そもそも仕事が自分に合うとは?
せっかく就職するなら、自分に合った仕事に就きたいと思うのはごく当然のことです。しかし、そもそも自分に合う仕事とはどんな仕事のことを指すのか、具体的に説明できない人の方が多いのではないでしょうか。
どんな仕事であれば、自分に合っていると判断できるのかをここで整理してみましょう。
【好きな仕事=自分に合うではない】
自分に合う仕事というと、自分の嗜好に合っている、いわゆる「好きな仕事」だと考えてしまいがちですが、実際は違います。自分がどんなに好きな仕事であっても、その仕事が得意かどうか、向いているかどうかは別の話なのです。
好きな仕事は、取り組んでいて苦にならないという利点はありますが、得意でなければいくらやっても結果が出ず、伸び悩むケースが多々あります。仕事は結果を出すことが大前提であり、自分にとって「得意である・向いている」仕事こそ、合っていると言えるでしょう。
【会社と自分がマッチしているのか】
自分に合った仕事を探す際には、自分の力を活かせる得意な仕事である以外に、会社と自分がマッチしているかどうかも注目する必要があります。
どんなに自分に向いている仕事であっても、職場の雰囲気や労働条件が自分の求める内容ではない場合は、自分に向いているとは言えないのです。
仕事を進めるときには1人かチームか、スピード感と慎重さのどちらを求められるのか、職場は賑やかか静かか、といった具合に、自分を取り巻く環境は会社によって異なります。
快適に働ける環境がある会社こそ、自分に合っていると言えるでしょう。
自分に合った仕事を探すポイント
自分に合った仕事を探そうと意気込んでも、やみくもに探していてはなかなか見つけられません。就活に使える限られた時間の中で自分にぴったりの仕事を見つけるコツは、ポイントを絞った探し方をするのが大切です。
自分に合った仕事を探すときには、以下の三つを念頭において活動しましょう。
【完璧な会社を求めない】
就活をしていると、少しでも良い会社に入ろうと思うあまり、会社に対して、知名度や待遇、給与など、さまざまな条件を付けてしまいがちです。ですが、自分の理想を全てかなえてくれる完璧な会社を見つけ出すのは無謀だという点を理解しましょう。
完璧な会社を探していると、せっかく良い会社を見つけても目に留まらなかったり、妥協したくないという意地からいつまでたっても就活が終わらなくなったりする恐れがあります。
就活中に、会社の全てを知るのはできません。また、働き始めてから自分の理想が変化するケースも多々あります。現時点で完璧な会社を探す必要はないとも言えます。
【広い視点を持っておく】
自分に合った仕事を見つけるためには、視野を広く持つようにしましょう。業界や業種を狭めたり、大手企業だけに絞った就活をしたりすると、自分の可能性に気付けないまま就活を進めることになります。
志望する業界・業種は極端に絞らず、企業の大きさだけにこだわらず、いろいろな視点から会社を評価しましょう。
とはいえ、自分1人だけで就活をしていると、なかなか視野を広げられないものです。すでに就活を終えた友人・知人や、同じく就活中の同期、働いている社会人の先輩からアドバイスを受けることで、全く異なる視点を得られるでしょう。
【業務内容以外に社風も考慮する】
自分に合った仕事を探すときには、会社の社風にも注目するのが大切です。業務内容が自分に合っていても、自分の性格や考え方に全くそぐわない社風では、十分に力を発揮できません。
例えば、向上心を持ち日々挑戦したいと考える人が、保守的な社風の会社に入ると、思うように働けずストレスが溜まります。また、1人で黙々と作業したい性格であれば、チームの和を優先し、にぎやかで距離の近いコミュニケーションを求める会社に入ると、空気が合わないと感じるでしょう。
自分が最大限のパフォーマンスを発揮して働けるのはどんな社風なのかを考えて就活することが大切です。
自分に合った仕事の見つけ方
自分に合う仕事を探すときのコツを学んだら、次は実践に移りましょう。自分に合った仕事を見つけるためには、具体的にどんな行動を取れば良いのかを解説します。
【自己分析をする】
