圧迫面接とはどういうもの??

巷で「今日の面接、圧迫面接だった・・・」「圧迫面接でメンタルがやられた。」とかよく聞きますが、一体圧迫面接とはどういった面接なのでしょうか??

ブラック企業とは限らない・・・面接官が圧迫面接のつもりはない可能性もアリ

圧迫面接とは、わざと意地悪な質問や威圧的な態度を取って、相手のストレス耐性を図ろうとする面接のことです。
ですが、基本的にはそれは受け手側の主観であり、面接官が意図していない可能性もあります。面接官の人間性の問題だったり、学生側が高圧的だと感じてしまいケースです。この場合、「圧迫面接をする会社だ」「ブラック企業だ」と、見限ってしまうのは時期尚早です。メンタル面を見たいために、わざと圧迫面接を行っている可能性もありますし、その面接官がいじわるな人の可能性もあります。ただ、面接官にスキルが備わっていないだけかもしれません。もちろん面接の間終始、高圧的な態度を取られるとあまり良い気分にはなりませんが、その面接の雰囲気についていけなければ入社をしてもミスマッチにより退職になりかねないということを示唆していることもあります。

圧迫面接の種類と意図、対処法とは

上記に述べたように、意図せずに圧迫になってしまっている可能性もありますが、圧迫面接が意図的である場合には以下の目的があるとされています。
応募者の本音を引き出す
ストレス耐性の確認(メンタル面)
コミュニケーション力の確認
思考力の確認
などがあります。
しかし、圧迫面接の意図はなく、単に面接官の力量が足りなかったり、教育がいきわたっていない可能性もあります。上記を踏まえた上で、圧迫面接の雰囲気があれば、そこに対処していく必要があります。具体的に解説していきましょう。

ケース1:「なぜ?」「どうして?」と何度も繰り返し学生に問う

単純に面接官が学生のことをもっと知りたいから、しつこいくらいに何度も尋ねます。ネチネチしていて、嫌な気分もするかもしれませんが、圧迫面接の意図はない可能性もあります。そもそも、質問に対してきちんと答えになっておらず真の理由を突き詰めたかったり、その話が面白く深堀りしたいと思ったから何度も問われているかもしれません。
とは言うものの、真顔だったり、冷たい態度で聞いてくる場合には、圧迫だと感じてしまうこともあるでしょう。面接官の教育が足りていない可能性もそこにはあるので、深く考えずに対処しましょう。
【対処法】
一つ一つの質問に対して、真摯に落ち着いて答えましょう。
そのためには、事前の自己分析や企業研究は必要不可欠です。
「なぜ?」「どうして?」と問われてしまうと、答えたことに対して否定されているように感じるかもしれません。ですが、そこに学生を苦しめる意図がないかもしれません。気にしてしまうと不安になったり余計に緊張してしまうので、気にしないようにしましょう。
また、誤解を与えないようにきちんと質問に答えましょう。

ケース2:睨む・笑わない・威圧的(高圧的)な態度をとる

年長者ゆえに表情筋が衰えているせいで睨んでいるような態度だったり、シャイであったり、年長者が偉いという価値観があるなどそもそもの人間性に問題があります。目が笑っておらず怒っているように見えても、そこにその意図はないかもしれません。早とちりしないように気を付けましょう。年長者ゆえ、つい偉そうにしてしまう人もいます。
ただ、言動が威圧的だった場合は社風がそのような可能性も否めません。その場合は、メンタル面でどう対応できるか、ストレス耐性の有無を測っている可能性もあります。体育会系の企業など、こういった態度に耐えられないと、入社後は継続して勤務が続けられなくなるでしょう。
【面接官の行動の例】
・腕や足を組んでいる
・踏ん反り返った座り方
・相手に着席を促さず自分が先に座る
・目を合わさない
・じっと見すぎる
・大きすぎる声
・タメ口、丁寧語を使わない
【対処法】
まずは落ち着いて、いつも通り聞かれたことに答えれば大丈夫です。
冷静になって、こちらは平常心でいましょう。筆者も経験はありますが、入社をしたい気持ちがあるのなら、ここで折れてはいけません。「こんな人に負けない!」という強い気持ちでいましょう。自信を持って、堂々とした態度で挑みましょう。負けずにこちらは笑顔を意識して大きな声でハキハキ答えましょう。

