インターンシップとは
「インターンシップ」は、今の学生には欠かせない就職活動の一部と言われています。
なぜ、就職活動にとってインターンシップが重要なのか、概要と役割を紹介しましょう。
【インターンシップは「就業体験」】
インターンシップは、実際に企業を訪問して業務を経験する「就業体験」です。大学在学中に専攻する分野の業界、興味のある企業の仕事に触れられる貴重な経験になるため、多くの学生が参加しています。
2000年代からインターンシップに参加する学生の数は増加傾向にあり、2020年代に入ってからは約8割の学生が経験しているほどです。
報酬が目的のアルバイトとは異なり、インターンシップは「業界・企業研究」「企業との適正判断」が主な目的になっています。企業側も学生の参加目的をくんで、アルバイトでは経験できない機会を提供してくれるでしょう。
企業側にもメリットがあります。例えば学生に業務を体験してもらうことで入社前後のギャップを減らす狙いがあります。優秀な人材確保のためにもインターンシップは活用できるため、募集を募る企業が増えています。
インターンシップに参加する目的とメリット
様々な経験ができるインターンシップですが、学生側にとっては具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
やみくもにインターンシップに参加したとしても、目的とメリットを明確にしておかなければ、貴重な経験が無駄になってしまいます。
参加前には、これから解説する目的とメリットを内容を押さえておきましょう。
【自分の就職先が適正か判断できる】
「興味のある企業」「好きな業界の企業」であっても、実際に働いてみないと自分に合った仕事なのか判断が難しいです。インターンシップは、就職先が自分にとって適正か重要な判断材料になります。
例えば面接時に語る志望動機でインターンシップの経験を語れば、より根拠のある内容になるはずです。企業側にとっても入社後のミスマッチは避けたいので、同じ業界のインターンシップを経験した学生は貴重な人材と言えます。
業界研究では分からない現場の情報を得られるのも、インターンシップならではのメリットの一つです。
例えば業界によって働く人の性格や考え方、雰囲気は大きく異なります。インターンシップを通して、業界・企業のイメージを具体的に持てるのも、インターンシップだからこそ得られる経験と言えるでしょう。
【企業を通じて自己分析ができる】
就職活動で避けては通れない「自己分析」を深めるためにも、インターンシップは貴重な経験になります。興味のある業界の人たちと交流することで、今まで気づかなかった自分の側面を見付けられるかもしれません。
例えば学生と社会人とでは、考え方・話し方・コミュニケーションの取り方が違います。大学も多種多様な人と出会える場ですが、能動的に動かなければ社会人と話す機会はほとんどありません。
インターンシップを活用し、企業の社会人との会話の機会を増やせば、自己分析にも役立つでしょう。
【就職活動に役立てられる】
企業で働いたインターンシップの経験はエントリーシートの作成や面接など、就活活動に大い役立ちます。
例えばエントリーシートの記入項目として外せない「志望動機」に、インターンシップでの経験や感想を盛り込めるでしょう。またインターンシップであらかじめ企業の雰囲気を掴んでおけば、面接にも落ちついた気持ちで挑めるはずです。
もちろんインターンシップで具体的にどういった学びを得たのかも、整理しておきましょう。ただ「インターンシップに参加した」だけでは、採用担当者によい印象を与えるのは難しいです。
インターンシップの種類
日本でもすっかりした定着したインターンシップですが、その内容は企業によって様々です。種類によって実務に使いものもあれば、座学に近いインターンシップもあります。
参加した後に後悔しないよう、以下の主な4種類の特徴と違いを押さえておきましょう。
【社員と一緒に働く「実務型」】
現場の社員と共に働く「実践型」は、他の種類のインターンシップの中でも本格的です。実際の案件を担当するケースもあり、業務内容によって担当したサービスが世に出回ることもあります。
