面接時のネクタイの基本
面接時のネクタイには最低限のルールがあります。ネクタイの幅や長さ、生地など説明していきます。
①幅は9センチ前後
ネクタイの太い幅を「大剣」といい、逆に細い幅を「小剣」といいます。ネクタイは、色や柄だけでなく、太さでも印象が変わります。基本的には、スーツの襟部分と同じぐらいの太さがちょうど良いと言われており、具体的には<7~9センチ程度の太さ>のものだと、どのスーツにも合わせやすく、就活の面接や証明写真で使いやすくバランスのよい着こなしになります。幅が細い6㎝以下のナロータイはカジュアルな印象を与えますし、ジャケットに合わない太すぎる幅のものは不自然な感じを与えますので面接時には避けましょう。
②長さ
ネクタイの長さにも気をつけましょう。目安は、大剣がベルトのバックルに半分かかる程度の長さです。長さがベルトを超えると、だらしない印象を与えてしまいますし、バックルを完全に隠してしまうと、色のアクセントがなくなり、全体的なバランスが悪くなります。
③生地はシルク
ネクタイは色んな素材があります。ニットで出来たニットタイや、冬向けのウール素材、夏らしいリネン(麻)やコットン素材なども使用されますが、いずれもカジュアルな印象を与えるため、就活の面接や証明写真では「シルク」を選びましょう。一般的なネクタイの素材はシルクとポリエステルであると言われていますが、「ポリエステル」は安価で手に入れやすく、自宅で洗濯が出来る点がメリットとしてありますが、独特の光沢から品質の低さを感じさせてしまうほかに、シルクと比べて結び目がすべって緩みやすい点がデメリットとして言えます。シルク素材のネクタイは上品で落ち着いた印象を与えることができ、スーツにもしっくり馴染みますので、「シルク」が最適であるといえます。
ネクタイの色のおすすめ
色にはそれぞれイメージしやすい特徴があります。面接時間は短いですので短時間で自分を理解してもらうために、自分の主張したいイメージに合う色のネクタイをしましょう。
①紺・青系
紺色・青色は「真面目」「知的」「堅実」なイメージを与えます。青色はフレッシュで若々しい印象に、紺色はより上品で落ち着いた印象を与えることができます。就活の定番カラーでもあり、幅広い業界に使えるオールマイティーな色です。誰からも好かれている色で特に比較的上の世代の方からの印象が良いとも言われているので、就活の終盤で社長や役員の方が出てくる面接では紺色や青色をオススメします。どんなスーツとも合わせやすいということも魅力の1つですので、紺・青系のネクタイを1本は持っておくと良いでしょう。
②グレー
グレーは「信頼」「落ち着き」「穏やか」な人物であるというイメージを与えます。
公務員・金融業界・その他堅めの企業の面接や証明写真に特に適しています。ただし、控えめな色なので、印象には残りづらかったり、「自己主張が弱い」と感じられる恐れもあります。面接先の企業に合わせてグレー系は避けたり、グレーでも柄ものを選んでメリハリをつけるなど、コーディネートを工夫する必要があります。
③エンジ・赤系
エンジや赤系の色は「行動的」「積極的」「情熱」「やる気がある」という印象を与えます。不動産系や営業職志望でやる気を見せたい場面や、最終面接で会社への入社熱意を訴えたいときは赤系のネクタイがオススメです。
エンジや赤系は積極性やリーダーシップを感じさせる色であり、実際にアメリカのオバマ前大統領も演説で赤色のネクタイを着用していたり、リーダーと呼ばれる人が好んで着用していることが多い色です。
自分自身を奮い立たせる効果もエンジや赤系の色にはあるので、「勝負ネクタイ」として取り入れると、気持ちも引き締まります。就活の中でも、こここぞという面接に備えて必ず一本は持っておきたいネクタイです。
④黄色・オレンジ
黄色やオレンジ色は「明るい」「親しみやすい」「社交的」という印象を相手に持ってもらうことができます。いう印象を与えます。黄色は「コミュニケーションカラー」と言われており、サービス業や営業職などコミュニケーション能力を求められる業界の面接には、オススメのカラーです。黄色やオレンジ色は親しみやすく社交的でポジティブな印象や、明るく人当たりのよさを感じさせる色だと言われています。就活では青やエンジ色など比較的重い色のネクタイを着けてくる学生が多いので、黄色やオレンジ色のような軽い明るい暖色系のネクタイはあなたの存在をアピールしてくれます。
⑤グリーン
緑色は「協調性」「自然体」「安心」という印象を与えることができます。同僚との協力が必要不可欠な職種の面接や協調性を求められるグループディスカッションがある選考の際に緑色のネクタイはオススメです。緑色は協調性をアピールしつつ、周囲をリラックスさせる効果もあり、落ち着いた印象にまとまるので、就職活動にも最適です。
ネクタイの柄のおすすめ
色だけではなく、柄にも就活にふさわしいオススメがあります。
①レジメンタル(ストライプ)
レジメンタルのネクタイは「忠実」「知的」な印象を与えることができ、ビジネスでは最もベーシックなものです。どんな業種の面接でも使える柄なので、最低でも一本は持っておきましょう。しかし、同じストライプでも、線が太過ぎたり、色が多すぎるとカジュアルで派手な印象になりますので、細いラインで、色は2~3色程度が無難です。