ケース3:学生の発言を否定する・侮辱する

自分の信念や今までの生き方、生い立ちをすべて否定されると嫌な気持ちにもなるし、落ち込みます。パワハラで問題にもなりかねません。注意すべき事項とは言えますが、面接官は面接そのものの意図を理解していない可能性があります。
面接では企業と学生のマッチングの場であって、議論したり否定をする場ではないので、もしこれに当たってしまうと、不運としか言わざるをえません。

【面接官の行動の例】
・「うちの会社には向いてない」(志望動機の否定)
・「本当にうちに入りたいんですか」(志望動機の否定)
・「そんな自己PRではどこにも受からない」(自己PRの否定)
・「それをやりたいなら、〇社でも良いはず」(自己PRの否定)
・「〇〇な性格とのことだがそんな風に見えない」(人格の否定)
・「それは強みとはいえない」(経歴の否定)
・「偏差値は高くないですね」(学歴への侮辱)
・「自分が若い頃は〜だったが、いまの若者は」(年下への侮辱)
・「そんなこともご存知ないのですね」(知識への侮辱)
・「うちの新入社員でもできる仕事ですね」(経歴への侮辱)
・「女性なのに頑張ってこられたのですね」(性別への侮辱)
・「地方出身なのにすごいですね」(出身地への侮辱)
・「それくらいのスキルを持つ人はたくさんいます」(スキルへの侮辱)

【対処法】
社風がそういった可能性もありますが、面接官のような意見もあるんだなぁとまずは受け止めましょう。その上で真っ向からぶつかって意思を貫き通し評価される場合と、面接官を尊重して評価される場合の二つのパターンがあります。面接官が学生の印象から採用の可否を判断するので、そこに正解はありません。面接官から指摘されたことに関して、しっかり自分で考えた上で納得のいく返答をしましょう。

ケース4:怒鳴る

面接中に怒鳴るのは、よっぽど学生側が相手を怒らすことをしない限り、大の大人がするにはあり得ない行動でしょう。面接の場では学生と対等であり、いくら年長者であっても、非常識な行動ですし、失礼極まりありません。怒鳴り散らすなど、時代錯誤でもあります。
【対処法】
もし入社したら、この面接官も社員(社長)として在籍しているのだから、今後も付き合っていかなければなりません。怒鳴られて、納得ができず、もうこの会社でやっていけないと思えば、選考辞退をしたほうが良いレベルです。ですが、面接官が認識を誤って怒りに触れた場合もあります。なぜ怒鳴られるのかをまず考えましょう。

ケース5:リアクションがない

一生懸命アピールして話をしても、全くリアクションがないと心配になりますよね。せめてうなずくなど何かしらリアクションはしてほしいものです。面接は双方とのコミュニケーションの場なので、リアクションがないとまずいことを言ったのではないか、落ちたのではないかとだんだん負の連鎖を引き起こしかねません。そして最終的には、本来の自分を見せれず、選考に通過できない恐れもあります。
【面接官の行動の例】
・笑わない
・無表情
・声に抑揚がない
・常にパソコンで議事録をとっている
・資料を見て、下を向いたまま
・何を話しても同じ反応 「ふーん」「そうなんだ」
・求職者の発言にリアクションせず、次の質問をする
【対処法】
これも気にしないことが一番です。面接官が面接のやり方を理解していなかったり、もともと反応が薄いだけかもしれません。自分に興味がないのかなと不安になりますが、いつも通り、落ち着いて平常心で乗り切りましょう。

圧迫面接の種類と意図、対処法とは

【圧迫面接の切り抜け方】自分が圧迫だと感じたらどうする?

