自分のやってきたことに「ものさし」を使ってみる。

例えば、私が仮に「10年間、毎日欠かさず30分間の筋トレを行っている」と申し上げた瞬間に、きっとほとんどの方が「すごいな!」と思われたはずです。それは皆さんが誰でもイメージできる「数値」と「単位」を使ったことにより、その度合を掌握できたからです。

一方で、皆さんの主観で、「忙しいときであっても筋トレをずっと頑張ってきました」などと話されても、こちらには上手く伝わってきません。

このように皆さんがやってきた事実にものさしを引くことが、面接官にも分かりやすく伝わる最適な手段と私は考えます。

例えば、下記のようなエピソードを聞かされた時に、皆さんが面接官だったらどう思うしょうか。
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私は大学時代に飲食店のアルバイトに尽力しました。
特に、ご注文時にお客様から呼ばれる前に、自分からタイミングを見はからってご注文を聞くように気をつけていたところ、お客様から大変喜んでもらえました。
私はこのように、先回りができる長所を貴社でも活かして参ります。
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恐らく皆様が感じた印象は、「普通」なのではないでしょうか?

先回りはできる人なのだろうけど、いかにすごいことなのか、多くの応募者がいるなかで、あえてこの方を採用するメリットって何だろうなとか、正直懸念が生じてしまいます。

ただ、ものさしを使った下記のような言い回しだといかがでしょうか。
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私は大学時代に3年間、飲食店のアルバイトを継続しております。
20人いるアルバイトの中で私だけが、店長から「先回りの鬼」と呼ばれております。
「待たない、追う!」という自分の方針を決めて、アクションをし続けた結果、全アルバイトの中で「先回りランキング」1位に選ばれました。
このように、先回りができる長所を貴社でも活かして参ります。
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先ほどよりも魅力的に感じませんか?

『分母と分子』を使ってみる。

ものさしを使ううえで意識すべき点は、ずばり「比較」することです。
常識や平均値と比較したり、上記だと周りのアルバイトと比較しています。もしくは、過去の自分と比較するのも1つでしょう(1年前はTOEICが400点だったのが、努力の結果、今では800点になった等)。

その比較でご自身の実績を尖らせられるのが、『分母と分子』です。

分母にくるのはその組織の人数、つまり「何人中」であるかです。
上記ですとアルバイト20人中ですね。

インパクトを残すのであれば、分子にくるのはできるだけ『1』でありたいです。『1』だと例えばNO.1(1位、金賞、優勝等)があります。

しかし、そういった実績がないといった方はOnly1を探せば良いのです!分かりやすい例ですと、キャプテンやリーダー、部長などその組織で唯一の役職があります。

ただ、それもないという方は、実は2つの方法があります。

No.1やOnly1の見つけ方

1つ目は、人からもらった「セリフ」です。
例えば、20人のアルバイトで私「だけ」が『先回りの鬼』と呼ばれた。
その時点で貴重な1/20なのです。

もしそういったことを言われたことがなければ、店長さんや先輩や常連のお客様に「私だけの◯◯って何ですかね?」って聞いてみれば良いのです。
すると、「君だけはいつも真面目に仕事に取り組んでくれたよね。」「君だけはいつも笑顔でお客様対応をしていたね」などなど!
それを言われた時点で、立派な貴方のOnly1が成立します。

2つ目は、自主作成「アンケート」です。
まずこの20人のアルバイトの中でこれだけは負けないという長所を3つほど仮説を立ててみます。あとは検証するだけです。
A4の用紙に『この中で一番先回りできるのは誰だ!?』といったアンケートを作って、20人のアルバイトの人達の名前を書き出して、あとは20人に「5秒で終わるから、20人の中から1人だけ◯をつけてください。」と言ってアンケートを回収し、集計し、もし得票数が一番になる項目があるのでしたら、それは立派なNo.1になります。

まだまだ皆さんのこれまでやってきたことには、気付いていない可能性があるかもしれません。でも、それに気付いて、それの表現方法次第では、大きな武器に変わります。

是非、前回の「3つの背景(武器)」と「ものさし」を使って、自信に満ちた自己PRを仕上げてみてください!

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