面接で最近気になるニュースを聞かれる理由
応募者の人柄や能力、そして入社の意思確認の場であるはずの面接で、どうして時事ニュースに関して質問されるのでしょうか?そこには大きく分けて二つの理由があります。
【情報感度の高さを確認する】
社会人になると、学生時代と異なり、幅広い年齢層や異業種など多様な人との交流が生まれます。そしてビジネスの世界では、情報を制するものが時代を制するといっても過言ではありません。そのため社会人には、情報感度の高さが求められます。
面接の場で時事ニュースに関する質問が出されるのは、あなたの情報感度を見るためです。
特に新卒採用の場合、就職後の伸び代に期待をかけたポテンシャル採用が中心です。情報感度が高く、正しい情報を素早く確実に収集できる人は入社後の成長も早いため、情報感度や情報収集力は必須のチェック項目なのです。
【思考力を評価する】
「最近気になるニュースは?」と聞かれて、ニュースのトピックスだけを回答すると、おそらく面接官から応募者自身の意見について重ねて質問されるはずです。
それは、面接官が本当に知りたいのはニュースの内容ではなく、それに対してあなたがどんな意見を持ったのかという点だからです。
業種や職種を問わず、与えられた情報に対して自分なりに理解を深め、最良の結論を導き出す思考力は、ビジネスパーソンとして必須の要素です。
面接で最近のニュースについての質問をされたら、自分なりの意見を述べて、自身の思考力の高さをしっかりとアピールしてください。
ニュースを題材にアピールしよう
面接で最近のニュースに関する質問をされた場合、どのようなニュースを選ぶのがふさわしいのでしょうか?題材選びのポイントについて解説します。
【志望企業や業界に関連する話題がおすすめ】
面接でニュースについて聞かれた際には、直近1~2週間から1年以内に話題になったものを選択しましょう。社会的影響力が大きいトピックスや、その企業の業界に関係する内容を選ぶようにします。
避けた方がいいのは、いわゆる芸能ゴシップのようなニュースです。著名人の結婚や離婚などは当事者間の問題であり、本来他人が意見を挟むべきものではありません。
そして面接の場では、応募者の思想信条を問う質問は就職差別につながりかねないため、企業側は敏感になっています。そのため、宗教がらみのニュースを取り上げることも避けた方がよいでしょう。
【自分なりの考察を加えて回答する】
時事ニュースに関して質問された場合に重要なのは、どんなニュースを選ぶかという点ではありません。面接官が重視しているのは、あなたがそのニュースに関してどう考えたかというオピニオンの部分です。
近年では、さまざまなニュースに対し、SNSを中心にインターネット上で多くの人が声を挙げています。そうした意見を拝借して自分の意見のように語っても、面接官に深堀りされればすぐにメッキがはがれてしまいます。
ニュースに接した際に、それに対して自分はどう思うのかと考えをまとめることを、日頃からぜひ習慣にしましょう。
【自己PRにつながるニュースを選ぶ】
取り上げるニュースを選択する際には、自己PRにつなげられるのかという視点も必要です。
スポーツニュースは、スポーツに関係する企業を除いて、直接ビジネスに結びつかないように思うかもしれません。しかし学生時代にサッカーに打ち込んでいた人がサッカーの話題に関心があるのは当然であり、自己PRとして活用できる場合もあります。
例えば著名なサッカー選手が引退したというニュースを取り上げるなら、そこから学生時代にサッカーに打ち込み得られた力をアピールできます。「●●選手からは生き方や仕事への向き合い方を学んだ」といった展開も可能です。
つまり、自己PRや志望動機につながる落とし所を見出せるニュースを選択すべきだといえます。
情報収集とやるべき対策
ニュースに関する質問対策には、まずは情報収集が必要です。スマホを活用した情報収集法や便利な場所など、情報収集方法を具体的に紹介します。
【ニュースサイトやアプリをチェック】
最新ニュースのチェックが最も手軽にできるのは「ネットニュース」です。経済やビジネスに関するニュース専門のアプリをダウンロードし、日々チェックしておきましょう。
また、紙の新聞を購読するよりはるかに低額に、新聞に掲載された記事が読めるサービスを各新聞社が提供しているので、そうしたサービスもぜひ活用してください。
新聞を読む上で上手に活用したいのが、実は地元の図書館です。同じニュースを取り上げたとしても、新聞によって異なる切り取り方をしています。図書館では業界専門紙などを含め、無料で読み比べができるので利用しない手はありません。
【日々アップデートしよう】
世界中で膨大な数のニュースが毎日生まれています。その中には、社会的影響度の大きいものから小さいものまで、さまざまな話題が含まれています。
中には、たった1本の報道によって、それまでの常識が非常識に変わってしまうような話題もあるのがニュースの恐ろしさです。また面接の場では「今朝のニュースで気になった話題は?」という質問をされるケースもあります。
ニュースは面接の直前までしっかりとチェックし、内容のアップデートを怠らないようにしましょう。
日頃から社会の動きに関心を持とう
面接における最近のニュースに関する話題は、意外とメッキがはがれやすい部分といえます。
面接対策のためには、日々のニュースをチェックすることがまずは必要です。しかしそれだけでなく、その中から重要な情報を選ぶ目を養い、自分なりの言葉で語れるように、日頃から訓練しておくとよいでしょう。
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