就活で企業選びの軸が必要な理由

実は就活の中で企業選びの軸を定めることは、就活を効率的に進めるためにも重要な要素です。企業選びの軸の概要や、それが重要視される背景について解説します。

【「企業選びの軸」とは何か?】

『企業選びの軸』とは、就活で応募企業を選ぶときの自分なりの選択基準だといえます。企業選びの軸の決め方には二つの方法があります。

一つは、自分の人生のグランドデザインを企業選びの軸にする方法です。どんな仕事をして、どんな働き方をしたいのかといった点や、求めるワークライフバランスや自分の未来像といった具体的なビジョンに照らし合わせて企業を選ぶ方法です。

もう一つが、年収や企業のネームバリューといった、外的要件を基準に企業を選ぶ方法です。

多少プライベートを犠牲にしても年収の高い企業で働きたい、というのも立派な方向性です。10年後の自分を想像して、なりたい自分になるために企業を選ぶのも正しいでしょう。

この二つの方法はどちらが良い、悪いというものではないので、自分に合う方法を選択してください。

【就活を効率的に進められる】

企業選びの軸を定めておくことは、就活生にとって多くのメリットがあります。

就活の限られた時間の中で、数多くの企業の中からエントリーする企業を選ぶのは想像以上に大変な作業です。そんなときに企業選びの軸がしっかりと定まっていれば、効率的に企業を選択することが可能になります。

さらに自分なりの理由を持って応募企業を選択するわけなので、面接の場で志望動機を聞かれたときにも、「どういうビジョンに共鳴したのか」「どういう自分の特技を生かして貢献できるのか」など、明確に動機を回答することができるでしょう。

【企業側も重視している】

就活生がきちんと自分なりの企業選びの軸を持って自社を選択したのか否かは、採用する企業側も重視している点です。

企業選びの軸を持たない場合、「どのような基準で自社を選んだか」と質問されても「有名企業だから」「家から近くて通いやすい」といった理由くらいしか出てきません。曖昧な回答しかできなければ、企業は熱意の低さを感じ取ってしまいます。

さらに企業側はこの質問により、その人が入社後どういう働き方をしたいと考えて応募してきたのかを確認できます。自社で人材を求めているポジションと応募者のビジョンとのすり合わせができるので、ミスマッチが発生しないか判断できるのです。

就活で企業選びの軸が必要な理由

企業選びの軸を見つける方法

就活にとって大切な要素である企業選びの軸ですが、どのような基準で見つければいいのかがそもそもわからない場合も多いでしょう。ここでは企業選びの軸を見つける方法について解説します。

【自己分析で見つける】

就活対策として、これまでの自分を振り返る『自己分析』は大事な要素です。企業選びの軸を見つける作業の中でも、この自己分析は役立ちます。

例えば学生時代の活動を振り返ってみたときに、自分が最もやりがいを感じた活動がアルバイトだったとします。そのアルバイトのどんな点が、自分にとってやりがいを感じるポイントだったのかを書き出してみましょう。

すると、そのポイントがアルバイトで得られる報酬だったのか、お客様に「ありがとう」と言われた瞬間だったのか、売上目標を達成して職場の仲間と喜び合った瞬間だったのかなど、明確になります。

自分がどんなときにやりがいを感じたのかが明確になれば、そこから自分の適性や最も大切にする価値観が自然と浮かび上がってきます。それを軸にすればよいのです。

【業界や企業研究をする】

社会や企業に関して、学生の頃に見えている範囲はとても狭いものです。毎年発表される就活の人気企業ランキングの上位には、大企業で経営も堅調な優良企業であってもなかなか入りません。就活生が知らない企業には票が入らないためです。

もし企業選びの軸を見つけられない場合には、まずは企業の知名度にとらわれず、幅広く業界研究や企業研究をしてみましょう。

するとそれまで知らなかった業界に、自分の適性に合った分野が見つかるかもしれません。また、名前を知らなかった企業の中から、魅力を感じる企業が出てくる可能性もあります。

どんな点が良いと思ったのか、逆にどんな点をマイナスに感じたのかを書き出してみましょう。そこから自分でも気づかなかった好みや適性などを発見でき、進みたい分野や働きたい企業に共通する軸が浮かび上がってくるはずです。

