■勘違い①:グループディスカッションは「頭の良い人」が通過する
グループディスカッションでは「頭が良い人=発言も多くて言う内容も的確」が通過すると考えている人が多い。しかし実際はそうとは可限らない。その理由は初級編で書いた通り、グループディスカッションとは「会議」だからだ。
ではグループディスカッションではどのような人が評価されるのだろうか?
それは「いかにグループの議論を活性化に貢献した人」が評価されるのだ。やや曖昧ではあるが、これがグループディスカッションの評価軸である。
つまりいかに頭が良くて発言量が多くても、ディスカッションとしてその人1人だけの独壇場であった時、それはグループの議論を活性化したかというと「ノー」だ。その人は当然不合格となるし、グループとしても評価が低いので、全員が不合格となる。
逆に「ある人」がいたお陰でグループ全体の雰囲気が良くなり、全員から意見が活発に出て、しかもある程度グループとしてまとまった結論を導き出せることが出来たならば、仮に「その人」は頭の良い人ではなくても高い評価でグループディスカッションを通過することが出来るのだ。
頭が良くて自分の意見で周りを黙らせてしまうような人は、例え個人能力が高いとしても、協調性という面では「低い」と見なされてしまう。グループディスカッションの1つ目の勘違いに陥らないように、しっかりと認識をしておいて欲しい。
(「グループの議論が活性化出来ている状態」については、また後ほど説明しよう。)
■勘違い②:グループディスカッションでは役割分担をする必要がある
グループディスカッションでは「役割分担」をする必要はない。
これもグループディスカッションの最初のころに陥る勘違いの1つである。
なぜ役割分担をするのだろうか?
誰かに「しろ」と言われた訳でもないのに、役割分担に貴重な時間をかけ、役割分担のせいで揉めて険悪な雰囲気になってしまい、結果として不合格となるケースが実に多いことだろう。
覚えておいて欲しいのが「司会者」や「書記」など役割によって、評価が高くなることは一切ない。
司会の役になっても、要はその人が議論を活性化する事ができなければ、落ちてしまうだろう。
なぜグループディスカッションで役割分担をしなくても良いのかと言うと、グループディスカッションは「会議」だからだ。社会人として行なう会議では毎回「書記」「司会者」などを決める事はありえない。
もしどうしても役割分担をしたいのであれば(当然それをしたがる人もいるだろう)、ディスカッション開始の最初の1分で決めて欲しい。そんなことで何分も時間を使うのは「マイナス評価」だ。
時間を書けるべき事はもっと本題的なことであるはずだ。この勘違いによって不合格になってしまうのは非常に勿体ない。是非この2つ目のこともしっかりと覚えておいて欲しい。
さて今回紹介した「2つの勘違い」についてはどうだっただろう?
もしかしたら「自分も同じ勘違いをしていた」という人もいたかもしれない。それはそれで問題はない。ここでそれが勘違いだったと気が付く事が出来たのだから,次回から同じ失敗をしなければ良いのだ。それにそこまでの失敗も決して無駄ではない。一度失敗した経験があれば、どうすれば同じ失敗をしないかが分かるだろうし、同じ勘違いをしている人がいたら、その人への対処法も分かるはずだ。
さて、次回は中級編の後半をご紹介しよう。
後半では「グループディスカッションを通過するための3つのポイント」をご紹介していく。
ついにグループディスカッションのテクニックの真髄の紹介だ。ぜひ楽しみにしていて欲しい
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