自己PRでは何をアピールするか

面接の場で、自己PRを求められる機会は多くあります。他の質問よりも面接官の心証に大きく影響するため、自己PRが成功すればそれだけ採用の近道になると言えるでしょう。

そのような自己PRで、具体的にどのようなことを伝えれば良いのかを解説します。

【仕事で発揮できる能力・経験】

自己PRは自分の長所やスキルをアピールする場ではあるものの、重要なのはそれが仕事と結びつくかどうかです。

例えば、スポーツが得意というアピールをするとしましょう。しかし、スポーツとほぼ関わりのない事業で働く場合「スポーツが得意」というアピールより、「スポーツを通して何を学んだのか」について話す方が評価につながります。

エントリーした企業の業務内容や特色を踏まえた上で、自分の経験や能力を話すことがポイントです。

【企業とカルチャーフィットしているか】

同じ業種であっても企業によって理念や経営方針、ひいては求めている人材が違います。エントリーした企業の理念や社風に自分が合っていることを、自己PRではアピールしましょう。

いかに優秀な人材であっても、企業が求めている能力や共感できるような価値観でなければ、採用からは遠ざかってしまいます。

【面接とESの自己PRは同じでOK】

自己PRの場は大きく2回あります。面接の場でのスピーチと、エントリーシート(ES)の自己PR欄です。

同じ企業で自己PRをする機会が2回あるなら、その内容は同じで構いません。むしろ同じでなければ、採用されない可能性も出てきてしまいます。

面接は、エントリーシートや履歴書の内容を見て行います。そのため、同一の項目で内容が違うとそこを突っ込まれるかもしれませんし、主張をコロコロ変えるいい加減な人だと思われてしまうかもしれません。

内容を変えるにしても、アピールポイントが真逆になるような内容にならないよう気を付けましょう。

一方で同一といっても、エントリーシートに書かれた内容を暗記しスピーチをするだけなのもNGです。面接では、エントリーシートの内容をさらに掘り下げ、自分の言葉で話しましょう。

自己PRでは何をアピールするか

自己PR=長所ではない

自己PRで自分の長所をアピールすることは間違いではありません。しかし、「自己PRをお願いします」「あなたの長所はなんですか?」という二つの質問に対して、同じ回答をするのはNGです。

なぜなら、それぞれに質問の意図が違うからです。自己PRと長所は何が違うのか、具体的に解説します。

【自己PRは採用者目線で考える】

自己PRと長所への回答の大きな違いは、『誰の目線に立って答えるべきか』です。長所の場合は主に『自分の視点』から回答することになりますが、自己PRの回答は『面接官の立場』に立って考えることが大切です。

そのように考えた場合、「自己PRをお願いします」は、「あなたの経験や長所は、弊社で働く上でどのように役立ちますか?」のように言い換えることができます。

自己PRで述べる長所やスキルは、エントリーした会社にとって有益でなければなりません。長所を説明するのであれば、それが働く上で組織にどのように役立つのかまでしっかり説明する必要があるのです。

【長所や短所は人柄を見る質問】

「あなたの長所や短所はなんですか?」という面接官の質問は、「あなたは自分についてどこまで把握していますか?あなたの人柄を教えてください」と言い換えることができます。

そのため、ここで説明する内容は働く上で役立つ能力よりも、自分の人柄が分かるようなエピソードを選んだ方が良いでしょう。自分の考え方や価値観、長所をどのように普段活かしているかなど、自分について掘り下げながら回答してみてください。

自己PR=長所ではない

自己PR作成における三つの準備

自己PRを作成するにあたって、いきなり本番の用紙に書き出すのはおおすめしません。内容がブレてしまったり、話があちこちに飛んでしまったりと、完成度が低くなってしまうためです。

そうならないよう、まずはしっかり準備をしてから作成しましょう。自己PRを作成する上で、どのような準備が必要なのかを解説します。

【業界・企業が求める人材の特性を分析する】

自己PRで大切なのは、これまで解説したとおり『自分が企業にとって役立つ人材かどうかをアピールすること』です。つまり前提として、『業界・企業がどのような人材を求めているのか』を知る必要があります。

業界分析や企業分析、OB訪問によって求めている人材を把握しましょう。企業のWebサイトやSNSから情報を得るのも有効です。企業の求める人物像を把握した上で、そこに自分の長所やスキルがどのようにマッチングしているかを考えます。

【客観的に自己分析を行う】

次に行うのは『自己分析』です。長所やスキルをアピールする場合、その根拠となるエピソードを述べることで説得力につながります。

自己分析とは、過去のエピソードを分析して自分が感じたことや、自分自身の学んだことなどを掘り下げていくことです。自己分析によって明らかになった長所とそれを裏付けるエピソードは、そのまま自己PRに使えます。

