就活の面接で英語力は評価対象になるのか
そもそも就活の面接で英語は必要なのかと疑問に思うところですが、外資系企業を中心に一定の英語力を受験者に求めるところは少なくありません。具体的には、TOEICのスコアに最低基準を設けたり、面接やグループディスカッションを英語で実施したりする企業もあります。また、入社時だけでなく、昇進や海外赴任をするための条件としてTOEICスコアを必要にしている企業も増えています。国内企業における社内グローバル化は進んでいることからも、今後は就活生にも最低限の英語力を求めるシーンも増えてくることでしょう。
英語力が問われる場面は、「EC(エントリーシート)」「(Webテスト)筆記試験」「面接」の3つ。
詳しくは後述しますが、TOEICのスコアを採用基準にしているところも少なくありません。また、英語力を必要としている企業であれば、SPI以外に独自で英語試験を実施しているところもあります。
就活生のTOEICレベル
それでは、就活時のTOEICレベルはどれくらいが基準値となるのでしょうか。他の受験者と差をつけるためにも、ここでは大学のレベル別に紹介していきたいと思います。もちろん、最高スコアである990点に近ければ近いほど有利になることは言うまでもありません。
一般的な就活生
英語を主専攻としていない学生であれば、600点以上のスコアを取得していると就活で有利になると言われています。なぜなら、多くの企業が昇進条件にしているのが600点以上だからです。ただし留学経験があるなど、英語力をアピールしたい学生の場合は700点以上を目指しましょう。もしもTOEICを受験したことがないのであれば、それ以外の部分でアピールする必要があります。
旧帝大の就活生
学力が高いとされる旧帝大レベルであれば、700点以上のスコアを取っていると予想されます。ただし英語が得意な人は800点以上を取っていることもあるので、700点に満足せずに勉強をしましょう。またこれらの大学に通っている場合でTOEICスコアが低い場合は、「御社への入社が決まったら勉強します」といった前向きな発言をすることも内定が近づく秘訣かもしれません。
早慶
一般的な評価の対象となるのは600点以上ですが、早慶レベルの大学に入学できる学生であれば600点くらい取れて当然、と考えられることもあります。また700点以上の学生ももちろん、800点以上の学生もいます。また人気の総合商社や外資系金融などの企業を受ける場合は、最低730点は必要です。
帰国子女
TOEICのスコアは英語が話せる基準ではありません。そのため、ネイティブがTOEICを受験して必ずしもハイスコアになるとも限らないのです。しかし、国内企業においてTOEICはひとつの判断基準になっているのも事実。帰国子女であれば、最低でも800点以上は取得しておかないと、英語をアピールポイントとして使うのは難しいでしょう。
企業別TOEICスコア参考値
TOIECスコア参考値 企業名
・TOEIC900点以上
リソース・グローバル・プロフェッショナル・ジャパン株式会社
・TOEIC850点以上
オーストラリア大使館(商務官)
NTTコミュニケーションズ株式会社
・TOEIC800点以上
楽天株式会社
株式会社コナミデジタルエンタテインメント(ゲームプランナー)
野村不動産株式会社
株式会社サテライト(海外担当)
住友不動産株式会社
大阪ガス株式会社(国際会計)
・TOEIC750点以上
株式会社ジェイティービー
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
グラクソ・スミスクライン株式会社
ジェネシス・システムズ・グループ・ジャパン株式会社
三菱自動車工業株式会社
アイデックス ラボラトリーズ 株式会社
・TOEIC730点以上
日産自動車株式会社
武田薬品工業株式会社
ユニリーバ・ジャパン
ソフトバンクグループ株式会社
・TOEIC700点以上
株式会社ファーストリテイリング
日本電信電話株式会社
日本フローサーブ株式会社
ヤマト運輸株式会社
株式会社ジーシー
旭化成株式会社
アークレイ株式会社(事業開発・経営管理)
株式会社ブリヂストン
三菱電機株式会社(営業)
東京電力株式会社
マツダ株式会社(SE)
三菱自動車工業株式会社(事務職)
・TOEIC650点以上
オリックス株式会社
アサヒビール株式会社
三菱日立パワーシステムズ株式会社
シチズン時計株式会社
東芝機械株式会社(工作機会営業)
矢崎総業株式会社(生産管理)
株式会社本田技術研究所(二輪研究開発)
タケモトピアノ株式会社(海外営業)
・TOEIC600点以上
日本アイ・ビー・エム株式会社
住友商事株式会社
全日本空輸株式会社
日産トレーデイングジャパン株式会社(輸入貿易事務)
エイヴィエルジャパン株式会社
第一実業株式会社(営業)
日本オラクル株式会社(セールス)
・TOEIC500点以上
株式会社日立製作所
川崎重工業株式会社(プラント関係)
株式会社夢テクノロジー
株式会社サンリオコーポレーション(海外営業)
パナソニック株式会社(ソフトウェア設計)
・TOEIC470点以上
富士重工業株式会社
基本的には、外資系企業や海外に拠点を置いている企業を中心にTOEICスコアが必要になることが多いようです。また、企業によっては一部の職種のみTOEICを採用基準にしています。ただ、これらの企業に内定をもらっている就活生の中には、基準値に達していない人もいます。あくまでも参考程度にとどめておいて、英語力が足りなくても諦めずに取り組んでみましょう。
TOEIC対策方法
