ポイントは【目的意識】?インターンシップの志望動機の特徴
就職活動のなかで、志望動機を書く機会は主に「インターンシップに参加するとき」と「エントリーシート(ES)を作成するとき」になります。
同じ企業への志望動機だとしても、インターンシップと本選考では、企業が確認する観点が少し違ってくるのです。まずは、そこを確認していきましょう。
そもそもインターンシップとは?
インターンシップは、企業が開催する就労体験イベントです。主に大学3年生を中心に募集がありますが、企業によっては学年不問で募集がおこなわれることもあります。
主に数日~2,3週間でおこなう短期インターンシップと、数か月~長くて2,3年おこなう長期インターンシップが設けられています。
内容は企業によって変わりますが、主に
①企業の業務内容や業界を紹介する
②実際の職場を見学する
③指定されたプロジェクトを数名のグループで取り組む
④実際に社員と一緒に社内プロジェクトに参加したり、営業に同行する
などがあります。
短期インターンシップは①~③をおこなうことが多く、④は長い時間をかけて取り組む必要があるため、長期インターンシップで取り入れられています。
このような取り組みを通して、企業側がインターンシップをやる目的は次のことが挙げられます。
・業界や企業のPR
・早期に優秀な学生とつながりを作る
・学生にプロジェクトに参加してもらうことで社内に新しい風をもたらす
・早期に学生を優秀な社員、即戦力へ育てる
つまり、この目的がきちんと達成できるような学生をインターンシップで採用したいと考えているのです。
何のためにインターンシップへ参加するのか考えよう!
企業側も時間と労力を使ってインターンシップを開催するため、できるだけ「目的意識」を持った学生を採用したいと考えています。つまり、本選考とインターンシップの志望動機の違いはここにあります。
本選考の志望動機で求めるもの
・志望度の高さ
・社風や企業理念、価値観に合った人柄か
インターンシップの志望動機に求めるもの
・志望度の高さ
・社風や企業理念、価値観に合った人柄か
・目的意識があるか
また、その人が企業が求める人物像であるかも重要です。
いくら志望度が高く目的意識を持っていても、企業の価値観と人柄が合わないと、学生にとっても満足のいくインターンシップにならないかもしれないからです。
ただし、インターンシップに参加したいがあまり、自分の人柄を無理やり企業に合わせようとすることもあります。参加はできるかもしれませんが、自分を押し殺してまで参加するようなものではありません。一度自分に本当に合っている会社なのか考え直してみましょう。
インターンシップの志望動機の書き方を学ぶ前に・・・
①自己分析
志望「動機」ですから、「なぜそのインターンシップを受けたいと思ったのか」を伝えることが重要です。そのためには自分と向き合って、何を達成したいのか、どういう目的を持って参加したいと思ったのかを考えてみましょう。
また前述したとおり、企業に自分自身の人柄を伝える必要もあります。
今までにあった出来事で何を思ってどう考え行動したかを分析して、自分の強みや弱み、持っている価値観を理解しましょう。
②業界研究・企業研究
インターンシップへの目的意識を持つには、その企業がどういう仕事をしていて、インターンシップでは何をやるのか知る必要があります。
とくに企業研究で確認しておきたいことは、「採用情報」「企業理念」「事業内容」「インターンシップで取り組むこと」です。HPやパンフレットを見てみましょう。
またその企業だけではなく、同じ業界の競合他社の情報も一緒に把握すると、より違いが明確になりその企業ならではの良さが見えてきます。まずは「業態の違い」「販売先や取引先の違い」「事業規模の違い」を確認しましょう。
OB・OG訪問をしてみよう
もし知り合いのなかで、自分が参加したいインターンシップの企業に勤めている人がいれば、インターンシップ前に話を聞いてみることもおすすめです。実際の業務内容や社風を聞いて、企業理解を深めたり、自己分析で分かった自分の価値観と合うのかどうか確認できます。
インターンシップの志望動機の基本の書き方
基本的な志望動機の書き方の流れは
①インターンシップへ参加したいと思った理由
②なぜそう思うに至ったか具体的なエピソード
③実際にどのようなことに取り組みたいか、何を得たいか
となります。
具体的にどのようなポイントを抑えて書いていくか見ていきましょう。
①インターンシップへ参加したいと思った理由
これは一文で簡潔に述べます。「勉強したいから」「成長したいから」などのざっくりとした理由は企業側に何も響きません。もし書くとすれば、何を勉強したいのか、どう成長したいのかを考えてみましょう。
②なぜそう思うに至ったか具体的なエピソード
インターンシップへ参加したいと思った理由は、いきなりひらめくものではありません。過去に何かしらの出来事があって、そう思うに至ったはずです。そこを具体的に伝えることで説得力が増します。
またその過程の中で見えるあなた自身の人柄も企業は求めています。過去に何があってどう思ったのか、自分の価値観も伝わるように述べましょう。
③実際にどのようなことに取り組みたいのか
あなたがインターンシップへ参加したときのイメージを企業側にしてもらうため、実際に何に取り組みたいかや、インターンシップを通してどのようなことを身につけたいかなどの熱意を伝えましょう。また余裕があれば、他の企業と比較をして「御社でなければ目的が達成できません」ということを伝えると、より一層志望度に深みが出ます。
その書き方合ってる?最後にチェック!インターンシップの志望動機でよくあるミス
インターンシップの選考の書類作成は、就職活動で初めて作る書類になるかもしれません。
よくあるミスをご紹介しますので、最後にチェックしてみましょう。
結論は先に述べる!
社会人の基本として、結論を先に述べることはどのシーンでも使えます。基本の書き方で紹介した流れの通りに書けば問題ありませんが、もし面接で志望動機を聞かれたときは、まず結論を言えるように日ごろから意識していきましょう。
書き言葉は「貴社」!
企業名を書くときに「御社」と書いていませんか?書類などで企業を示す場合は「貴社」と書きます。「御社」は口頭で伝えるときに使う言葉なので誤りです。
他にも銀行は「貴行」「御行」、各省庁は「貴省」「貴庁」「御省」「御庁」と通常とは異なる呼び方もあるので注意しましょう。
文末は揃えよう!
文末は「ですます調」と「である調」があり、どちらで書いても問題はありませんが、文末が統一されていないと読みにくい文章になってしまいます。
なお、それぞれの文末で読み手が受け取る印象が違います。「ですます調」はより丁寧な印象、「である調」は説得力のある意志の強い印象です。面接では「ですます調」で話すため、統一感を出すために書類も「ですます調」で書くというのも1つの方法です。
指定文字数の8割は埋めよう!
200字~400字で文字数制限がある場合は、8割は埋められるように意識しましょう。簡潔にまとめられていたとしても、空白が目立つ書類は、インターンシップへの参加意欲が見えません。もし足りないことがあれば、具体的なエピソードをより分かりやすく伝えたり、インターンシップで何をしたいかの部分を充実させてみましょう。
まとめ
インターンシップの志望動機の見つけ方と書き方を紹介してきましたが、いかがでしたか。せっかく開催するイベントですから、企業はより意欲の高い学生に参加してほしいと考えています。そして学生はより目的を持って充実したイベントにしたいですよね。そのためには、深い自己分析と企業研究が何よりも重要です。これらはインターンシップだけではなく、今後の選考でも同じことの繰り返しになります。そのためインターンシップ用とは思わず、これからの自分自身のために考えて真剣に取り組んでみてはいかがでしょうか!
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