このとき、分析は客観的に行うことが求められます。そのために、自分以外の人から自分を分析してもらう『他己分析』という方法もあわせて行うと、より効果的でしょう。

【伝わりやすい構成を考える】

自己PRでは、面接官にいかにアピールが伝わりやすくできるかが重要になります。そのために大切なのは、『話す内容の順番』です。

例えば、一般的に結論は最初に入れた方が良いといわれています。結論を最初に持ってくることで、面接官は自己PRで何が言いたいのかを先に把握することができます。話の途中で述べたり、最後に持ってくるのはなるべく避けましょう。

・自分の結論
・結論に至った経緯(エピソード)
・それが働く上で、どのように役立つか。長所やスキルを活かして、どのような仕事をしたいか

基本的にはこの順番で話を組み立てるようにしましょう。

自己PR作成における三つの準備

採用担当者に伝わる自己PRのポイント

淡々と長所やスキルをアピールするだけでは説得力に欠けます。重要なのは、具体的なエピソードを交えたり、業界や企業に合わせて内容をブラッシュアップしたりすることです。

どのように説得力を持たせれば良いのか、そのポイントを解説します。

【具体的なエピソードを交える】

根拠となるエピソードについては、具体性を持たせましょう。例えば、以下の二つの文を比べてみてください。

私はリーダーシップをとることが得意です。なぜなら私は、高校時代に生徒会長の経験があるからです。
私はリーダーシップをとることが得意です。私は高校時代の生徒会で、生徒会の皆をまとめあげ、多くの学校行事を主導してきました。文化祭では例年にない来客数があり、地元の小さな新聞にも取り上げられました。

1の文章は根拠となる部分が薄く、2の文章は「なぜリーダーシップをとることが得意なのか」に説得力があります。これはエピソードが具体的であるためです。

このように、エピソードは具体性を持たせるようにすることが、より良い自己PRにつながります。

【業界や企業ごとに最適化する】

業界や企業によって求めている人材は異なります。同じ業種の企業であっても、求めている人材が異なるケースは多く、自己 PRは各企業の求める人材に合わせて最適化していく必要があるのです。

そのためにも、自己分析によって自分の長所とその根拠となるエピソードを複数個洗い出しておくと良いでしょう。エントリーする企業数にもよりますが、最低でも二つか三つはエピソードを用意しておくと、自己PRが作成しやすくなります。

【短く端的にまとめる】

さまざまなことをアピールしなければと、複数の長所をアピールしたり、一つの長所に複数のエピソードを話したりする学生もいますが、どちらもおすすめできません。

主張が二つに増えると、結局どちらが言いたいのかが分かりにくくなり、主張がブレてしまうこともあります。長いPR文は余計な情報が含まれている可能性が高く、重要なことが相手に伝わらなくなってしまう可能性もあるでしょう。

言いたいことをできるだけ短く端的にまとめるのが、良い自己PRのポイントです。

採用担当者に伝わる自己PRのポイント

面接で自己PRを話す際の注意点

最後に、面接の場において自己PRを話す際の注意点について解説します。以下のポイントを踏まえた上で面接に臨みましょう。

【ESや履歴書よりも具体的に話す】

エントリーシートや履歴書と内容自体は同じであることが望ましいですが、ただ同じ話をするのではなく、より内容を深掘りして伝えましょう。

面接官は、あらかじめエントリーシートや履歴書の内容を見ているはずです。面接の場では手元に用意していることもあるでしょう。

より具体的なエピソードを付け加えて話すことで、「このPRはこういうことが言いたかったのか」と感心を誘うことができます。そのためには、面接までに自分自身も提出した書類を見直し、どのようなことを話すかイメージして本番に臨みましょう。

【話し方や態度にも注意】

自己PRで見られているのは内容だけではありません。声のトーンや話す速度、落ち着いているかどうか、堂々と主張できているかどうかなども評価対象です。

より姿勢を正し、面接官の目をはっきり見て大きな声でゆっくりと話しましょう。うつむいたり小声になってしまうと話自体が聞き取りにくくなりますし、コミュニケーション能力を疑われてしまいかねません。

面接で自己PRを話す際の注意点

企業で活かせる自分の長所をPRしよう

自己PRと長所を述べる際の最も大きな違いは、誰の目線に立つかという点です。

自己PRでは面接官の目線に立って「企業にとってどのように役立つか」をアピールする必要がありますが、長所を説明する場合は自分の立場から「自分はこのような人間です」と相手に主張することが求められます。

それぞれの違いを把握した上で、就職活動に臨みましょう。

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