フルタイムで勤務するのも特徴で、在学中に専門的なスキルを身に付けられるのも魅力の一つです。
ベンチャー企業など、即戦力となる人材を求める会社が募集していることが多いので、入社してからすぐに活躍したいと考えている人は検討してみましょう。
【課題に対して遂行する「ワークショップ型」】
新商品の開発・新事業のプレゼン・課題の解決方法の提案など、企業から出されるテーマに取り組むのが「ワークショップ型」です。
例えば新事業を考える過程で、企業理念・業界の裏側・業務の流れを理解できるのは、ワークショップ型ならではの特徴と言えます。企業や業界への理解を深められるので、就職活動に大いに役立つでしょう。
また複数人でのディスカッションも行われる場合が多いので、コミュニケーション能力を磨く場としても活用できます。
【見学や簡単な実務を行う「体験型」】
簡単な業務体験や職場見学ができるインターンシップが一般的に「体験型」と呼ばれています。
企業が取り組んでいる事業・業務への理解を深めるために行われる場合が多いです。
内容によっては会社員と交流できるので、はじめてのインターンシップ参加に不安のある人は、体験型でまずは様子をみてみましょう。
【講義が中心となる「セミナー型」】
「セミナー型」のインターンシップは、企業の事業内容や業界動向の説明を講義形式で行うのが特徴です。
実践的な経験は得られませんが、就職活動にとって企業と業界の研究は重要ですので、受けて損をすることはありません。
多くの人材を抱える、大手企業を中心に取り組んでいるインターンシップとしても知られています。
インターンシップの期間
多様化するインターンシップは、種類に応じて期間も幅広いです。
1年以上にも及ぶ長期間なインターンもあるので、参加する前には期間の長さに要注意です。そこでここからは、主なインターンシップの期間を紹介しています。
【超短期インターンシップ】
1日で終わる「超短期インターンシップ」は「1dayインターンシップ」と呼ばれており、企業説明や社長挨拶など、セミナー型で行われる場合が多いです。
また2〜3日にわたって行われるケースもあります。企業によって用意されているプログラム内容は異なるので、参加前には目的に合っているか入念に確認しましょう。
例えば企業に対する理解を深めたいと考えている人は、業務内容の説明や業務体験ができるインターンシップが望ましいと言えます。
【短期インターンシップ】
「短期インターンシップ」は1週〜1カ月ほどの期間が一般的で、夏休みなどの長期休暇の間に行われます。数週間にわたって実施されるプログラムのため、企業説明・業務体験・グループワークなど、用意されている内容も企業によって様々です。
また選考に影響するインターンシップもあります。業務体験などを通して人事担当などにアピールできれば、就職できるチャンスが広がるかもしれません。志望する企業が短期インターンシップを募集している場合は、積極的に応募しましょう。
【長期インターンシップ】
1カ月以上に及ぶ「長期インターンシップ」では、社員と同じ業務に取り組めるので、在学中にビジネススキルを身に付けたいと考えている人に向いていると言えます。
また長期インターンシップのほとんどで、給与が支払われるのも特徴です。社内では社員同等の扱いとなるので、責任感を持って仕事ができるのも魅力の一つと言えるでしょう。
1年以上の期間のインターンシップを設けている企業もあります。志望する業界が明確になっている人は、学業との両立を考えながら参加を検討してみましょう。
自分に合うインターンシップの選び方
インターンシップは種類や期間が多種多様なため、どれに参加すればよいのか判断に迷ってしまうことでしょう。
就職活動の時間を有意義に使うためには、自分に合ったインターンシップの選び方も重要です。
【業界から選ぶ】
メーカーや商社など、業界を基準に参加するインターンシップを選ぶ方法が挙げられます。
1dayインターンなどの短いものもあるので、少しでも興味のある業界があるなら、まずは気軽な気持ちで参加してみましょう。
また学校で専攻している分野の業界のインターンシップを選ぶのも手です。ITや広告などを学校で学んでいる人が実際の業務を通して経験を積めば、就職活動でプラスになることでしょう。
【職種から選ぶ】
