素材です。価格も安く、手入れが簡単なのがメリットですが、やはりシルクと比較するとどうしても安っぽい印象なのは否めません。
説明会にはポリエステル、面接にはシルクと使い分けるのもおすすめです。
【幅は7~8センチ】
すごく太いネクタイが流行ったかと思えば、今度は極端に細いものが流行したりと、ネクタイの幅にも流行の影響があります。
しかし面接用に選ぶネクタイの場合には、そうした流行は頭の片隅にとどめ、あまり左右されずに選択しましょう。
ビジネスシーンで着用してもOK とされているネクタイの太さは、6.5~8cmとされており、面接用のネクタイもこれに準じます。
ではネクタイの幅はどこで測るのかといえば、『大剣(ブレイド)』や『エプロン』と呼ばれる、ネクタイ表面先端の最も幅が広い部分です。この大剣の幅がすなわちネクタイの幅といえます。
色別の印象と業界別の選び方
次に、色の違いによる相手に与える印象や、それぞれの業界別に最適な色選びについて紹介します。
【スマートに見えるブルー系】
ブルー系に含まれる青・紺・水色のネクタイは、どんなスーツとも合わせやすいのが魅力の一つです。相手に『誠意』『知的』『勤勉』『爽やか』といったイメージを与えます。
相手の好みを選ばない点も便利なブルー系ですが、水色のネクタイは冬には少し寒々しい印象を与えてしまいます。また公務員や金融業といった堅実さが求められる職種では、少しカジュアルすぎると受け止められる場合もあるでしょう。
ブルー系は比較的上の世代の方からの印象がよいとされる色なので、面接官として役員が登場してくる場合もある最終面接などで身につけるのがおすすめです。
【堅実な印象のグレー】
グレー系のネクタイは、相手に『知的』『穏やか』『落ち着き』といった印象を与えます。そのため公務員や金融業界など、堅実な人材を求めている業界の面接用に適しています。
一方、アパレル業界など、就活生に個性を求めるような業界にはあまり適していません。
グレー系は無難な色である反面、ややインパクトに欠けて印象に残りづらかったり、「自己主張が弱い」と受け止められる恐れもあります。そこで無地ではなく、グレーをベースにした柄物などを選ぶと、また少し印象が変わるでしょう。
【情熱的なレッド系】
世界各国のリーダーたちが、演説の場で好んで身につけることでもわかるように、レッド系には『エネルギッシュ』『情熱的』など、活動的な印象を相手に与える効果があります。
職種としては、熱い情熱をアピールしたい営業職の面接用などに適しているでしょう。
レッド系は『勝負カラー』ともされるため、「この面接だけは絶対逃せない」といった勝負どころで身につけると、自分自身の気持ちを鼓舞できます。
レッド系は色のバリエーションが広いのが特徴です。『真っ赤』なネクタイは、派手な印象や、やや攻撃的な印象を相手に与える場合があります。そのため面接の場では、ワインレッドやえんじ色など、ダーク系の赤を選ぶとよいでしょう。
【アパレルなどでは淡いピンクも】
広い意味ではレッド系にも含まれるピンク色のネクタイは、面接の場で身につけても問題ないのでしょうか?
ピンクはどうしてもカジュアルな印象を相手に与えてしまうため、面接で着用するのは一般的ではありません。特に堅実な人材を求めている業種や職種の面接では避けた方がいいでしょう。
しかしピンクは、穏やかで優しい印象を相手に与える色でもあります。そのためアパレル業界やクリエイティブ系の職種など、業務中の服装が比較的自由で、個性が求められる業種や職種であれば、面接にピンクのネクタイで挑んでも問題ありません。
好印象を与えるネクタイで面接に
『色彩心理学』という研究分野があることからもわかる通り、どんな色を身につけるかは、相手に与える印象だけでなく、自分自身のメンタルにも影響を与えます。
面接用のネクタイを選ぶ際には、自分の個性をアピールできるかという視点を持ちながら、志望業界に適したデザインや色を選ぶようにしましょう。
就活ノートに登録すると以下の特典がご利用になれます!
- ・就活に役立つメールマガジンが届きます。
- ・企業の選考情報の口コミ、通過エントリーシートが見放題になります。
- ・会員限定公開の記事が読めます。
- ・会員専用機能が利用できます。(お気に入り登録など)
全て見放題!
会員登録(無料)