また詳しく言いますと右肩上がりが縁起が良いとされているため、相手から見て右肩上がりのストライプだと印象がさらに良いです。右肩上がりのストライプはレジメンタル、傾きが逆の柄(右下がりのストライプ柄)はリバースと呼ばれていて、就活の際はリバース柄よりは、レジメンタル柄を選びましょう。
②小紋柄
小紋柄は、トレンドに左右されることなく、「落ち着き」「誠実」な印象を与える柄だと言われています。レジメンタルと比べて色数が少なく、スーツに合わせやすいですが、小紋柄のネクタイを選ぶ際は派手な外国風の紋章や変わった紋章などは避けるようにしましょう。大きな柄もカジュアルで大ざっぱな印象になるため、就活では小さな柄のネクタイがオススメです。
③ドット
小さなドット柄のネクタイは誰からも好印象を得られる「上品」で「オシャレ」な印象があります。多くの 就活生はレジメンタルのネクタイを着用するのに対して、ドット柄のネクタイはより面接官の印象に残りやすいです。ピンドット(細かい水玉)は存在感があるのにシンプルなため、着回しが効きやすいのも特徴の一つです。レジメンタルと同じように、ドットが大きすぎるとカジュアルでかわいい印象を与えますので、就活の際は避けましょう。
④チェック柄
チェック柄のネクタイは「親しみやすさ」「元気」といった印象を与えられます。コミュニケーション能力を求められる営業職やサービス業などの面接時にオススメです。レジメンタルやドット柄と比べると、よりカジュアルな雰囲気になるため、アパレル業界や広告業界、クリエイティブ系の職種など、比較的服装が自由な業界での着用しましょう。反対に、公務員や金融、保険などの堅い業界では避けた方が無難です。これもレジメンタルやドット柄と同じで、チェックの太さが大きすぎたり、色数が多すぎるとカジュアルで派手な印象を与えてしまうので、注意しましょう。
⑤ソリッド(無地)
無地のネクタイは飾り気がなく「清潔感」「フォーマル」な印象を与えることができます。柄がない分、色がダイレクトに伝わるので洗練された印象を与える「金融系」などの面接に特にオススメです。無地なので、どんなスーツにも合わせやすく、どんな業界でも着用することができますが、柄がない代わりに、色の印象が強くなるので、色選びが肝心です。無地のネクタイを着用する際は悪目立ちしない落ち着いた色を選びましょう。
面接でNGなネクタイ
上記でオススメの色や柄のネクタイがある反対に、面接でNGなネクタイもあります。
①季節外れな水色
就活の際に水色のネクタイを使う際は、少し注意が必要です。水色は、夏の場合は明るく爽やかな印象があり、夏に着用すれば季節感もあります。しかし、冬の場合は少し寒々しく感じるので避けましょう。
また公務員や金融業など固い業種の場合、水色は少しカジュアルと感じられてしまうかもしれません。水色のネクタイを着用する際は、季節や面接する企業をよく確認して着用するようにしましょう。
②真っ赤
上記で述べたようにワインレッドやエンジ色のような赤系の色のネクタイは「情熱」などの印象を与えることができますが、真っ赤なネクタイやビビットな赤色はインパクトが強く、攻撃的な印象を与えてしまう恐れがあるので、面接では避けた方がいいでしょう。
③明るい黄色
黄色も同様に「親しみやすい」印象を与えることができますが、明る過ぎる黄色はややカジュアルすぎる印象を与える恐れがあり、悪い意味で目立ってしまうので、黄色やオレンジ色のネクタイを着用する際は明るさを抑えたネクタイにしましょう。
④黒や白
日本では白いネクタイは慶事用、黒いネクタイは弔事用といった冠婚葬祭に使う無地の黒色・白色ネクタイもNGです。最低限の常識として就活の場では避けるようにしましょう。
⑤派手な色や柄
<紫色や濃いピンク>
紫色のネクタイは「神秘的」「芸術的」でコントロールしにくい人物という印象を与えてしまうので、濃淡問わず面接には避けるようにしましょう。どんな色のネクタイでも、発色が良過ぎるものではなく、薄い色のものを選ぶようにしましょう。
<ペイズリー柄>
ペイズリー柄のネクタイは個性的でおしゃれ上級者の印象を与えることができますが、派手な印象も与えてしまうので面接の場面では不向きです。
<ブランドロゴ>
ブランドのネクタイを着用することは問題ありませんが、ネクタイ全体に大きなブランドロゴが入ったものはどうしても派手になるので、面接では避けましょう。ブランドのネクタイを着用する際は、ロゴなどが目立たないものを選びましょう。
<キャラクター柄>
キャラクター柄のネクタイは子供っぽい印象を与えてしまいます。面接で着用していると、非常識な人だと思われてしまいます。就活では絶対に着用しないようにしましょう。
まとめ
今回は面接時におけるネクタイのオススメの色や柄・NGな色や柄についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。たかがネクタイの色や柄だと思い、適当に選んで面接に行くのではなく、ネクタイの色や柄を学んで戦略的に選んで面接に挑みましょう!
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