業界研究とは何か?

就職活動では、エントリーや説明会、イベントへの参加など、やるべきことがいくつもあります。『業界研究』もその一つです。自己分析と業界研究は、エントリーシートの作成前に行うよう推奨している学校も多いでしょう。

業界研究は、就活の成否に関わる重要なプロセスです。業界研究がなぜ重要なのか、その理由を知るためにもまずは業界研究の概要や主旨について解説します。

【いろんな業界の特徴を調べること】

就職活動を始めたばかりの段階では、社会にはどのような業界があるのか詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

企業についても同様です。生活に密着したサービス業や販売業などを事業とする企業については知っていても、企業間での取引のみを行っている『BtoB企業』については明るくないという人もいるでしょう。

業界研究とは、まず世の中にはどんな業界・業種があり、そこにはどんな企業が属しているのかを調べることです。就職活動を進めていく上で最初に行うべき作業ともいえるでしょう。

【志望する業界・企業を決める参考に】

日本の企業数は、2016年時点でおよそ360万社ほどとされています。就活を始めたばかりの学生は、このうちどのぐらいの企業について知っているでしょうか。企業研究の主な目的は、その中からエントリーする業界や企業を絞ることです。

自分の持っている企業のイメージとのギャップを修正するのも、目的の一つといえます。CMで見かけているだけ、ユーザーとして見ているだけではわからなかった部分が見えるようになり、実態はイメージと違っていたというケースも出てくるでしょう。

こうした段階を経て、自分が入社したい企業を絞り込んでいくことが、業界研究の目的なのです。

業界研究とは何か?

業界研究のやり方

それでは実際に、業界研究はどのように進めればよいのでしょうか。その方法について把握しましょう。

【分類し特徴を把握する】

業界を大きく分けると、次の八つに分類できます。

・メーカー
・商社
・小売
・金融
・サービス
・ソフトウエア・通信
・マスコミ
・官公庁・公社・団体

それぞれの業界の特徴を把握しましょう。例えば、一口にメーカーといっても食品・農林・水産・鉄鉱・機械・電子機器・スポーツなど、扱っているものは実にさまざまです。まずは、どのような業種や仕事があるのかを把握することが重要でしょう。

多くの企業では、就活生が業界に対して一定程度以上の知識を持っていることを望んでいます。そうでなければ実際に入社した後に、想像していた仕事との違いから辞めてしまうといったケースが考えられるためです。

業界の特徴は、自分に合った企業に採用されるためにも、きちんと把握しておきましょう。

【属する企業と関係性を調べる】

業界ごとに、事業を進める上で関係が生じる企業はさまざまです。

例えば小売業を見てみましょう。属する企業としては『コンビニエンスストア』が有名ですが、関連する企業はさまざまです。食品や消費財メーカー、什器メーカー、新聞社や出版社、クレジットカードなどの金融企業と、多くの業種と関係があります。

業界に属している企業を調べたら、その企業がどんな業界と関係があるのかも、調べることが重要です。

それにより、例えばクレジットカード決済するためのシステム開発、食品メーカーと交渉する営業マンといったように、仕事の内容が具体的に見えてきます。

業界研究のやり方

情報収集の方法

業界研究の精度を左右するのは、情報収集能力です。正確な情報が多く集まるほど、それだけ業界研究を円滑に進めることができます。

情報収集でポイントとなるのは、複数の収集手段を持つという点です。どのような手段があるのか、具体的に解説します。

【新聞や書籍を読む】

就職活動中は、新聞やニュースに常に目を通しましょう。景気動向や為替相場の動き、それによる各業界への影響などの情報を得ることができます。

面接では社会常識が身についているかを判断するため、一般常識や直近のニュースについて質問されることもあります。新聞やニュースをチェックする習慣を作っておきましょう。

就活生向けの業界本や就職情報の書籍には、業界について詳しい情報が豊富に収録されています。『業界地図』や『就活四季報』は、就活生に特におすすめの書籍です。効率的に業界や企業に関する情報を集めることができるでしょう。

【説明会に参加する】

企業が開催しているセミナーや会社説明会も、情報収集の場として役立ちます。会社説明会の中でも、複数の企業が合同で開催する『合同説明会』は、一度に大量の情報を集める場として便利です。

合同説明会は、企業ごとの特徴や待遇の違いを比較しやすいメリットもあるので、積極的に参加しましょう。

【業界団体や企業のウェブサイトをチェック】

業界団体や企業のウェブサイトもチェックしましょう。就活が解禁された後は、就活生向けの特集ページが設けられるケースもあります。

自分がエントリーする企業であれば、ウェブサイトだけでなく、企業が運営するSNSアカウントで発信される情報についても確認するようにしましょう。説明会の情報や先輩社員のインタビュー記事などの情報を発信していることもあります。

情報収集の方法

押さえるべきポイント

情報を集める上では、押さえておきたい重要な情報があります。企業選びの精度を高めるためにも、次のポイントは押さえておきましょう。

【市場規模と将来性】

現状の市場規模と、将来的な推移予測といった情報は押さえておくべきです。市場規模に関して押さえておきたいのは、規模の大きさよりも密度です。市場が小さかったとしても参入企業が少なければ、市場の独占率が高まり経営は安定します。

逆に市場規模が大きい代わりに参入企業も多い業界の場合、熾烈な競争が展開されているということであり、簡単に順位が入れ替わることがあるので注意が必要です。

将来性にも目を向けましょう。将来的な市場規模もそうですが、AIの導入や労働人口の減少によって、仕事内容そのものが大きく変化する業界もあるのです。そうした情報を入手し、エントリーする業界や企業を慎重に選びましょう。

【業界の現状・課題】

業界の現状と課題の把握も大切です。多くの業界に共通する課題としては、労働人口の減少と人口そのものの減少が挙げられます。

サービス業であれば、利用者数が少なくなるということでもあります。この課題をどのようにクリアするのか、有効なアプローチができている企業を選ぶことが重要です。

ソフトウエア・通信業界は、むしろ将来的に市場が拡大するという予想もあります。その中でどのような業種が伸び、どんな人材が求められるのかを知ることで、企業にとって必要な人材であることをアピールできます。

【働き方やキャリアプラン】

業界・業種によって、働き方やキャリアプランは異なります。業務内容や社員の待遇から、その業界での働き方が自分に合うかを考えてみましょう。働き方が合うと思ったのなら、その理由を掘り下げます。それが志望動機や自己PRにつながるでしょう。

キャリアプランについても考えておく必要があります。例えばエンジニアならば、エンジニアとしてのスキルを磨いて専門的なエンジニアになる、コンサルタントやマネージャーの道に進むといったルートがあります。

面接ではキャリアプランを聞かれることもあります。自分が求めるキャリアプランを明確にし、面接に備えるとともに、自分の将来設計についても考える機会を設けましょう。

押さえるべきポイント

幅広くさまざまな業界を見てみよう

日本にはさまざまな業界があり、それぞれ働き方やキャリアプランも変わります。業界研究を進めて、自分がどの業界に入りたいのか、どの企業にエントリーするか絞り込んでいきましょう。

その際には、多くの業界を比較することが大切です。数ある業界の中からなぜ自分がその業界を選ぶのかを明確化できれば、就活に対するモチベーションにもなり、何より面接や自己PRへの対策にもなるでしょう。

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