メールで面接日程通知が送られてきたらどう返信する?
一般的に、書類選考を通過するとその通知とともに面接の日程調整の連絡が入ることが多く、ほとんどの人が就活を通して日程調整のやり取りをすることになると思います。お互いに調整をするということですので、就活をスムーズに進めるためにはメールの送り方が大切になります。早速、面接の日程調整をする際のやり取りをパターンごとに見ていきましょう。
面接参加を希望するとき
企業から送られてきた日程で面接への参加が可能な場合は、「面接のご連絡をいただきありがとうございます」というお礼の挨拶とともに、「それでは、こちらで伺わせていただきます」と送られてきた日時や場所を引用して記載し、内容に間違いがないかお互いに確認できるようにします。この時、内容を書き間違えないように送られてきた内容をそのままコピーして貼り付けるようにしましょう。
参加ができない・辞退するとき
企業から送られてきた日程で面接の参加ができず辞退する場合も、必ず返信でその旨を担当者に伝えましょう。何よりも、無断欠席や無視は一番のマナー違反です。メールではまず日程の調整をしてもらったお礼を伝え、キャンセルでご迷惑をおかけしてしまうことへの謝罪を述べるようにしましょう。
「貴社のますますご発展をお祈り申し上げます」とくくると、印象の良いメールになります。
別日程に変更を提案したいとき
企業から送られてきた日程で面接の参加ができず、別日での再調整を希望する場合は、まず「ぜひ選考に参加させていただければと存じます」と、参加の意思を伝えましょう。その上で「提示いただいた日程は参加が難しい」旨を伝え、別の日程を自ら提示しましょう。この際、1つしか候補を書かなかった場合、都合が合うまで何度もやり取りをしなければならないため、必ず3つ程度候補を上げるようにしましょう。
面接日程への返信メールの書き方のポイント
メールを返信する際には、社会人のルールやビジネスマナーを意識しましょう。メールの打ち方一つで、企業からの印象は大きく変わります。メールの内容が悪くて選考がスムーズに進まなかった、などということがないように注意しましょう。ビジネスマナーに自信がある人も、改めて見直しておくと安心です。
件名は触らずRe:〇〇のままにする
メールへ返信をする場合、「返信」モードにすると「Re:○○」という表記が自動的に件名に入ります。「日程調整」に対しての「返信」ということが一目でわかりますので、日程調整のメールのやり取りでは件名は触らずにそのままの状態で問題ありません。採用担当者は多くの学生からのメールをさばいていますから、逆に編集して変えてしまうと、別件とみなされ見落とされてしまう危険性もあります。何も触らないことをおすすめします。
就活メールの基本を守る
日程調整のメールでは、ビジネスマナーを意識しましょう。普段のプライベートなメールとは違い、件名・宛名・本文・署名を欠かさず入れるのはもちろん、就活メールの基本として、返信はできるだけ24時間以内にするようにしましょう。メールを送る時間帯については、その企業が稼働している時間帯に届くようにするのがマナーです。どんなに能力やスキルがあっても、ビジネスマナーが守れない人は信用されませんので注意してチェックしましょう。
引用を使って返答する
企業からのメールに返信する際には、必ず「引用返信」をしましょう。引用返信とは、相手からのメールの内容がそのままメールの下に残るもので、これまでのやり取りを読み返すことができます。多くの学生とやり取りをしている採用担当者は、細かい日程などを毎回確認しなおすのは大変ですので、配慮の意味を込めて引用返信するようにしましょう。また、メールで何か質問をされた際も同様に、相手からの質問内容を引用したうえで、「この質問に対する答えである」ということを明確にしましょう。
日程変更の理由を伝える書き方のマナー
既に決定した面接の日程を変更したい場合、どんな理由で伝えたらよいか悩みますよね。もちろん、学業が理由の場合はその旨を正直に伝えるのがよいでしょう。しかし、別の会社の説明会や面接が入った場合は、「他社の選考がある」旨は伝えず、
・「その日は別件がありまして」
・「一身上の都合により」
などとあいまいな表現で伝えるようにしましょう。他社を優先していると認識されると、自社への志望度が低いと思われてしまい、後回しにされてしまうなどの危険性があります。
就活中のメールで面接に関しての返信例文
ポイントやマナーを押さえたところで、次は就活中の面接に関するメールの返信例文を見ていきましょう。ここでは、宛名や署名を含めたメール全体の構成を紹介します。
上記で解説したポイント以外にも、文章の流れや言い回しなどを参考にしてみてください。ビジネスメールに不安のある方は、この例文を自分の情報に置き換えて書くと安心ですよ。
例文① 面接を辞退するとき
件名:面接辞退のご連絡【A大学・田中太郎】
本文:
〇〇株式会社
人事部 佐藤様
いつもお世話になっております。
5月1日の13時より面接のお約束をさせていただいております、
A大学の田中太郎と申します。
本日は、一身上の都合により
貴社の選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
この度はお忙しい中、貴重なお時間を割いて頂いたにもかかわらず
このようなご連絡となり、大変申し訳ございません。
誠に身勝手なお願いではございますが、
お許しいただきたく、お願い申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
—————————————
A大学 経済学部 経済学科
田中太郎/たなかたろう
(郵便番号・住所)
(メールアドレス)
(携帯の電話番号)
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例文② 面接の内容確認(日程や持ち物)
件名:面接の確認のご連絡【A大学・田中太郎】
本文:
〇〇株式会社
人事部 佐藤様
いつもお世話になっております。
A大学の田中太郎と申します。
この度は、面接の日程を調整いただき、