真の意図や思考を的確に答える

面接官がその返答に理解をしていないだけかもしれません。自分の意思や気持ちを的確に回答をして、誤解を与えることがないように伝えましょう。もし自分に非があるのなら、認めることも大切です。相手の意見に納得した上で、さらに自分の意見を展開していきましょう。

いつも通り対応する

面接官がたまたま自分に合わない、苦手なタイプなのかもしれません。変に気にせずに、いつも通り、ありのまま対応しましょう。意識をしすぎると、かえって緊張して、本来の自分を出せません。
ついつい年長者が年少者に偉そうにしてしまうのも、無意識にしてしまっていることが多いです。社会に出ても、入社をしても、そういった風潮のある会社は今もなお少なくありません。少々時代錯誤な気もしますが、そういうものだと、割り切って対応しましょう。

なんとかやり過ごして、終了後に今後を再考する

圧迫面接はその意図があるのかないのかに関わらず、自分自身の感じ方によってメンタル面が異なってきます。圧迫だと感じても、入社したい意思があるのなら、なんとか耐えてやり過ごすしかありません。私自身、圧迫面接を受けたとき、あまり気にせず、「こういう人もいるんだな」と割り切って回答を続けていました。(半分話を聞いていなく、受け流していた節もあります・・・)
まずは大人な対応を心がけて、面接が終わった後に、選考を続けるか(入社をするのか)検討してください。面接の間は、堂々として相手に良い印象を与えましょう。
もし入社したら、この面接官も社員(社長)として在籍しているのだから、今後も付き合っていかなければなりません。もし、圧迫面接の相手の態度が苦手だったりつらかったり耐えられないのなら、入社をしても辛いだけです。自分のためにも、ほんとに入社をしたいのか、ここでやっていけるのか、自分の気持ちを再考しましょう。

【おまけ】実録・圧迫面接体験談

筆者が新卒採用で受けた某サービス会社での圧迫面接の体験談について紹介します。圧迫面接とは一概には言えませんが、あくまでも参考となれば幸いです。

最終面接にて、社長と役員との面接でした。それまでに受けた面接で他の社員から最終面接は社長でけっこうクセの強い人だと聞かされていました。案の定、お聞きしていた通り、大声で怒鳴るような口の悪い方でした。
志望動機などは全く聞かれず、自分の生い立ち、家族構成を中心に聞かれました。私は地方から就職を目指していたので、「地元がいいんじゃない?」「家族が悲しむんじゃない?」とか、「両親含む身内が亡くなっても、お葬式に出れないこともあるけどいいの?」と家族のことについて追い込まれました。また、浪人をしていた経歴もあり、自分の歩んだ人生を罵倒されたり、「お前」と呼ばれたり、「このようでは(今のままの状態)ではいけない」と見下されたりしました。反応が薄い部分もありましたが、不安な顔をしないように口角を上げて堂々とした姿を見せました。

自分の至らない部分があったのは事実でしたので、その部分は認め受け入れつつも、あまり気にせず、「大声で怒鳴る口の悪い方だな」、「こういう人もいるんだな」と割り切ってお話をすることに意識を向けていました。
その後、無事内定もいただき、悩んだ末、希望の業界だったことで将来の自己成長を期待して入社をしました。
圧迫面接で感じた印象のとおり、入社後は大変な部分もありましたが、自己成長はもちろんメンタル面でより強くなったと感じています。(現在はさらなるスキルアップのため退職済)

【おまけ】実録・圧迫面接体験談

まとめ

圧迫面接で本来の自分を出せないのはもったいないことです。圧迫面接は理性的な面接ではなく、準備して整理した自分の考えを否定したり、ストレス耐性の有無をはかります。圧迫面接で学生の能力や魅力のすべてがわかるとは言い切れませんし、面接官のスキルが足りない可能性もあります。そういった風潮のある会社で働こうと思えるかはあなたの判断次第です。面接の前や後に、自分がどういった環境で働きたいか、何を大事にしているかを改めて考え直してみてください。

参考
:https://mitsucari.com/blog/stress_interview_examples/

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