■面接では予め想定される質問を考えておくべき

まずはなぜ「想定される質問対策」を面接に挑む上でやっておくべきなのかをご紹介しよう。
それは「想定される質問に対して、予め答えを用意しておくことで、面接で焦ることをなくす」ためである。

私が運営する就活スクールでは、面接対策として全員に「面接台本」をつくるように指導している。そして実際に面接台本を作っている人は面接突破率が圧倒的に高い。

ただ皆さんは当然だが、面接ではどのような質問がされるのか、そしてそれらの質問の意図が何で、どのように答えるべきなのかを理解している人はそう多くはないと思う。

それについて次で順番に書いていこう。
一気に説明していくので最後まで付いてきて欲しい。

■面接でされる質問基本編①:「自己紹介・自己PRをお願いします。」

まずは基本編だ。大抵の質問で必ずこの質問をされるだろう。自己紹介を求められたとしても、そこで自己紹介として自己PRを言っても問題はない。
この最初の質問の意図はあなたたちの「緊張ほぐし」のためだ。別にどんな内容を話した所で評価は変わらないし、正直面接官は聞いていない。
しかし裏を返すと、ここで話す内容によって、面接がどのように進むかが決まることもある。ここであるキーワードを話し、面接官がそこに食いついて深堀すれば、そのままその流れで面接が進んでいくのだ。
そこで私が学生に指導するときは「自分の得意パターンに持っていくための種まきとして使うように」と言っている。例えばアルバイトを頑張ってきたのであれば1分以内でその内容で「深堀して欲しいところだけ」を話すのだ。

単に自己紹介や自己PRに終わるのではなくて、次に繋がるネタ提供として活用していこう。

■面接でされる質問基本編②:「志望動機をお願いします」

続いて「志望動機」だ。この質問の意図は「どれくらいあなたは我が社のことを理解していますか?」ということ聞くためである。なぜならば「企業理解=志望度」となる面接官は考えているからである。
単に私が志望する理由は「御社で○○という製品を作って、社会に貢献したいからです」では駄目だ。一切響くことはないだろう。

そうではなくて、「私は御社の○○、△△、□□という特徴や強みがあれば、私の●●を実現出来ると思い志望しています」というように、なぜその会社ではなくてはならないのかを、具体的に調べ上げて説明することが、重要である。

多くの就活生は「やりたい」ことしか話さず「なぜその会社なのか?」が話せていない。つまり企業研究が出来ていない。

企業研究をしっかりした上で志望動機を作り上げることが大切である。ぜひそのことを覚えておいて欲しい。

■面接でされる質問基本編③:「これまでに困難に自ら挑戦してきた経験はあるか?」

この質問は「どれくらいあなたが苦労してきたか」を聞くための質問である。
なぜ苦労話を聞きたいのかというと、それはあなたの「主体性」の有無を確かめるためである。

では単に苦労話を話せば良いのかというと、やはりそうではなくて、今回の質問のように「自分に降り掛かった困難に対して逃げずに向き合い、そしてどのように考えて行動しそれを解決したのか」というストーリーで話す事が大切なのだ。

エピソードは何でも良い。「アルバイト」「サークル」「部活」「趣味」「特技」、何なら極端の話しが「恋愛」でも良いのだ。
正直エピソードの内容なんて大人の試験官にとってみたら「凄くも何ともない」のだから、本用にエピソードは何でも良い。
ただしそのエピソードをストーリーとして話しきれるかどうか、本当に苦労したのかどうか、が一番大切なのだ。

もし今まだ「苦労話がない」という方は、今からでも良いので、ぜひ何かに挑戦して欲しい。

■面接でされる質問基本編④:「これまでに周囲の人を動かし成し遂げたことはある?」

これは「協調性」の有無を確かめるための質問だ。もっというと「苦労して周りの人を巻き込んだ事があるか」「嫌いな人とも一緒に何をやり遂げたことがあるか」という質問だ。

あなたが部活やサークル、アルバイトなどで、周りの人と一緒に協力したり巻き込んだりして何かを達成したエピソードのことである。

出来ればこのエピソードを話す時は「周囲と一緒に」というニュアンスが大切になる。
リーダーとして皆を引っ張るというよりは「嫌な人ともいたけど、そういう人にも納得して動いてもらうためにやった」「出来ない人もいたけど、その人とも一緒に何かをやった」という内容を面接官は求めているのだ。

なぜならば社会人として仕事をするということは、嫌いな人とも一緒に仕事をするということだからである。仕事では誰と一緒にやるかなんて選ぶことは出来ない。そういう中でも上手くやれる能力を持つかを見極めたいのだ。

「こうした能力が今のところは低いな」と思ったら、ぜひ今からでもそのような環境に身をおいて挑戦してみて欲しい。

■面接でされる質問変化球編:「もし自分を●●に例えるとすると?その理由は?」

最後に1つ、変化球的な質問をご紹介しよう。
まずは1つ目が「もしあなたが●●にと例えると?」という全くナンセンスな質問である。
●●には「色」とか「動物」とか、とにかく何でも良いが、そういう無茶ぶり的な質問がされる事があるのだ。

正直、何を答えてもまったく問題ない!
大切なのはその根拠が話せることと、ある程度の洒落っ気のある回答が出来る事だろう。
それも真面目に答えなくて大丈夫だ。

このようなくだらない質問をする理由は「メモを取る時間が欲しい」からである。
つまり前の質問の回答のメモを取るのに忙しくて時間を稼ぎたい時に、こういう無意味な質問が来るのだ。

裏を返せば、前の質問がとても重要な内容だったということである。
もしこのような質問が来た時には、自分が何を言ったのかをよく思い出し、その後の質問でどのように答えていくべきかを考えておこう。

総括

以上「面接質問集とその回答方法」のご紹介であった。
どうだっただろうか?1つ1つの質問にはしっかりと意図があることがお分かり頂けたと思う。
今回ご紹介した質問の中で、1つでもすぐに答えられないものがあれば、しっかりと今から対策やネタ作りをしていって欲しい。ここで紹介したのは超基本的な質問ばかりだからである。

さて次回はいよいよ「面接対策塾」のラスト、「面接におけるコミュニケーション」についてご紹介していこう。これも超重要な内容であり、これを知っているかどうかで面接突破率は大きく変わる。ぜひ次も忘れずに、最後まで読んで頂きたい。

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