■ビジネス系:○○の売上を2倍にするには?

このテーマは外資コンサルや外資系銀行等で出題されることが多いテーマだ。思いつきではなく、ある程度のビジネス知識と、結論までに至るロジカル的な考え方の両方が必要とされるために、ある程度の慣れと勉強が必要とされる

《解答方法のポイント》
このようなビジネス系のテーマでは必要とされるのはビジネスフレームワークと言われる知識である。「?」と思われた方はぜひインターンネットで調べて見て欲しい。
グループディスカッションでこの手のテーマを扱う時は、必ず「売上とは何?」とか「いつまでに?」などのように、1つ1つの言葉に対して全員が同じ共通認識を持つようにすることから始めよう。そうでないと、恐らく議論が噛み合なくなるはずだ。例えば「売上=単価×客数」、「5年後に2倍にする」などのように。それを行なうだけでも、活発に議論を進めることが出来るだろう。

■提案系:新しいリゾートホテルを建設するとしら、どのようなホテルを建設するか?

こちらのテーマは非常に良く出される物である。大手企業(保険や銀行など)でも出題されるパターンと言えるだろう。このテーマを説くポイントは「発散と収束」というテクニックである。
《解答方法のポイント》
発散と収束とは何かを簡単に説明しよう。
発散とは新しいアイディアや発想を広げていくステップの事である。
例えばこのテーマであれば、まず始めに「新しいリゾートホテルを建設するために、考えなければならない全ての要因」を洗い出す。例えば「建設場所」、「ホテルのコンセプト(ターゲット)」、「建設費用」、「集客方法」などだ。その後に、「場所の候補は、これとそれとあれで…」「コンセプトは、○と△と■」というように、何かに制約される事なく正解もないアイディア出していくことを発散と言う。

収束とは、発散した内容を詰めていき「結論に持っていく」ステップである。例えば「建設場所は○○」「費用は○○」というように具体的にしていき、結論に近づけていくものだ。ここでは新しいアイディアや発想は必要ではない。むしろ、右脳を使って論理的に結論を導き出す。
「日本は高齢化しているから、ターゲットはお年寄りにしよう」「場所はお年寄りに人気がある○○にしよう」「お年寄りウケが良い高級ホテルにするために、設費用は高くしよう」…という具合だ。

この2つのステップを踏んでいけば結論を出す事が出来る。
ただし1つ覚えておいて欲しいのは、人によっては「発散と収束」に得意不得意があるということだ。
自分は「左脳人間=発散」か「右脳人間=収束」なのか見極めて、議論の活性化に貢献していこう。

■定義系:世界で一番偉い人は誰か?

これも良く出題されるパターンである。そしてこれは「議論が紛糾しやすい」ので注意が必要だ。
なぜならば「個人の価値観が反映されやすい」からである。つまり出題の意図は「価値観が違う人同士でも議論活性化させられるかどうか」を見ている。

《解答方法のポイント》
このテーマも先に説明した発散と収束に加え、「条件定義付け」というテクニックを使用していく。
このテーマのポイントは「定義」だ。つまり「偉い人とは?」をどのように決めるかが一番重要となる。

良くあるパターンとして「じゃあ適当に一人ひとり言って、その中から決めよう」というように、いきなり「偉い人のアイディア出し」をしてしまうパターンである。
絶対に上手くいかない。なぜならば個人の価値観は絶対に一致しないからだ。

もう一歩踏み込んで「偉い人ってどんな人?どんな条件?」というように条件定義を考えることから始めれば良い。その条件に全て当てはめる人を決めれば、恐らく議論は紛糾しないだろう。

「ノーベル賞を貰った人」
「100人中90人が知っている人」
「今生きている人」
「歴史上の人物」

という条件を先ずあげてみる。その条件に当てはまる「オバマ大統領!」というように決めていけば良い。
(オバマ大統領はノーベル平和賞を貰っており、アメリカ史上初の黒人大統領であり、恐らく100人中90人は知っているだろう。)

■二者択一系:いま留学をするなら「アメリカ」か「中国」か。

こちらのテーマはあまり頻繁には出題されないが、必ず議論が紛糾するテーマである。当然それを意図して出題されている。時々「二手に分かれて、それぞれ意見を言ってから議論して結論を出してください」というように指示される場合もあるだろう。

《解答方法のポイント》
二者択一系であってもここまで解説してきたことと変わらない。
「発散と収束」
「条件定義づけ」
このテクニックを使用すれば、結論まではいけるだろう。
難しいのは必ず意見が衝突すると言う事だ。つまり「相手を説得して意見を揃える」か「相手の意見に同調して意見を揃えるか」が難しい。ここで使うのが「条件定義づけ」である。「条件定義」を全員で出し合って、納得いくような結論と理由を「全員がゼロベース」で考える事が大切と言えよう。

「費用や期間は」
「どのような目的で留学するの?」
「その目的を達成するための条件は?」
「アメリカと中国で、それぞれその条件を満たせる要素をあげてみよう」
「最後に両方を比べてどっちがより良いか結論を出そう」

このような条件をまずは出してみて、そこから意見を出していけば、全員が納得して1つの結論に行き着くはずである。

アドバイスとしては、決して自分の意見に固執しないように柔軟な姿勢で、相手の意見に耳を傾けることだ。それが出来ていれば問題なく議論は活性化するはずである。

■まとめ

以上、グループディスカッションの3つの出題パターンの紹介と解説を行なってきた。
いかがだっただろうか?若干難しいところもあったかもしれないが、これまで学んできた「初級編」「中級編」のテクニックを実際に自分が使用して議論しているイメージを持ちながら,読む事が出来ただろうか?

さて、これで「グループディスカッション突破の極意」も終了である。あとは実践あるのである。
ここからは実践を繰り返した分だけ、グループディスカッションの通過率が高くなっていく。
みなさんのグループディスカッションの選考が無事に上手くいくことを心から祈っている。

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