就活において欠かせない行動の一つが自己分析です。自分がどういう人間かを分析して、客観的な視点で自分に合う仕事を見つけられるようになります。
自己分析では、自分の強みや弱み、スキルの洗い出しといった基本に加え、過去にあった出来事の振り返りを行いましょう。「なぜ自分がその行動を取ったのか」「当時どう感じたか」を深掘りすることで、自分の価値観が明らかになります。
自分は何をしているときにやりがいを感じるか、何が得意かをはっきりさせれば、志望企業を見つけるときの指針ができるでしょう。
【キャリアプランを考える】
キャリアプランとは、将来の自分の人生予想図です。就職という目の前のゴールだけではなく、3年後・5年後・10年後自分はどんな人生を歩んでいたいか、何を実現していたいかを描きましょう。
長期的な目標がはっきりすれば、自分がどんな会社を選べば良いかが分かります。「自己実現のために成長できる会社」「豊かな暮らしを実現するために年収の高い会社」など、就活をよりリアルに捉えられるのです。
キャリアプランを細かく作り込むほど、自分が幸せになるために必要な会社・仕事が何なのか見えてくるでしょう。
【診断ツールを使ってみる】
自分1人の分析だけでは判断が偏ってしまいそうだと感じるなら、診断ツールを活用するのも一つの方法です。自分に合った仕事を見つけるための診断ツールは、就活支援サイトを中心にさまざまな企業がリリースしています。
診断ツールは、用意された設問に対して回答するだけで、自分に合った仕事が分かるため便利です。客観的に判断されるうえに、短時間で診断が完了するものばかりなので、気になるものがあれば試してみると良いでしょう。
就活の軸を決めることも大事
就活をしていると、同期の就活状況と自分の状況を比較して焦ったり、なかなか自分に合う仕事が見つからずに落ち込んだりして、判断がブレてしまうケースがあります。
就活の長期化・泥沼化を防ぐためにも、就活の軸を決めておくことはとても有効です。そもそも就活の軸とは何なのか、どのようなときに役立つのかを解説します。
【自分なりの基準を持つ】
就活の軸とは、企業選びにおける自分なりの基準の事です。「どんな会社であっても、この条件だけは譲れない」という確固たる自分の判断基準があれば、自分に合う仕事を効率的に選べるのです。
就活の軸は「こんな自分になりたい」といった具合に自分に対して向けられるものと、「○○という仕事ができる」「大企業である」「海外で仕事ができる」というような会社の要素に対して向けられるものの2タイプがあります。
基本的にどちらの視点で軸を作ってもいいでしょう。自己実現のためであれば会社の条件には目をつぶれるか、条件をかなえている会社であれば自分の未来予想図を多少書き換えられるのか、自分に対して問い掛けてみましょう。
【軸を決めると面接でも役に立つ】
就活の軸を決めると、面接のシーンでも非常に役立ちます。「なぜこの会社・この仕事でなければならないのか」という志望動機に説得力が生まれるのです。面接において熱意を伝えやすくなり、高評価を得られるでしょう。
また、就活をする側の軸が明確であれば、企業側は「就活者の求めるものは自社にあるか」を確認できます。入社前にミスマッチを防げるため、就活者と企業の双方にメリットがあるのです。
自分に合った適職を見つけよう
自分に合う仕事とは、単に好きな仕事ではありません。自分が得意な仕事である点と、自分がパフォーマンスを発揮できる会社の仕事である点が条件です。
自分に合った仕事を探す際には、完璧を求め過ぎず、広い視野で仕事と会社を判断するように心掛けましょう。自己分析やキャリアプランの作成、診断ツールを駆使すれば、自分に合った仕事が明確になります。
効率よく就活をするには、就活の軸となる自分なりの判断基準を持つのも大切です。自分にとっての適職を見つけ出し、理想の社会人を目指しましょう。
就活ノートに登録すると以下の特典がご利用になれます!
- ・就活に役立つメールマガジンが届きます。
- ・企業の選考情報の口コミ、通過エントリーシートが見放題になります。
- ・会員限定公開の記事が読めます。
- ・会員専用機能が利用できます。(お気に入り登録など)
全て見放題!
会員登録(無料)