希望する業界が決まっていない人は、職業から選ぶのも方法の一つです。
営業やエンジニア、企画など、一つの企業の中にもそれぞれ役割の異なった職種が存在しますので、自分の性格や将来の目標に合わせたインターンシップを選びましょう。
また一言に営業・エンジニアといっても、その仕事の内容は企業によっても大きく異なるので、参加前には具体的な業務内容にも目を通しておきましょう。
例えばエンジニアという職種は幅広い意味合いを持っています。例えば、電気工学を専攻する機電系エンジニアと、情報技術を扱うITエンジニアは同じエンジニアでも企業によってその役割は様々です。
【参加できそうな場所や期間から選ぶ】
学業と両立しながらインターンシップに参加するは難しく、希望する企業に応募できない場合も少なくないでしょう。スケジュールの調整が難しい人は、場所・期間を基準に参加できるインターンシップを探す方法もあります。
東京や大阪には多種多様な企業が募集を募っているので、関東圏・関西圏など通勤可能なエリアに住んでいる人は候補地として挙げておきましょう。
また希望する企業から遠方で暮らしている人は、短期間インターンシップを選ぶのも悪くありません。短期のインターンシップなら、近くのホテルに宿泊する必要がなく、学業に影響を出さずに就職活動を進められるでしょう。
インターンシップの探し方
希望に見合ったインターンシップを探し当てるには、インターネットや人脈を活用する必要があります。
ここからは、代表的なインターンシップの探し方を紹介していきますので、ぜひ参考に実行してみましょう。
【求人サイトやアプリに登録する】
就活活動では欠かせない求人サイトやアプリでは、求人情報だけではなく、学生向けのインターンシップの情報も掲載されています。パソコンやスマートフォンから手軽に登録できるので、まずは代表的な求人サイト・アプリのアカウントを作成しましょう。
大手求人サイトなら業種や職種別の検索も簡単にできるので、気になる企業のインターンシップの募集内容が見つかるかもしれません。ただ情報量が多いため、どの企業へ応募すればよいか迷ってしまう可能性もあります。
求人サイトやアプリを活用する前に、希望の業界・職種を明確にしておくと効率的に、自分に合ったインターンシップを見付けられるでしょう。
【企業のホームページや説明会を見る】
興味のある企業がある人は、公式ホームページや説明会でインターンシップを募集しているか確認してみるのも方法です。企業のホームページには、詳しい求人情報やインターンシップの募集要項が記載されているケースがあります。
また合同説明会に参加すれば、担当者に直接インターンシップを募集しているか質問できるので、より具体的で正確な情報を手にできるでしょう。
ただ説明会に参加してインターンシップを探す方法は非効率でもあります。そのため求人サイトや公式ホームページに、インターンシップの募集情報が掲載されていない場合に説明会で質問しましょう。
【先輩や友人などから紹介を受ける】
大学の先輩や友人など、人脈をフル活用するのもインターンシップを探す方法と言えます。
求人サイトや企業のホームページの情報は全ての学生が閲覧できるため、競争率が高くなる傾向にあります。場合によっては、参加できない可能性もあるでしょう。
先輩や知人など、インターンシップの参加経験を持っている人を頼れば、インターネットでは手に入らない貴重な情報が手に入るかもしれません。「インターンシップの内容」「就活活動で役に立つのか」などは、参加した人にしか知り得ない情報だからです。
自分に合ったインターンシップを探そう
多くの学生が経験しているインターンシップですが、自分の希望に合った企業を探すために事前の準備が欠かせません。
業界や職種によってもインターンシップの内容は異なってくるため、長期を希望するなら、あらかじめ希望の業界・職種を明確にする必要もあります。
1dayインターンシップなどの短期もあるので、「企業の雰囲気や文化」を知りたいと考えている人はまず求人サイトやアプリに登録して、気になる短期インターンシップに申し込んでみましょう。
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