【OG・OB訪問をする】

インターネットで検索したり数多くの資料に当たるよりも、その企業で実際に働いている人の体験談を聞く方が、その企業についてより深く知ることができる場合があります。

有効に活用したいのがOG・OB訪問です。OB・OGからは、その企業や業界に対する意見だけでなく、自らの就活の様子や、どのような基準で企業選びをしたのかといった『軸』についての体験談も聞くことができるでしょう。

企業選びの軸を見つける方法

面接で答えるときに意識するポイント

エントリーシートへの記入や面接の段階で、実際に「どのような基準で企業選びをしたのか」を尋ねられた場合、どんな点に注意して回答すべきなのでしょうか?

【結論から述べる】

面接の場合もエントリーシートに記入する場合も、企業選びの軸に関する質問に回答するときには、まず結論から先に発表するのがポイントです。

「私はこういう理由で御社を志望しました。なぜなら」という形式にすると、結論が先に出ているので聞き手にストレスを与えない上、論理的に話を組み立てやすくなります。

特にエントリーシートは注意しましょう。担当者は、場合によっては何千枚ものエントリーシートに目を通す必要があります。いつまで経っても結論に至らない文章では、最後まで読んでもらえない場合もあるのです。

【具体的なエピソードを入れる】

話を魅力的に引き立たせるポイントの一つに、「エピソードを盛り込む」というテクニックがあります。

「少年時代、チームメートの胸に打球が直撃して心室細動を起こしたときにAEDのおかげで一命を取り止めた。そのときから人命救助につながる医療機器に興味を持った」といったような具体的なエピソードを盛り込んだ方が、聞き手も話の内容をイメージしやすくなり、印象にも残りやすいでしょう。

どういった基準で自社を選んだかという話は漠然としがちなので、こうしてエピソードを盛り込んで話すことが特に有効です。

【企業に合わせた回答を盛り込む】

企業選びの軸についての回答に、自社にまつわる話が盛り込まれていない場合、「どの企業でも同じ話をしているのでは」という印象を与えてしまいます。その結果、マッチングの高さをアピールすることができません。

例えば「得意の韓国語を生かした仕事に就きたい」ということを企業選びの軸にしていた場合には、まずそのことを告げましょう。

さらに「同じ業界の中でも特に韓国との結びつきが強く、現地で働ける可能性が高い御社を選んだ」といったように、なぜほかの企業ではなくその会社に応募したのかを明確にします。

すると企業選びの軸が明確になるだけではなく、その会社を志望した動機や自身の能力も強くアピールできるでしょう。

面接で答えるときに意識するポイント

企業選びの軸の回答例

企業選びの軸に対する回答例として、NGの例とおすすめの例それぞれを具体的に紹介します。

【NGな回答例】

「私は企業の知名度の高さを基準に、志望先を決めました。その理由は、知名度の高い企業の方が幅広く活躍の場があると考えたからです」

この回答の場合、面接官は「企業の知名度が高ければ、どんな会社でもいいのか」という印象を持ってしまいます。

同じ趣旨の回答であっても、その会社には独自の魅力があり、その魅力が自分の企業選びの軸とマッチしたから志望したのだと回答するようにしましょう。例えば次のように展開します。

「御社は大手企業となった今でも、常にチャレンジ精神を忘れず、それは人事の面にも及んでおり、若手にも活躍の場が多いとうかがっております」

【おすすめの回答例】

「私はアレルギーを持つ子どもたちに役立つ仕事ができるかどうかを、企業選びの軸にしています。それは東日本大震災のとき、避難所で食料を配給されても私自身のアレルギーが原因で食べられないことが多く、困った経験があるためです」

この回答例の場合、最初に結論を示し、その結論に至った背景をエピソードを交えながら話せています。それにより内容が明確になり、説得力のある話に仕上がっているのです。

企業選びの軸の回答例

企業選びの軸を作ろう

就活は自分が企業に選ばれる場だと考えがちですが、自分が企業を選ぶ場でもあります。

そうした視点を持って、自分なりの企業選びの軸を作ることが、就活を成功させるための近道になるはずです。

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