Cさんのバイト先の基本情報。

Cさんがバイトしていた塾は、その地域では中堅規模の個別指導塾で、教室も20拠点くらいを展開しています。そこの塾は、主に小中学生を対象としており、一人の講師が授業一コマあたり5人くらいに教えているそうです。

塾長さんは正社員の方ですが、講師はほとんどが学生アルバイト。講師がアルバイトであるというのは、実は、塾をビジネスとして捉えた時に、不可欠な要素なのですが、これについては、後ほど余裕があれば説明したいと思います。

Cさんもそんなアルバイト講師の一人です。週にだいたい3日から4日は入って教えていたそうです。Cさんが書いた自己PRにもあるように、ここで3年間働いています。今では経験と実績を買われて、講師の中では一番上であり、リーダー格です。

・・・と、ここまでの基本情報を元に、さらに前回の記事で書いた、「以前」の部分の基本情報を掘り下げていきましょう。

Cさんのバイト先の「以前」の基本情報。

その当時、常時10人くらいのアルバイト講師のスタッフがいました。ところがある時期に、4人のアルバイト学生が一気に辞めてしまうという事件があったようです。

塾というサービス業では、メイン顧客は生徒です。もちろん塾代を払ってくれるのは保護者ですが、あくまで生徒に勉強を教えてナンボ、の世界。だから、教えるべき講師がいなければ、顧客が満足するサービス提供が出来ず、経営を直撃することになります。

だから、経営サイドとしては、サービスのクオリティを維持しようと、残った6人の講師に負荷をかけていきます。つまり一人当たりの仕事量が増えて、廻していくのがキツくなるという流れ。これは何も塾に限らず、飲食店も同様で、多くのアルバイトに依存している業種業態ではありがちな構図です。良い悪いは別にしてね。
ところで、その一気に辞めた学生の中に、Cさんと歳が同じの、非常に仲良しの子がいました。バイト歴はその子の方がCさんより若干長かったらしいのですが、Cさんとはウマの合う二人組として頑張ってきていました。

一気に辞めた4人のうち、その子以外の3人の学生はCさんたちより先輩で、就活や学業の関係で辞めたのですが、その子だけは辞めた理由がちょっと違っていました。まあ簡単に言うと、塾長と見解の相違で辞めてしまったのですね。まあケンカってやつかな(笑)。

見解の相違の話は後で書きますが、とにかくそうやって同時期に、一気に学生が辞めてしまい、雰囲気が悪くなってギスギスして、講師同士のコミュニケーションが崩れてしまったようです。

以上、ざっと書きましたが、これがCさんのアルバイト先の「以前」の状況です。

エピソードを思い出す際に忘れがちな「普通だった日々」。

アルバイトに限らず何でもそうなのですが、物事を長く継続している場合、それを後から振り返ったときに頭に浮かぶことって、場面場面で起こったハプニングやサプライズ、何か成果を挙げたこと、充実感溢れる想いをしたこと、逆に悔しい想いをしたこと、刺激を受けるような人に出会ったこと等々、記憶に残っている出来事が圧倒的です。逆に言うと、何事もなく普通に過ごした日々というのは、他の日と大差ない日常そのものであるので、記憶に残ることも少ないはず。

Cさんの自己PRを読んでもそんな感じですね。何か突発事件が起こった前後の自分を自己PRのネタにしています。もちろんそれは間違いじゃありませんが、「良い方向に改善できる」というキーワードも、一つのエピソード、つまり「指」である可能性が高いでしょう。

続きます。

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