入社したい企業が英語力を必要としている、もしくは英語力をアピールポイントのひとつとして使いたいという就活生も少なくないでしょう。前述した通り、TOEICのスコアを採用基準にしている企業も少なくありません。ハイスコアを取得するために、基本的な対策方法を学んでいきましょう。
TOIECに出る単語を覚える
TOEICでハイスコアを取得するためには、頻出単語を覚える必要があります。TOEICはスピード勝負です。ただ覚えるのではなく、その単語を日本語と同じくらい理解できるようにマスターしましょう。そこでおすすめなのが「金のフレーズ」です。TOEICを毎回受験している筆者が、実際に出題された単語ばかりを紡いで作られています。
TOEICに必要な文法をマスターする
確実に点数を取っておきたいのが、Part 5, 6の文法問題です。苦手意識を持っている人も少なくないですが、TOEICに難しい文法は出題されません。そこでおすすめなのが「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」です。1049問収録というボリュームで、質問ごとに丁寧に解説されているだけでなく、間違い選択肢がなぜ不正解なのかまで書かれています。
【豆知識】面接で使える英語フレーズ10選
外資系企業などでは、英語面接を取り入れているところもあります。焦らずに受け答えができるようにするためにも、英語面接の対策をしていきましょう。
①入室時の会話
Interviewer: “Please come in.”
(面接官:どうぞ、お入りください。)
Applicant: “Good afternoon. I am Taro Ueda. Pleased to meet you.”
(受験者:こんにちは。上田太郎です。お会いできて光栄です。)
②自己紹介
Interviewer: “Please introduce yourself.”
(面接官:あなたについて教えてください。)
Applicant: “I am Taro Ueda. I am majoring in business administration at Waseda University.
(受験者:私の名前は上田太郎です。早稲田大学で経営学を学んでいます。)
③志望動機
Interviewer: “Why are you interested in working for us ?”
(面接官:志望動機を教えてください。)
Applicant: “There are three reasons why I would like to work for this company. At first, ……. Secondly, ……. At last, …….”
(受験者:私が御社で働きたい理由は3つあります。まず……、2つ目は……、最後の理由として……です。)
④長所
Interviewer: “What is your greatest strength ?”
(面接官:あなたの長所は何ですか?)
Applicant: “My greatest strength is……”
(受験者:私の長所は……です。)
⑤短所
Interviewer: “What is your greatest weakness?”
(面接官:あなたの短所は何ですか?)
Applicant: “My greatest weakness is”
(受験者:私の短所は……です。)
※”I do not have any weaknesses.”(弱点はありません)と答えるのは避けましょう。
⑥スモールトーク
Interviewer: “The office can be hard to find. Did you have any trouble?”
(面接官:弊社には迷わずに来れましたか?)
Applicant: “No, I found your office easily.”
(受験者:いいえ、簡単に見つかりました。)
⑦職種に関する質問
Interviewer: “Why do you want this position?”
(面接官:どうしてこの職種に就きたいのですか?)
Applicant: “I want this position because……”
(受験者:この職種に就きたい理由は……だからです。)
⑧転勤
Interviewer: “Are you willing to relocate?”
(面接官:転勤はできますか?)
Applicant: “There is no problem.”
(受験者:問題ありません。)
⑨最後の質問
Interviewer: “Have you got any questions?”
(面接官:何か質問はありますか?)
Applicant: “What are the company’s long-term plans?”
(受験者:御社が掲げる事業の長期計画を教えてください。)
⑩別れ際の挨拶
Interviewer: “That’s the end of the interview”
(面接官:これで面接は終わりです。)
Applicant: “Thank you very much for your time today.”
(受験者:貴重な時間をありがとうございました。)
まとめ
就活の面接で必要な英語力は企業によって大きく異なりますが、近年は最低限の英語スキルは求められるようになっています。英語力で落とされることはないかもしれませんが、英語力のおかげで内定がもらえたということは往々にしてあります。
自分が受ける企業はどのような業界で職種なのかを理解し、自分に必要なTOEICに点数を取るために、早いうちから努力しておきましょう。
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