「就活の軸」とは何か?

「就活の軸」とは「自分が企業や業種を選ぶときの基準になるもの」で「あなたが就活をする上で企業に求める絶対に譲れない自分なりの価値観」のことです。「就活の軸」は1つの企業に対して考える志望動機とは違い、自分自身が会社に求めること、価値観なので人それぞれ異なります。「就活の軸」を定めることで、自分の考えや価値観を理解し、入社後の働き方や目指す姿を想像しやすくなります。就活を始める前に「会社選びの決め手となるものは何か」「自分は主に何を見て就活をするのか」を明確にして「就活の軸」を決めてから就活を始めましょう。

「就活の軸」とは何か?

企業が「就活の軸」を聞く理由

企業側が面接の際などに「就活の軸」を聞く理由はきちんとした理由がありました。2点ございますので、ご説明したいと思います。

①学生の価値観・考えを知りたいから

採用担当者が面接の際に「就活の軸」を聞く1番の理由は志望者である学生が就活をする上で持っている価値観や考えを知りたいからです。「就活の軸」は、学生が企業選びで重要視していることで、企業側は学生が働く上で何を大切にしようと考えているのかを知りたいと思い、質問します。

②会社とマッチしているか確認したいから

「就活の軸」を聞くことによって、学生が「どんな考え方をしているのか」「入社してからどんなことを成し遂げたいと思っているのか」「どんな環境を望んでいるのか」を知ることができます。それらを知り「学生の価値観や考え」と「会社の社風や企業理念」などがマッチしているかを確認しています。
会社との相性が合わずに入社してしまうと早期退職に繋がりかねません。会社は社員にできるだけ長く働いて欲しいものです。そういったミスマッチを防ぐためにも、面接時に「就活の軸」を聞く必要があると言えます。

企業が「就活の軸」を聞く理由

「就活の軸」を定めるメリット

学生が「就活の軸」を定めるメリットが2点ございますので、ご説明したいと思います。

①就活が円滑に進む

就活を始める前に「就活の軸」を明確に決めておくと、「自分の価値観や考え」と「会社の社風や企業理念」が合うか合わないかが迷わずに判断できるようになります。
内定が早く欲しいがために就活の軸を決めずに入社すると、早期退職のリスクがあります。「自分の価値観や考えてに合った企業に入社すること」が就活する上で一番大切なことですので、「就活の軸」を必ず決めて就活をしましょう。

②今後の人生設計に役立つ

「就活の軸」は学生の価値観や考えであり「どのようにキャリアアップしていきたいのか」「どのような環境で働きたいのか」が明確に分かります。「就活の軸」は自分自身の将来像を想像しやすくなり、今後の人生設計を計画する際に役に立つことができます。

「就活の軸」を定めるメリット

【就活の軸の決め方】5つの手順

「就活の軸」の決め方を5つの手順でまとめてみましたので、ご説明したいと思います。

①自己分析をする

今までの自分が経験してきた出来事を洗い出し、その当時のモチベーション・源泉を探りましょう。感情が大きく揺れ動かされた出来事でもOKです。
その際に、起こった出来事に対して自分が何を考え何をしてきたかを思い出して、書き出しましょう。

②キャリアプランを立てる

①を踏まえて、働く上で自分が将来どのようなことをしたいのか、入社後の小さな目標から10年後のキャリアプランまで考えましょう。もし、やりたいことが浮かばない場合は、今までやってきたことに関連することから考えるのも良いかと思います。

③自分が何をしたいのか

①と②で共通するポイントを書き出して、自分に向いているやりたいことをピックアップしましょう。もちろん②でやりたいことがあって①に無い場合でも、チャレンジしたいという思いがあれば、十分OKです。

④業界・企業研究をする

業界や企業の理念や雰囲気・その企業独自の特徴をHPなどを研究し、見出しておきましょう。HPを見るとその業界独特の雰囲気や年々の売上傾向、企業の目指すところなど、会社によってバラバラです。

ある程度、業界・企業研究が出来たら①②③を踏まえて、自分のやりたいことと共通点がある業界や企業を探していきましょう。
例えば「経営方針が自分のキャリアプランと似通っている」「海外勤務のチャンスがある」「何度も新規事業にチャレンジしている風土がある」など自己分析から自分の特徴が分かり、企業を絞ることが可能になります。

⑤就活の軸の解答を作る

必要な要素=軸(希望や条件)はなぜその軸になったのか、なぜその希望・条件になったのか、希望するきっかけになった具体的なエピソードを作りましょう。

【就活の軸の決め方】5つの手順

「就活の軸」を決める際に注意すべきポイント

「就活の軸」を決める際に注意すべき点が2点ございますので、ご説明したいと思います。

①「本音の軸」と「建前の軸」があること

自分の本心である「本音の軸」と面接での評価を得るための「建前の軸」があることをしっかりと認識しておきましょう。
例えば「本音の軸」が給料がいい会社だとしても、それを面接官に伝えては給料が悪くなればこの学生はやめてしまうのか と判断されます。ここで必要になってくるの「建前の軸」です。「本音の軸」が給料がいい会社だとすれば、「建前の軸」は例えば「頑張りを評価してくれる会社」という風になります。

②「就活の軸がない」は低評価に

採用担当者も「知っている企業だから」「紹介されて」と応募してくる学生が一定数いることは理解しています。ですが面接の場で急ごしらえの理由でそれを隠そうとしては論理的な回答ができません。あくまで事前に「就活の軸」は定めておきましょう。

「就活の軸」を決める際に注意すべきポイント

避けた方がいい「就活の軸」

①福利厚生や待遇・給与を全面に出した軸

「就活の軸」はあくまでも自分の価値観なので明確な正解はありません。しかし「福利厚生がしっかりしているかどうか」などは避けましょう。先ほど述べたように「建前の軸」にしましょう。そのまま面接で答えてしまうと「条件面だけで自社を選んだのか」と思われる可能性が高いです。

②大手・有名企業かどうか

「自社が大手・有名企業と言われたら面接官も嬉しいのではないか?」と考えて就活の軸に「大手・有名企業かどうか」と答える学生もいます。ですが、これも③同様に条件面だけを見ているに過ぎないと思われがちです。大手・有名企業と答えるのであれば、具体的にその業界の大手とそれ以外の企業の違いを分析すれば良いと思います。

③親が納得するかどうか

「親を尊敬しており、親が納得する会社かどうかを軸にしています。」という場合、親を尊敬することも、人の意見を聞くことも、それ自体はとても良いことです。しかし、自分自身が働く企業を選ぶのに親の納得が必要となると、自立していない人物と見なされてしまいます。親の意見も大切ですが、実際に働くのは学生自身です。親のことは一旦置いときましょう。

④すべての業界に当てはまる軸

「自分が興味がある仕事かどうか」「人の役に立つかどうか」などすべての業界に当てはまる軸は避けましょう。このように浅い回答をすると自己分析がきちんと出来てないと思われてしまいます。「就活の軸」をしっかりと考えておきましょう。

避けた方がいい「就活の軸」

まとめ

今回は「就活の軸」の説明や「就活の軸」を聞く理由、「就活の軸」を定めるメリット、決め方、決める際に注意すべきポイントについてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。「就活の軸」をきちんと決めておかないと就活で困ることが分かりました。就活が本格化して忙しくなる前に「就活の軸」を決めておきましょう。

まとめ

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