誠にありがとうございます。
面接の詳細に関して確認をさせていただきたく、
ご連絡させていただきました。
ご指示いただきました下記の日程にて、
貴社へお伺いいたします。
日時:5月1日 13時~
場所:貴社丸の内オフィス 25階
持ち物:履歴書、筆記用具
この度は、貴重なお時間を頂き感謝申し上げます。
それでは、当日はどうぞよろしくお願い致します。
—————————————
A大学 経済学部 経済学科
田中太郎/たなかたろう
(郵便番号・住所)
(メールアドレス)
(携帯の電話番号)
—————————————
面接後はお礼メールを送ろう!【例文紹介】
面接が終わったら、お礼のメールを送ることをおすすめします。お礼メールは必須ではありませんが、時間を割いてもらったことに対して感謝の気持ちを伝えることは、ごく自然なことですよね。また、意欲の高さを伝え、礼儀正しい人という良い印象をもってもらうことも期待できるでしょう。それでは、お礼メールの例文を紹介します。
例文③ 基本の例文
件名:面接のお礼【A大学・田中太郎】
本文:
〇〇株式会社
人事部 佐藤様
お世話になっております。
5月1日に面接のお時間を頂きました
A大学の田中太郎と申します。
この度はお忙しい中、貴重なお時間を割いていただき
誠にありがとうございました。
佐藤様のお話を伺い、
貴社のビジネスをスピーディにグローバル展開している勢いを大変魅力的に感じ、
貴社への志望意欲がさらに高まりました。
今回の面接で良い結果を頂けた際には、
貴社で活躍する人材になれるよう、自己研鑽を続けていく所存です。
ご多忙かと存じますので、ご返信には及びません。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
—————————————
A大学 経済学部 経済学科
田中太郎/たなかたろう
(郵便番号・住所)
(メールアドレス)
(携帯の電話番号)
—————————————
例文④ 転職面接のとき
件名:面接のお礼【株式会社◇◇・田中太郎】
本文:
〇〇株式会社
人事部 佐藤様
お世話になっております。
本日、面接のお時間を頂きました
株式会社◇◇の田中太郎と申します。
この度はお忙しい中、面接の機会をいただきまして
誠にありがとうございました。
これまで知らなかった貴社の深い部分まで
お話を聞かせていただくことができ、
非常に有意義時な時間を過ごすことができましたこと
心より感謝申し上げます。
取り急ぎお礼をお伝えしたく、ご連絡をさせて頂きましたが
御多忙かと存じますので、ご返信には及びません。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
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株式会社◇◇
田中太郎/たなかたろう
(郵便番号・住所)
(メールアドレス)
(携帯の電話番号)
—————————————
メールで使いがちな言い回しの間違いに注意
最後に、就活生が間違えがちな言い回しについて解説します。少しずつ丁寧な表現を覚えてきた頃かもしれませんが、気を抜くと以下のような表現を誤ってしまう方がいます。
どんなに良いことが書かれているメールでも、一つでもおかしな表現が入っているとメール全体の印象が悪くなってしまう恐れがあります。言い回しには十分気をつけるようにしましょう。
御社を「貴社」に
「あなたの会社」を「御社」と表現することを知っている学生は多いと思います。しかし、「御社」は話し言葉のみで使われるもので、書き言葉だと「貴社」となるのがこの言葉のややこしい所です。ESやメールでは「貴社」を使い、面接や電話では「御社」と、お互いがこんがらがってしまわないように事前に練習をしておきましょう。
とりあえずを「取り急ぎ」に
就活中は、日程の調整などでお互いに保留したり、確認を待ってもらったりということが多々発生しますよね。
そんな時は、「とりあえず」「ひとまず」などの言葉は使用せず、「取り急ぎ」という言葉を使いましょう。「とりあえずご連絡しました」ではなく「取り急ぎご連絡させていただきました」という言い回しが適切です。
分かりました・大丈夫ですを「かしこまりました」
相手から言われた内容に同意したりOKを出したりする場合、「分かりました」「大丈夫です」という表現は一見どちらも丁寧な言葉に聞こえますが、ビジネスでは「かしこまりました」という表現が適切です。そのほかにも、「了解しました」は目上の人には使えない言い回しです。反対に、「承知いたしました」は、ビジネスの場で適切な表現として活用できます。
すみませんを「申し訳ありません」に
面接の日程を変更したい時や選考を辞退したい時など、就活では謝罪をする場面もあります。そんな時、「すみません」という言葉を使用しないようにしましょう。
「すみません」は砕けた話し言葉で、ビジネスでは「申し訳ありません」という表現を用います。文章のバランスに合わせて、「失礼致しました」「恐れ入りますが」などの表現へも言い換えができます。
行くを「伺う」に
面接へ行くことを、「行かせていただきます」と表現するのを目にすることがありますが、正しくは「伺わせていただきます」です。「伺う」は、敬意を払う相手に対して、相手の元へ足を運ぶことを表現する言葉です。上記で紹介してきた言葉の中でも特に日常生活で使うことが極めて少ない言葉ですので、意識して使うようにしましょう。
まとめ
就活で面接の日程調整をする際のメールの返信方法について解説してきましたが、いかがでしたか。企業から形式的なメールが送られてきても、戸惑うことなく自信をもって返信できそうでしょうか。
日程調整やお礼のメールでは、相手が動きやすいように配慮した内容にすることがポイントです。配慮をすれば、自然とその気遣いができる人柄も企業の担当者に伝わるはずです。ここで解説したポイントを押さえながら、メールのやりとりをしてみてくださいね。
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