企業が「部活で学んだこと」を選考で聞く理由

①学生の人柄や価値観を知りたい

多くの企業は志望してきた学生の人柄を重要視しています。人柄を知ることで、志望者の根底にある考え方や思いを引き出し、採用担当者は、企業が求める人材とマッチするかどうか見極めようとします。人柄は仕事の取り組み方や行動に大きく影響します。志望者から「部活で学んだこと」について聞き、人柄を知ることで企業が求める人物像にふさわしい人材であるか判断に役立てます。

②目的意識やプロセスがあるかどうか

企業が知りたいのは、あなたが部活で「目的を持って取り組んだか」「課題解決や目標達成までのプロセスでどういう行動したか」です。面接官に「部活で学んだこと」を聞かれた際に部活の成績をメインで答える学生がいますが、面接官が本当に知りたいのは学生の取り組み方です。どのような目標設定をして、結果を出すために起こした具体的な行動など、目標達成までのプロセスをメインに伝えましょう。

企業が「部活で学んだこと」を選考で聞く理由

「部活で学んだこと」を選考で上手く伝えるコツ

②結論から話す

どのような質問でも、質問には結論から話しましょう。この場合は「私は部活で〇〇を学びました。」と単刀直入に結論を伝え、その後にその学んだことを裏付ける部活のエピソードを具体的に説明していきます。質問に対する的確な結論を最初に伝え、その後に具体的なエピソードを添えることによって、内容が整理され採用担当者も「部活で学んだこと」を理解しやすくなります。

②具体的なエピソードを述べる

「部活で学んだこと」を結論から伝えたら、次はそれを裏付けるエピソードを添えてわかりやすい内容にしましょう。より具体的なエピソードを話しますと説得力が増し、理解しやすい内容となります。「どのような目的を掲げたのか」「目標達成するためにどのように取り組んだのか」を具体的に述べる必要があります。
ここではチームとしての目標より「個人的な目標」を取り上げたほうが良いと思います。
例えば、チーム全体で全国大会出場という目標を掲げていたなら、それを達成するために自分はどのような目標を立てて行動したのかを話しましょう。「チームのためにどう行動したのか」ということは仕事にも置き換えられ、面接官が入社後の姿を想像しやすくなります。

③「部活で学んだこと」を企業でどう活かせるのか

部活を頑張り、いろんなことを学んだとしても、それを仕事で活かせなければ意味がありません。「部活で学んだこと」をしっかりアピールすることも大切ですが、具体的に仕事でどのように活かすことができるのかを伝えることも大切です。その「学んだこと」を仕事でどのように活かせるかを具体的に伝えることで、面接官は企業で活躍している姿が想像しやすくなり、他の就活生と差別化に繋がります。また面接官に「入社後のビジョンがハッキリしている」と好印象を持たれる可能性が高いです。

「部活で学んだこと」を選考で上手く伝えるコツ

「部活で学んだこと」を選考で伝える際の注意すべきポイント

①専門用語は用いない

「部活で学んだこと」を伝える面接官は、あなたの部活について何も知りません。しかし、面接官のことを忘れて、つい部活の専門用語を使ってしまう学生がいます。目標達成へのプロセスがきちんとしていても専門用語がたくさんあると面接官に内容が伝わりません。なので「部活で学んだこと」を答える際は、専門用語の使用を避けましょう。書き終わったら、他者に読んでもらったり、何度も見直しをして確認しましょう。

②エピソードは1つに絞る

「部活で学んだこと」を裏付ける具体的なエピソードは1つのエピソードに絞って書きましょう。部活でいろんなことを学び、それを伝えたい気持ちから複数のエピソードを盛り込んで聞くと、最も伝えたいことが面接官に伝わりにくくなります。また複数のエピソードですと1つのエピソードの内容が薄くなってしまいますので、1つのエピソードに絞り、深く掘り下げて具体的で説得力のある内容にしましょう。

③嘘や誇張はNG

部長や副部長といった役職の経験がないのにあると嘘をついたり、大会に優勝していないのに優勝したとか誇張するのは絶対にNGです。日々、多くの学生を見ている採用担当者には、嘘や過度に誇張した内容では違和感を与え、すぐ嘘がバレてしまいます。かえってマイナス評価に繋がってしまうのでやめましょう。少しでも自分を良く見せようと思うかも知れませんが、面接官は役職や成績をそこまでメインで見ていません。面接官が見ている点は課題の解決や目標達成に向けてあなたがとった行動です。「部活で学んだこと」を裏付けるエピソードは、派手なものでなくても構いません。ちょっとした目標達成のためにあなたがどのように考えて行動し、何を学んだのかを伝えることが最も大切です。

④ネガティヴな内容は避ける

部活を頑張ってきた人は「自分に厳しく、辛いときにも頑張れる精神力」を持っていると思われやすいです。なので「ずる休み」や「遅刻が多かった」などマイナスな印象を与えてしまうようなネガティブな表情をあえて使う必要はありません。「昔はそうだったが、今は改善された」といった内容にしても、マイナスな印象を与えてしまう可能性があります。「部活っで学んだこと」を答える時には、プラスな印象を与えるポジティブな表現を積極的に使うようにしましょう。

「部活で学んだこと」を選考で伝える際の注意すべきポイント

役職別「部活で学んだこと」一覧

①部長

部長はチームをまとめる役割があり、全員で同じ目標を追う上で、チームの団結力を形作る重要な役割を果たします。部長経験がある学生が最もよく使うのが「リーダーシップ」ですが、他にも以下のようなことがあげられます。

・主体性
・周囲に働きかける力
・実行力
・マネジメント力
・責任感

部長という役職は、チームメイトの「信頼」がないと務まりません。周りから信頼されるリーダーは、会社にとって喉から手が出るほど採用したい人材であると言えます。

②副部長

副部長は部長の補佐をする役割を担います。部長の手の回らない部分を担当したり、部長の判断を客観的にみて意見を提案したりする場面も多いでしょう。

・客観的に物事をみる
・柔軟性
・課題解決力
・人と人を繋ぐ能力
・組織の調整

補佐のポジションだからこそ学んだことがあるはずです。

③マネージャー

マネージャーは、チーム全体をサポートする役割を担っています。雑用を引き受けるだけでなく、練習メニューの考案や部員の悩み相談など、さまざまな面から部員をサポートしています。

・課題発見力
・ホスピタリティー
・サポート力
・周りを見て行動すること
・組織の雰囲気を良くすること
・場を和ませること

④役職なし

役割のない学生は「すごいエピソードがない」と不安になりがちですが、面接官は肩書きではなく「部活で何を学んだか」を見ているので心配いりません。特に役割がなかった場合でも、以下のようなことを学んだこととして伝えるといいでしょう。

・協調性
・継続力
・忍耐力

大学4年間を部活に費やした学生であれば「忍耐力」や「継続力」は高評価につながります。1つのことを継続するのは簡単なようで意外と難しいため、面接官に「最後まで投げ出さずに働いてくれそうだ。」という印象を与えることができます。

役職別「部活で学んだこと」一覧

まとめ

今回は面接で「部活で学んだこと」を聞く理由や答え方のコツ・答える際の注意すべきポイント・役職別「部活で学んだこと」についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。ここで聞かれている質問は、役職や好成績ではなく「目標達成のためのプロセス」について具体的に答えることが重要であることが分かりました。「何を目標に掲げて、達成すためにどのような行動を取ったか」を具体的に回答できるようにしておきましょう。

まとめ

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