■グループディスカッションで受かるための3つのポイント

ではグループディスカッションを通過するための3つのポイントを順番にお伝えしよう。
非常に簡単だ。これさえしっかりと守ればグループディスカッションで落ちる可能性は一気に低くなる。
実践をイメージしながら読んで欲しい。

(1)タイムマネジメント:議論する内容の時間配分を始めに全員で決める

タイムマネジメント=時間配分をグループディスカッションの始めに必ずしよう。
「○○に5分、◎◎に10分、●●に5分。合計20分で結論を出そう」というように決めておけば、グループ全員が「ああ、ここまで行けばよいのね!」という共通認識を持つことが出来るので、無駄な議論がなくなる。
仮に話しが脱線したり紛糾してしまっても「今の時間は●●の議論だよね?」という用に方向修正が簡単だ。しかし時間配分をしていないと「いやいや、こっちの方が大事だから!」というように、さらに議論がヒートアップしてしまい、最早議論が収まることが出来なってしまう。

私が運営する就活スクールの卒業生が行なっていた「上手にタイムマネジメントをする」テクニックを紹介しよう。彼は必ず時間配分を「紙の右の隅に書いて、常に全員が目に見えるようにしていた」というのだ。腕時計のようなもので、そうすれば常に時間を意識する事が出来るのでグループディスカッションでは苦労する事がなかったと言っていた。是非参考にして欲しい。

(2)全員が発言:1人でも発言出来ていない人がいたら落ちる

2つ目のポイントは「全員が必ず発言している」ことである。
これは超重要だ。なぜならば、どんなに素晴らしい結論が出て、どんなに素晴らしいグループでの議論が出来たと思っていても、1人でも忘れられていたかのように発言出来ていない人がいれば、そのグループは間違いなく全員不合格だ。

全員が発言出来ないパターンは2つだ。
1つ目は、1人が暴走するかのごとく喋りまくるパターン(暴走君パターン)。
2つ目は、1人がかなり大人しい子で発言を嫌がるパターンである(人見知りちゃんパターン)。

1つ目の暴走君パターンは、「強制的に止める」ことが大切だ。
「暴走君の意見は素晴らしいから、その意見をベースにして皆の意見も反映させていこうよ!」
このように少し気を効かせたことが言えれば、暴走君も納得するだろうし、周りに人も意見が言いやすいはずだ。
2つ目の人見知りちゃんパターンは、是非ともその子にさりげない優しいパスを出してあげよう。
小中学校の体育のサッカーやバスケの授業に、運動が苦手な女の子に、あえて絶対にゴールが決められるようなパスを出す感じに。

気を効かせたつもりで「人見知りちゃんこの意見はどう思う?」というようにいきなり話しを振っても、その子でなくても困ってしまうだろう。ではなくて、「Yes」か「No」で答えられる質問などが最初は良いだろう。そのような質問を繰り返していれば、段々と意見を言ってくれるようになるはずである。

(3)相手の意見は肯定する:ディベートではなくディスカッションである

そして最後は、決して「相手の意見には否定から入らないようにする事」である。
例え相手の意見に納得しなくても「イエス、いいね!」というように受け止める事。そうすれば言われた方も気持ちよいし、何よりもグループ全体も「あ、安心して意見を言える場だな」となるので、どんどん議論が活性化してくる。
否定したい時は「イエス、それはいいね。でも、こういう考え方はどうだろう?」というように、あくま
でも「提案するかのように」意見を伝えよう。それが「会議」のルールである。

また仮に「ノー」から入ってくる人もいるかもしれない。そのような人に「ノー」と言われたからといって、腹を立てて言い返しては行けない。そこは大人の対応で相手の意見を受入れよう。その1つのあなたの行動で周りも安心してより意見が言いやすくなるはずだ。

グループディスカッションはディベートではない。意見が正しい、正しくないを決める場ではない。誰の意見が偉い、偉くない、ということを決める場でもない。グループ全体として意見を決める場であるということを認識しておいて頂きたい。

さて、以上が「グループディスカッションを通過するための3つのポイント」である
一番大切なのは「議論が活性化していること」だ。議論が活性化した状態とは「意見がどんどん出ていて、全員が議論にのめり込み楽しんでいる状態」だ。そのような状態を常に意識して、ここで紹介したポイントを実践してみて欲しい。
そして最初にもお伝えした、「先輩内定者のグループディスカッション選考レポート」を最後に読んでみよう。必ずより理解が深まるはずだ。

さて次回はついに最終回の「上級編」をご紹介しよう。
実際にグループディスカッションで出される問題とその解説の紹介を行なっていく。
ぜひ次回も楽しみにして欲しい。

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